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【完結】人の才能が見えるようになりました。~幸運な俺はいい才能を持つみんなと一緒に世界を救う~  作者: 犬型大
第十三章

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再び三つ巴の戦い5

「‘オルボット……’」


 しかしエルーガが見ているのは圭たちでもない。

 圭たちのさらに奥、そこには圭たちの手によって地面に寝かされているオルボットの死体があった。


 頭は吹き飛んでしまったので布が被せて隠してあるが、服装を見ればオルボットだとすぐに分かった。


「‘貴様ら……よくも!’」


 エルーガは仲間を大切にする人として有名であった。

 みんなから姉のように慕われている人で、中でも身内に手を出したら地獄の果てまで追いかけて相手を殺す。


 エルーガは圭に向かって斧を投げる。


「そうはさせるかよ!」


 斧の速度は脅威的だが、距離があるので対処もできる。

 中でも素早く反応を見せたカレンが盾を構えて圭の前に出る。


「うっ!?」


「カレン、圭!」


 他の人も周りにいる。

 みんなに被害がないようにとカレンは斧を盾で受け止めようとした。


 しかしそう甘くはなかった。

 ちゃんと地に足をつけて踏ん張っていたカレンは力を受けきれず、後ろにいた圭もカレンを受け止めようとして二人ともぶっ飛んでいく。


「ピピ! ピーっ!」


 エルーガが素早く夜滝たちのところに駆け寄って斧を振る。

 フィーネが対抗して大鎌を振るけれど、フィーネすら力負けして宙を舞う。


「‘貴様ら全員生きて帰ると思うなよ!’」


「フゥン!」


 シャリンがエルーガに殴りかかり、斧と拳が衝突する。

 互いに弾かれ合い、エルーガの顔にも驚きが広がる。


『エルーガ・エルボザール

 レベル299[255]

 総合ランクB+[B]

 筋力A+[A](伝説)

 体力B[C](一般)

 速度B[C](一般)

 魔力A+[A](英雄)

 幸運E(一般)

 スキル:筋力強化

 才能:天性の剛体』


「……とんでもなく力重視ってことか」


「お兄さん、大丈夫か?」


「なんとかな……」


 かなり吹っ飛ばされた。

 後ろに何もなくて、ただぶっ飛ばされただけだから大きなダメージもなく助かった。


 圭はエルーガのことを真実の目で確かめてみた。

 能力でいったらこれまで会ってきた人の中で一番高いかもしれない。


 筋力と魔力の能力値がAを通り越してA+である。

 それだけでも強いのにスキルを見ると、さらに筋力を強化しそうなスキルである。


 エルーガはとんでもないパワーの持ち主であったのだ。

 シャリンと互角に戦っている。


 悪魔であるシャリンは人離れしたパワーをしているのに一切押されることもない。


「あんなのどうやって倒せと……」


 純粋に能力が高いというのは非常に厄介だ。

 オルボットのように何かの策を講じて倒せるのならともかく、ただ強いだけだと対策も講じにくい。


「これならシャリンに任せておいた方がいいかもな……」


 あまり変に手を出すと邪魔になりそう。

 対等に戦えているシャリンに任せて、周りを片付けて囲んでしまった方が安全に倒せるかもしれない。


「フィーネもやるよ!」


 フィーネも本気を出す。

 基本的にフィーネはいつもの小さい姿か、美少女メイド姿でいることが多いけれども、形態によって能力値が少しずつ変わる。


 いつもよりも身長の高い大人体型になったフィーネは、さらに体に鱗や翼を生やす。


「‘なんだお前!’」


「にふっ……!」


 大鎌だけは変わらず、エルーガに斬りかかる。

 明らかに姿が変化したフィーネに多少の困惑は覚えつつも、エルーガは斧で対抗する。


 先ほどはあっけなく吹き飛ばされたフィーネだったが、今度はわずかに押されるのみで踏みとどまった。

 ある程度対抗できたことはすごいが、フィーネの全力でもパワーで敵わないのかと驚いてしまう。


「それにしてもエルーガと対等に戦ってた……」


 ふと片岡はどうしたのかと思った。

 化け物のような力で斧を振り回すエルーガと対等に戦っていた。


 エルーガがこっちにきたということは、片岡は自由になっているということである。

 エルーガに匹敵するような力の持ち主が自由になるのは危険なんじゃないかと片岡を探す。


「あいつ……何をして……」


 片岡は、エルボザールファミリーの覚醒者と思わしき男の胸を腱で突き刺していた。

 手に持っている小さいジェラルミンケースを奪い取ると男の首を刎ねる。


 血に塗れた片岡はジェラルミンケースを手にニヤリと笑う。

 片岡は鍵を取り出してジェラルミンケースを開ける。


 そして中に入っていた何かを取り出した。


「なんだ……何をするつもりなんだ?」


 圭は嫌な予感がした。

 近くにいるエルーガよりも片岡の方にとても危険なものを感じていた。


 片岡はジェラルミンケースから取り出したものをパッと地面に落とす。

 それは古い鍵のように見えた。


 地面に広がる血の中に鍵は落ちて、次の瞬間、不吉な魔力が噴き出した。


『!!!キケン!!!

 ゲヘナへのゲートが開きます!』


 不吉な魔力はどこかで経験したことがあった。

 どこで経験したのか分からなかったが、目の前に現れた表示を見て圭は思い出した。


 魔界の空気感に似ているのだ。

 鍵が浮き上がり、周りの血が鍵に吸い込まれていく。


 普通の金属っぽい色をしていた鍵が赤黒く染まり始め、表面に血管のようなものが走って肉腫のようにボコリと膨らみ始めた。

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