63/78
ヒクイドリ
見せたくなかった――。
こんな姿をやっくんに。
ボクは人間の世界では『ヒクイドリ』というのに似ているらしい。ボクも見たことがあるけど、確かに見た目は似ていた。
凶暴で有名らしいこと、飛べないこと、そしてサイズはまったく違うことがわかった。本当に姿以外は真逆だ。
ボクはおどおどしているのに力強く飛べて、そして大きい――。
ビリオンバードほどではないが、それでも大木より大きい鳥など、人間にとっては恐竜と同じだろう。
黒ベースの羽に、鮮やかな青の顔は悪くないと思うけど、不格好な足は絶対に見ないで欲しかった。そして何より、凶暴だなんて誤解をされたくない。
ずっと優しいトモくんでいたい、それだけが望みだったのに。
「やめろ!」
新・ビリオンバードが叫ぶのが聞こえた。
いつも気取ってるだけで、どうせこいつもボクと同じ、人殺しの鳥。
ボクは大きく口を開いた。炎を食い尽くしてやる――。




