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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

逆転生勇者、現代国家に“災害級危険人物”認定されました

最新エピソード掲載日:2026/05/14
「──おい、君。剣を、捨てろ」
最後の戦いの直後、勇者レインと仲間五人は光に呑まれた。
目覚めたら、東京駅。
地図は白紙。仲間は世界中に散らばり、彼の手には、一都市を吹き飛ばすだけの魔法が、そのまま残っていた。
剣を抜けば〝凶悪犯〟。
撃たれても死なないと知られれば〝怪物〟。
仲間を救えば〝逃亡犯〟。
わずか一日で、レインたちは現代国家に〝災害級危険人物〟として認定された。
身長三メートルのタンクは、車を生き物だと思って撫でようとして潰した。
千年生きたエルフの狩人は、密猟者を狩って指名手配された。
姿なき魔法使いは、米軍空母を沈めて国際問題になった。
そして十歳の聖女は──闇のオークションに、流れた。
レインは、仲間を回収し、元の世界へ帰る方法を探す。
だが、現代日本は、彼の知る『悪』より、ずっと深く、ずっと冷たかった。
仲間の一人は、闇組織の中で誇りごと壊されていく。
仲間の一人は、見世物として、最後まで誰も殺さずに死んでいく。
守れなかった、間に合わなかった、不死の体は、傷だけが消えていく。
──こんな世界、要らない。
勇者は、東京湾の上空に立ち、最強の魔法を構えた。
その背に、声がかかった。
「ねえ、おにいちゃん。お腹、空いてない?」
塩むすびを、両手いっぱいに抱えた、ぼろぼろ泣いている、十歳の少女。
彼女は、自分から、勇者の『犬』になることを願い出た。
彼が二度と、世界を壊そうとしないように、その足元に、ずっと、いるために。
これは、最強の勇者が、現代国家の闇に飲まれ、世界そのものを敵に回しかけた、その底から、一人の少女に救い上げられるまでの物語。
そして、勇者の手記が、最後にもう一度、まっすぐな字で「ありがとう」と書けるようになるまでの、長い、長い、帰り道の話。
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