表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

58/62

29.間章 女神と暗躍

 

 神界にて女神アメリアが寝そべりながら、ご飯を食べつつ目の前にあるモニターで自分が作った世界の様子を見ている。かなり行儀が悪い格好だが、誰も見ていないのでセーフである。


「お供え物をもらえるシステムを思いつくなんて、我ながら天才ね」


 女神は自分が作ったシステムを自画自賛している。毎日寝ていても三食のご飯が届くのだ。もちろんいらないものも送られてくるが、それでもわざわざ自分のことを気にかけてくれているというのはうれしいものだ。


「それにしても、予想以上に面倒なことをしたわね。酒を造るためにわざわざ名酒を作ったことがあるドワーフを連れてくるなんて」


 元々女神は、タケルが作った作物で作った酒が飲めればそれでよかったのだ。ちょっと飲みたくなったからクエストを出してみたくらいの感覚だ。


 タケルは勘違いしているが、サイラスが作ったお酒であってもクエストはクリア扱いにしただろう。


「まあでも、それも面白かったからありだけど」


 自分のためにここまでしてくれたので女神はどんどんタケルのことを気に入っていった。


「それにしてもタケルは私のこと大事にしすぎじゃない? 森が亡ぶかもしれないってときに私の依頼を優先させるなんて……」


 タケルがピルカの依頼を断った時には一瞬焦った。女神としてはタケルなら普通に依頼を受けるだろうと思っていた。しかし、実際には女神のクエストを優先させるために断ったのだ。


 もしあの依頼を受けなければ、森はかなり不味い状況になっただろう。精霊の世界のエネルギーは根こそぎ悪魔に奪われ、その膨大な力を持って森で暴れたので、相当被害が出たはずだ。


 下手をしたらタケルの町が亡ぶようなレベルだ。せっかく気に入り始めた町がなくなるのももったいない気がしたので、タケルに森を救うようにクエストをわざわざ出したのだ。まだ一年も経っていないのだ。せめてもう少し楽しませてほしい。


「愛され過ぎるのも困るものね」


 そんな言葉とは裏腹にどこか女神は嬉しそうだった。


「あ、そうだ! 報酬を気に入ってくれるといいのだけれど」


 女神はクエストをクリアしたら報酬を与えるという形で、タケルのスキルを拡張することにしたのだ。ただ単純に願えば叶うというのはさすがに甘すぎると判断した結果だ。これなら正当な報酬として拡張しても問題ないと自己判断した。


「……ん? またあいつらか……」


 女神はグリムウェイル大森林の様子をいくつかのモニターで表示させている。その中でまたラピノザとカーニアが何かをしている様子を発見した。こいつらはあわやヤマトの町を滅ぼすところだったのだったのだが、こいつらに恨みは抱いていない。むしろ、タケルの物語を面白くしてくれるエッセンスだと思っている。


「まあ、また何か面白いことが起こるといいわね」


 女神アメリアは天界から高みの見物をするのであった。




 ◆




 ラピノザとカーニアは一度本部に報告に戻った後、再度グリムヴェイル大森林にやってきていた。


「ねえねえ、ラピノザ。あの悪魔どうなったかな?」


「さあ? 適度に暴れたあとに討伐されたとかでしょうか?」


「えっ! やられちゃったの?」


「うーん、大きな問題になっていれば、もっとこの森が騒がしくなっているはずなんですよね……」


 以前森にやってきたときとあまり変わらない。相変わらず食料不足で困っているが、強力な悪魔が虐殺をしにやってくるというような緊張感は感じられない。


 正直この点に関してはラピノザの想定外だった。おそらく次の任務はその辺を考慮に入れた作戦なだけに、今回の作戦に遂行難易度が上がったのはよろしくない。


「こんなあっさりやられちゃうんじゃ、私がやっても良かったじゃん!」


「これはこれで分かったことがあるので、無意味ではないんですよ」


「何が分かったっていうのさ!」


 カーニアは自分が暴れられなかったことが不満で少し荒れている。


「悪魔を放った周辺には、それなりの強者がいるということです」


「えっ、もしかして、それって!?」


 カーニアが目を輝かせた。しかし、カーニアが言いそうなことをラピノザはインターセプトした。


「戦いませんよ」


「ええ~」


「どうせカーニアさんほど強くありませんよ」


「えへへ」


 不満げだったカーニアは、ラピノザに持ち上げられて分かりやすいように照れる。


「それじゃあ、なんで私たちはまたこの森に来ているの?」


「カーニアさんは任務を全然覚えていないんですか?」


「まあね!」


「はぁ~、次の私たちの作戦は、この森で大きな争いを起こす事。そのためにとある勢力に武器や魔道具を売りつけるという予定です。できればその勢力に森を支配してもらいたいというところですね」


「つまんなーい」


 カーニアのテンションが明らかに下がる。どう考えても自分が暴れる必要がない作戦だからだ。


「まあまあ、そう言わずに。少なくとも戦争は見れるわけですから。多くの人が死にますよ?」


「くくく、それは楽しみだな~」


 こうしてラピノザとカーニアは再びグリムヴェイル大森林に災いを持ち込むのであった。




2章終了。。。



君島(作者)「さあアメリア! ブクマや評価、レビューをお願いするんだ!」


アメリア「はあ? なんであんたのためにこの女神である私がお願いしなきゃいけないの?」


君島「そんなこと言わずに」


アメリア「うるさい! こう見えて私忙しいのよね。それじゃあ」


君島「あ、ちょっ」



―――お願いタイム終了―――



お願いしてもらえなかったので、1週間休みます。(3章開始は5月3日予定)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ