・星へ還る・
哀しそうな表情を見せたイチゴが、不意に言った。
「カーズィさん。……………、帰られますか?」と。
シランはそのイチゴを見たのだった。
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“カーズィ・キルシュ”は、其の“地”へと、降り立った。“故郷”だった。
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「あ〜あ。又行っちゃったな、あの方は、さ。な、シラン?」
イチゴ・シャリンバイがそう言って、横でシランは同意しながらも言った。
「世話に成っぱなし。」と。そしてイチゴが笑い出し、寄って来たレザードと其の兄達も笑い出した。
アレフゥロードがぽつりと呟きの様にも言った。
「私は“誇れる仕事”を、して来た。彼にしてみれば、其の“恩返し”なのだろうーーーー」と。笑顔だった。
「そうですね、アレフゥロード様。カーズィさんは“そういう”人ですね。ふふ。」
イチゴ・シャリンバイはそう笑った。
× × ×
「和希、じゃあ俺先戻るから遅くなるなよ。」
「何置き去りにしようと。はあーーーー龍君。俺も帰るんですけど。ほら帰るよ絵理撫。」
「は〜い。」
と、茶番部隊はやり取りしていた。その“横で”だ。
「ちょっ!おいっ!」
冒険者は、叫んだ。因みに陽藍ならば、もう居ない。一足先に。××××××彼は抜かり無いのだ。
× × ×
「成程?」と、橋本 和希は言い、更に言った。“龍君ーーーー”と。
「ん?」
「二人いける?」
「いけるけど?」
「んじゃ頼みます。すみませんね。」
次の瞬間に“姫”も“龍”も、いなかった。勿論“カルミア”も。
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「お〜さんきゅ、陽藍。悪かったな。」
「仕方無いだろ。“姫様”和希の奴独占しちまって、さ。うちの“友”見たろ? やきもち妬きまくってたぞ。」
カーズィは力無く笑って置いた。「じゃあな、バーシル。後頼むな。」
アスタ・バーシルが応えたので、彼は笑顔を見せてから音も無く消えた。あっさりと。
「……………、淡白な奴だよな。……………さてと。」
カーズィ・キルシュは見慣れた街を、見下ろして、そう言ったのだった。ドーリスの店の前に、愛しい彼女が住む家が見える、丘の上だった。××××××××××
「え?そなの?」
カーズィはアスタの提案にそう返した。××××××××
❆ ❆ ❆
「君達っ」
イチゴが言い掛けたが、和希に止められた。
「はいっと。んじゃ“不満”聴きますよ。ーーーー何?」
橋本 和希はそう言い、彼等つまり冒険者達を見た。先程の男が又言った。
「! っ不満だらけだっ!」と。
× × ×
「…………………、それで?」
「は?」
「だからもっと具体的に。問題提起が抽象的過ぎて解決する案が具体化され難いよね。言葉は的確に。要点は纏める。問題にしたいのは何と何。時間は有限。惜しむものだよ。時というのは過ぎるのだからね。ーーーー」
橋本 和希は、にこりともしなかった。横に妻は、今居ない。ならば必要無いのだ。何が?か。
“気を遣う”必要だ。“皆無”なのだ。“今の彼に”は。
冒険者の男は長年の経験からかヒヤリとしたが、既に遅かった。××××××××××
勿論、他の冒険者達もだ。溜息と共に、橋本 和希は諦めた。××××××××省エネを、だ。××××××××××
そして。彼はイチゴ達へと、言った。“じゃあ帰るね。”と。後に残された者達ならば、関係者以外の“記憶”が、無くなった。×××××××××××××××ד災害”と云う名の。“今体験し現実”が、夢絵空事となったのだ。
“冒険者”としてダンジョンへと潜っていた“彼等”は、異臭を感じ、素早く“退避”したのだ。ベテラン達の活躍により、『事無き』を、得、今『王室の者達』が『在る』のは、先に退避した者達の報告を受けた王宮が、素早く対応したからで在った。
つまり『此の国』のダンジョンでは、例えば何か不測の事態起きれば、早急に『国』が対処してくれる事が判明した『事件』だった。『今回の事』は。
橋本 和希は『シナリオ』をそう『書き換え』て行ったのだ。真相は『彼等』だけ知っている。だから問題無いのだと。かなり厄介な『操作』が要るので、橋本 和希はやりたくは無かった。『記憶の書き換え』等。
❂ ❂ ❂
「しっかし。姫さん連れて来りゃ、ああ成るって解ってて、連れて来る辺り、和希って奴は。」
カーズィはそう空へと言ったのだった。「さて帰るかっ」と。
愛しき“我が家”へと、駆け出したのだ。ーーーー。神は背を、見守った。“御前も大概だよ”と。自覚無き調合師カーズィ・キルシュ、其の“背”を。“此れからだな”と。
〘星渡りの〖使者〗:カーズィ・キルシュ.〙
Age:27 スターマーク:酒星最多数獲得:表示オーバーにつき、表記エラー.以後〚表記〛無し.ーーーーーーーー
《ま、取り敢えず此れで良いな。ーーーー》ブルーリム嫌、アスタ・バーシルはそう思った。〚神〛の〚所業〛にて。〚こんなもんだろ?〛と。友の〚背〛に。微笑みながら。
「あら、称号消しちゃったの?」
と、アスタの横で女が言った。
「嫌、表示出来なくしただけだ。消しはしないさ。ーーーー」
ふ〜んと、女は返した。「ま、良いけど。」と。「暫くは宜しくね、アスタ。」
妖しい女神はほほ笑んだ。艶めか如く。バーシルは“ああ”と、素っ気無く返したのだった。ふふふと笑う女神の横で。
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ユリシアは家には居なかった。カーズィ・キルシュはその先へ走った。“薫草亭”へと。
“ユリシア・レインスイート”の愛しき気配は、もう目の前なのだ。
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薫草亭へと、其の客はやって来た。“準備中”の、扉を開けて。留守番中の彼女は名を呼ばれた。勿論“ユリシア”と。
「ただいまユリシア。ごめん遅くなったな。ーーーーお土産有るから、さ? ごめんな?」
“カーズィ・キルシュ”は、還って、来た。ユリシアの元へ。そして、聞いた。
「取り敢えずーーーーーー“抱き締めたい”んだけど?」と。和希を言えないと彼は思った。泣いたユリシアを抱き締めながら。“おかえりなさいっ”と確かに彼女は小さな声で泣きながらだが“迎えた”のだ。愛しき“恋人”を。
〜“新章【カーズィ・キルシュ】〜第一部、完.” 〜新章〜二部へ、続く。〜
ひとまずここまでで!閲覧、ありがとう御座ます!m(_ _)m
まだ続きますが、少々お休みします。評価ありがとう御座ます!(ぺこり)




