・『神』と“調合師”。・
カーズィ・キルシュは『仕事』を終えて、後は『任せ』て外へと出て来た。アウトワーカー達と鉢合わせぬように、ちゃんと『裏』から外へと出た。そして、
外の空気を存分に吸った所で在った。『異臭』しない『空気』が、心地好かった。『守れた』ーーーー
その事を改めて実感したのだ。『間に合った』事を。ーーーーーーーーーーー
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「お疲れ。」
柔らかな雰囲気を携えた男が、カーズィにそう声を掛けた。彼を見たカーズィは、『ああ……』と答えた。ブルーレザーフォックス神“ポンタ”の兄だ。
“龍”という名の。
柔らかな笑みを浮かべた此の男は、戦いとは無縁に見えた。暴力的なものが、何も“無”い。
そんな“笑み”だった。ーーーーーー『今日は“ひとり”なのだな。』
カーズィ・キルシュは、そう思った。
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「“ひとり”の“時”も、『在る』んだな。」キルシュはそう言った。言われた華月 龍は意外そうな表情を作った。“心外”だと謂わんばかりの。
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「“ひとり”だよ。“十分”だからな?」
華月 龍はそう言う。キルシュは微笑んだ。“美形”を見慣れて耐性がついている龍ではあったが、ーーーー。思った。『キルシュ』は、普通に“良い男”な“だけ”では無いなーーーーと。
『色気』有るよねと。『自覚』無き『色男』って、又さ。ーーーー。“やっかい”なタイプだよね?カーズィ君はさ?
と。苦笑してみせた。当のカーズィ・キルシュはそんな龍を、不思議そうに見ただけで在った。
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「ーーで?“どう?”」
「“それ”聞きに“来た”のか?」カーズィはそう言って、呆れた。「“過保護”だろ?」と。
龍は『ははは』と笑って返した。
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「ん?」
「あれ?」
カーズィが呆れて笑えないでいると、気付いた。“バーシル”だった。“其処”に居たのは。
『心配症。』と龍が言ったが『おまえがだろう………』と、バーシルに言い返された。
「俺は“仕事しに”来た“だけ”だ。」アスタ・バーシルは、そう告げた。
やや“照れて”居た。カーズィはそれで思わず笑ったのだ。“彼等”を。
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笑われた“神”が、「ーーっ、」『何だよっ』と、不貞腐れた。龍は其れを見て、ふと言った。
「うちの“海君”みたいだ。」と。
神らしくない顔できょとんとしたバーシルが、益々不貞腐れてしまったのだった。カーズィは思った。数日“前”に、初めて“彼等”、『神』に出遇ってしまった“日”の事を。懐かしむ様な、気持ちで。“遠い昔”みたいだーーーーと。不思議な気分だった。“一生に一度だな。”と。
“神”と“会話”するなんてと。
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「ん〜『そうでも』“無い”よ?」しかし“龍”はそう言った。“これから”じゃん?と。
× × ×
「ーーーー。はい?」
嫌な“予感”がした、カーズィ・キルシュは、そう言った。龍へ。龍は答えた。勿論“何でも”無い様に。
「ま?“宜しく”?」と。勿論カーズィは答えた。「何がだ?」と。龍はふふふと笑って応えた。
見た目“爽やか”でも、“彼奴の息子”なんだなと実感してしまったカーズィだった。龍はにんまりと言ったのだ。『ステータス』、
「『確認』しといた方が、良いよ?」と。
『は?』と眉間に皺の寄った“美形の調合師”が、落ち込む迄、もう暫し掛る。
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〖カーズィ・キルシュ〗Name.
【Age.27】
【調合師】・調合Level MAX.
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〖称号(STAR MARK.)〗 〚カクテル・ブレンダー〛 〚ワイン・セレクター〛 〚フルーティー・テイスター〛 〚ハーブセレクター〛 〚ハーブ・テイスター〛 〚ドリンク・ブレンダー&セレクター〛 ーーーーーーーーーーーーー
〘異世界神〖龍〗の友人〙 〘異世界神〖混沌の女神の分身〗〖冥府主の化身〗の“友”〙 〘異世界“神”〖雷神ゼウスの力の“化身”〗の“友人”〙 〘異世界神ーー〙ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「………………………………………………………………………………………………………………………………。多いよ。」
“多過ぎ”た〖称号〗に、『Click.』ーーーーが、ついてしまった。しかし、
「“其処”じゃ“無い”よ?」と、龍は言った。
一番新しい〖スター・マーク〗は、「……………『此の星を“神と共に”救いし“者”』って待て。此の称号駄目じゃ無ーか。」
カーズィは、苦言した。“困る”ーーと。「何〖授けて〗くれてんだよお前等は。ーーーー」
“神”に“苦情”言う“男”も珍しいなと、アスタ・バーシルは思ったので在った。
「星“救って”“称号”貰って『苦情』言う『男』なんて、多分『お前』位だぞ?」
言ったバーシルの顔を、まじまじと眺めたカーズィは言った。「〖称号〗は、食えないだろ?」と。
龍が“爆笑”したのは、ーーーー。“言う”迄も“無く”。「今に“君”のお陰で、“色々生る”よ。」
“もう少し待ってよ”と、彼は涙を拭いながら言ったので在った。可笑しそうに。
「で、『魔力』の方は、『どんな感じ』なの?『戻った』?」龍はそう言った。カーズィは答えた。“もうちょい”と。
× ー ×
「まあ、そうだろうね。“誰”にも言ってない?」
「約束だからな。」
龍とカーズィはそう言った。華月 龍は、満足そうだった。“仕事してから、帰る”ねと、彼は言ってから、行ってしまった。バーシルだけが残っていた。
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「“何とも”無いのか?」
アスタ・バーシルはカーズィ・キルシュにそう聞いた。魔力を使い切ったのだ。“起きて”居るのが、“可怪しい”状態だった。疲労困憊で『立てない』のが普通だ。
思えば“無茶”だった。バーシルは“陽藍”が“やれば良い”と思った。だが、陽藍は駄目だと応えた。彼が“手出し”すれば、此の“星”が“彼の星”に『なる』と。だから、『バーシル』にやらせたのだ。彼を『神』へ戻す為に。
地下へ行ったバーシルが、青と一緒に“例のウォーターボール”を創り上げた時に、アスタ・バーシルは自分でも気が付いた。“変化”に。“解放”されたばかりでは無く、確実に“力”が“戻った”事を。“確信”した。“漲った”のだ。“前以上”の“力”が。
“肉体”に入れられ、“魔力”ともいうべき“神として持っている力”が、殆ど“ゼロ”状態だったのだが、肉体から“解放”され、確かに“力”は、“戻っ”た。しかし“以前”と『比べる』なら、『ぬるま湯』みたいな『感覚』だった。以前の自分の“力”は、もっと“冷た”かったのだ。ーー“感覚”の話だ。
イメージは“冷たい水”だった“もの”が、永く放置して“力”を失くした“ぬるい”『三流品』の様な『感覚』に成っていた。
“本来に『戻る』”には、“時間が掛る”ーーーーーーーー。そう思った。だが。
掛らなかった。“戻った”のだ。嫌、
“以前”より“斬れ味”有る“力”が、溢れ出して漲ってしまった。“仕事”を終えた、その“瞬間”に。
戸惑うバーシルに“教えた”のは、『青』だった。「ずっと『力』を『封印』して使わなかったからだよ。ーーーーーー」と。
永い“時間”を掛けて『熟成』させた様な、ものだーーと。
「“それ”で“絶対量”が“上がった”んだよ。」とだ。つまり。
「今迄の“量”じゃ“足りない”と判断した“許容量”の“リミッター”が、外されるんだ。“限界”って案外“限界”じゃあ“無い”訳だよね。ーーーー」と。
“感覚”がぬるかったのは、「“蓄積”されてた分を、“把握”しきれて無かったんだろ?“感覚”が追い付いて無かった“だけ”だよ。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーと。
“同じ説明”を聞いたカーズィ・キルシュは、言った。『ワイン』の『熟成』
「みたいなもんだな。ーーーー」と。
説明した“神々”は答えた。「“ちょっと違う”だろーーーー。」と。
カーズィはただ、『そうか?』と返した。或の日、地下の、“或の場所”で、
“作業前”に。そして“或の水”へ入ったのだ。『魔力を使い切る為』に。
計画通り、“順調”だった。




