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“異世界”×閑話〜〘王と弟〙

 「兄上っ、お疲れ様でした。御無事で良かったです!」


 兄、アレフゥロードを出迎えた彼の弟はそう言った。ガイサース王は答えた。“何か心配をさせる様な事を、したか?”と。


 ×    ×    ×



 「『兄上』? どうされましたか?」


 レザード・ガイサースは兄カビダードへそう言った。カビダードの眉間に皺が在ったのだ。兄にしては、珍しくだ。アレフゥロードが帰ったというのに、どうしたのだろうーーとレザードは思った。機嫌が悪い様だと感じた。とても珍しいーーーー真逆。先日、『異世界人』達と行けなかった(丶丶丶丶丶丶)事が原因なのだろうか?しかしそれならば、先日の内に納得した筈で在った。


 ならば。


 御先祖の事で在ろうか?


 ガイサースの先祖は実は生きていて、神の“使い”として働いているーーーーが、


 実は。


 先祖の勇者仲間のうち、ふたりが、かなり前から行方知れずらしく神の命でずっと捜し続けているのだ。ーーーーその事だろうか? 先祖と勇者仲間のひとりは、今ガイサース国在る此の大陸には、居なかった。



 海の向こう側の大陸に、“気配”を垣間見たらしく捜索に行ったのだ。



 因みに向こうの大陸だが、“人”は居ない筈で在った。



 “過去最大の大災害”時に、分断してしまった大陸で在り、向こう側の人々は、命辛々“此方”へ海を渡り“来た”ーーーーらしい。正しくは“手助けしてくれた青年・・”の存在があったのだが、其の当人に口止めされた人々は語る事は無かった。なので知られていなかった。多分言った当人すらも、もう忘れたで在ろうーーなので誰も知らなくとも全く問題無い事実で在った。



 災害を引き起こした原因の“此の星の神(白神)”も、当時・・幼過ぎたので“自分が彼に救われた”以外は余り憶えていない位で在るので、やはり問題も無いで在ろう。些細な事だった。



 そんな理由で“人”は居ない筈の大陸に、人の気配が在ると気付いたのは此の星の者達では無かった。と或る事情で此の星に来ていた“他の星の者”達で在った。



 “華月 たく”、“華月 りゅう”、“華月 りく”それから彼等の弟の“華月 ゆう”に“せい”の双子兄弟も、更には“義弟”にして“神”の、“”迄もがそう言ったので在った。




 「“何か(丶丶)”は居た(・・)ね?」と。皆で口を揃えてそう言った。“巧妙に隠されて”『居る』ーーーーーーと。




 何より“其の技術・・”のプロ(丶丶)とでも言うべき“紺”が、あちらの大陸に行った際に、そう感じたのなら“間違い無いだろう”ーーーー誰もが思ったが、何より“華月 陽藍”がそう言い切った。“紺が言うなら”ーーーーと。その感覚は、自分等より“鋭いからな”ーーーーと。




 おまけに。卓氏が其の際“捕獲(口説いた)”した“ドラゴン”と、陸氏がーーーー嫌、此方は少し違った。

 陸氏・・懐いて(・・・)ついてしまった(丶丶丶丶)“と或るラビット品種”とが、




 ーーーー“ちょっと前の事に為る”ーーらしいーーのだが、


 



 “ーーーー「何かの大きなエネルギーが突然来て、多分そのまま(丶丶丶丶)住み着いてる(丶丶丶丶丶丶)ーーーー」ーーーーと思う”。とーーーー。



 そう話したのだった。




 呆れた“先祖”は。レザードと(丶丶丶丶丶)同じ顔(・・・)で「ーーーー成る程?」





 と言って不敵極まりない笑みを作った。先祖、ガイサースの祖、『レイ・ガイサース』。



 彼の“顔”は『レザード(丶丶丶丶)・ガイサース』に生き写し(・・・・)だった。此れも余り知られていない事実で在る。




 兄、アレフゥロード王は未だ王太子だった時に、其の事実(丶丶・・)を華月 陽藍から聞かされ知っていた(丶丶丶・・)ーーーーなのでーーーー初めて先祖と対面・・した“”を『目にした(見た)に、彼はどうしても込み上げる“笑み”をーーーー堪えたので在った。必死で。



 双子と語りたい程にそっくりな容姿で在った。




 兄は思うーーーー



 末弟レザードは、『“王子”らしく“無い”王子』として或る“意味”『有名・・』で在った。



 レザードは“冒険者”であった。勿論きちんと資格迄所持した本物の“いち冒険者”であった。何故か。





 “神の啓示”がーーーー王子レザードの元に降りた事が、其の生き方の要因であった。其の啓示を信じ、レザード・ガイサースは子供時代に住まいし王宮から旅立ったのだった。望んでか望まぬか知れずに“冒険者”として生きるしか無かった。それが約十年間。一度も王都には帰れなかった。“目的を果たす迄”ーーーーーー帰る事を許さないーーーーそれがその時の“啓示”であったからだった。旅に出たまま時は過ぎた。“目的”を果たせぬままに時間だけ過ぎ行った。“望み”とは別に。




 十年の時間は、レザードを王子“らしさ”から遠避ける“事”をたすけた。



 元から“自由味”が強かった“第三”王子だった彼は、其の時間の中で更に王族らしさ(・・・)から遠ざかってしまったので在ろうーーーー兄はそう思った。






 “過酷だったのだ”ーーーーーーーーと。実際、そうで在った。


 レザードは十年間、“神の啓示”をーーひたすら信じて冒険者を続けていたが、実際は帰りたくて仕方無かった。家族に会いたいと幾度となく思った。然し帰る事は無かった。神からの啓示は破れないーーーーーー愛する家族に迷惑を掛ける。『国にもーーーー』そう思った。そしてもう辛く為った、心病む寸前の其の頃合いに、転機は起きた。



 兄アレフゥロードが堪え切れずに迎えに向かったのだ。“家族”達意見は皆、満場一致で在った。アレフゥロードは例え神に逆らっても、いいやもっと早く“決断”すべきで在ったと後悔で一杯だった。





 漸く見付けた弟レザードは。気丈さを何処かに置き去りにして来たかの様に、アレフゥロードを見て泣き出したのだ。兄は本当に後悔した。何故もっと早く自分は動く事をしなかったのかと。



 しかし。その時の事だった。




 何故か意外な出来事に巻き込まれた彼等兄弟王子達は、十年間の“真相”に触れる事となった。ー





 ーーー“神”と出会ったのだ。



 神は言った。「へ?十年前に“啓示”? 僕がーーーー??」




 ーーーーーーーーーー“?? 出してませんよ??”と。ーーーーーーーーーーーーーそんな、馬鹿な。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





 しかし『心当たり(・・・・)』は“又予想外な人達が『知って』在た(丶丶)のだった。


 




 其れがガイサースの『“祖”』で在る、『勇者“レイ・ガイサース”』ーーーーと仲間の偉大成る大魔法士、『“ナジス・オーリウ・ティティナウド”』で在ったのだ。









 此のふたりの有名過ぎる“勇者”の名を残しし者達は、星神“白神・・”の使いで在ると共に、此の神と共に“華月 陽藍”の『部下・・』なのだ。



 レザードを観察し()て“レイの子孫だろう”ーーーーと思った陽藍は、それで此の部下・・達を呼び出した訳だ。勿論引き会わせる為に。








 “お前の子孫・・だろう?”ーーと彼はレイに言い、



 ーーーー“笑えるレベルで(丶丶丶・・・丶)似てるな(丶丶丶・)?”ーーーーと、




言ったのだった。



 




 ナジスがレイの横で爆笑・・したのをアレフゥロードはしっかりと覚えている。驚いたのでだ。



 笑い出した大魔法士・・・・は“『勇者』の剣士・・”にーーーー。そう、『攻撃・・』されたので在った。

 



 派手な“喧嘩・・”だった。ーーーーーーーーーーー




 レイ・ガイサースは『魔法剣士・・・・』であり、大魔法使い『ティティナウド』の名を継ぐ者(丶・丶・丶)と、


 “伝説・・勇者・・”の『喧嘩・・』ーーーーは、ーーーー。






 大分無茶苦茶で在った。






 詳しくはーーーー。割愛しよう。





 最終的にーーーー。“治めた”のは、陽藍だった。





 たった一言。勇者達へ言っただけで在った。嘘の様に、勇者ふたりは剣を収めて何事も無かった様になった。



 その時アレフゥロードは陽藍を見て思ってしまったのだ。



 “ひとのつ”ーーーーという事を。“器”ーーーーーそれを思った。





 アレフゥロードと弟王子ふたりは、似ていない。見た目もならば、其の中身、生き方、考え方も。




 兄は、秘かに悩んでいた。“弟の気持ち(・・・)”をもっと早く察しれていたのならば。ーーーー








 “泣かせ”なかったのにーーーーーーと。






 彼は悔いた。悔しくて自分が泣きそうで在った。弟すら理解らなかった自分は、王の器等では無いとーーーー又心内だけで思った。





 “神の啓示”に振り回された十年のとき。それは“何だった”ーーーーのか?






 喧嘩の終わったレイ・ガイサースは、答えた。“恐らく(丶・丶)”だがーーーーと。





 『賢者(自称)野郎(自画自賛長髪三つ編み)”ーー






 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





 “彼奴(ナルシスト野郎)仕業(大暴走)だろうよ”ーーーーーーーーーーと。





 





 “かつて無い程怒ってるね”ーーーーと其の相棒の大魔導士(喧嘩相手)は其の横で言った。





 ーーーー“レイの天敵・・じゃあ無い(丶丶)よ?”そう言った。





 見ていた陽藍は横でただふっと笑っただけだった。




 それから言った。ーーーー



 『魔導士と勇者(こいつ等)の“喧嘩・・”なんてな?』ーーーー“ただのじゃれ合いだろ”ーーーーと。



 “君等・・・は、じゃれないのか?”と。




 アレフゥロードは苦く笑って受け流す事が精一杯で在ったのだった。歳の離れた弟と本気で喧嘩等した事等、ある筈も無かった。アレフゥロード・ガイサース。ーーーー彼はいつも『王太子・・・』で在らねば成らなかったのだから。アレフゥロードは真面目過ぎた。



 王に成ったアレフゥロードは未だ時々思う。『国』の“期待”は。






 ーーーーーー。“弟ではないか?”ーーーーーーと。




 元第二王子“カビダード・ガイサース”を、“王”にーーーー。其の声は在った。一時でも例え一部分の“小さき”声でもーーーー確かに“在った”のだ。




 だから。アレフゥロードは悩んだのだ。


 弟“カビダード・ガイサース”。ーーーー彼はとても優秀だった。しかしーーーー。




 此の優秀な宰相の義理の息子為るの元“第二王子”より、“相応しく”は『“レザード・ガイサース”』なのでは無いのか?そう悩んだのだった。





 “王子に見えない王子”でもレザード・ガイサースは優秀、嫌『“秀逸”』だった。



 優秀な兄の負担が、随分“減る”事となった。




 レザード・ガイサースは十年を取り戻すかの様な働きだった。城に“居れなかった時間”で、レザード・ガイサースは“視野”を拡げていた。





 レザードは、魔法剣士・・・・だった。祖と“同じ”なのだ。兄アレフゥロードにその事は、“運命”の様に感じれたのだった。






 “災害”を“収束”する為には、必ず“強大な魔力”が要る。“魔法剣士”こそが、“適任・・”なのだ。“災害”を収めし者にも、“其の王”にも。アレフゥロードはそう思った。“自分が一番・・向いていない”ーーーーと。





 しかし或る時、悩む王に弟カビダードはこう言った。“兄上以上の適任・・存在しません(いませんよ)”と。






 “私に『』が務まる訳が無いでしょう。兄上がやらねば一体『誰』が『務める』と仰るのですか?”と。







 “カビダード・ガイサース”には、此の王家の者には珍しくも、“魔力”が略“無かった(微量だった)”ーーーーのだ。






 しかし兄『アレフゥロード・ガイサース』の其の魔力量は、『過去、歴代最高峰』と唱われて在た。ーーーーーー





 然し。民衆や一部“家臣”は正直・・だった。三兄弟で一番“顔の美しい”信頼厚い宰相殿の“義理の息子・・”であり“騎士の頂点”で在る“次兄カビダード・ガイサース”はとても人気だったのだ。長兄と人気を“二分”するにだーーーーーーーー






 ×   ×   ×



 “レザード”とカビダードが呼んだ。レザードは応えた。“兄”は言った。




 『“兄上の事だ”』と。



 「どうしました?」


 レザード・ガイサースは二番目の兄へと言った。兄は答えた。



 “やはり行かすべきでは無かった”と。





 「だってレザード。兄上の『御顔』を見たか?とても疲れた御様子だった。兄上は真面目過ぎて直ぐ“無茶”をなされる。以前だってそうだ。レザード、お前を迎えに行った時だ。あの時だってなーーーーーーーーー。“私”がこうとしたのだ。なのに兄上は自分は“王太子”の身分で在るというのにだ。ーーーーーーお前の“心配”をし過ぎて御自分で行かれた。“私”の立場・・はどうなる。兄上に“何か”在ったらーーーー。どうしろというのだ。或のは。」







 “私”の“気苦労・・・”をーーーー理解ってはくれぬ。先程だって“お疲れ”なのにだーーーー。“何でも無かった”みたいな“態度・・”なのだ。ーーーー心配“要らぬ”と謂わんばかりにだ。はあーーーーーーーー自分が行けば良かったと次兄は言った。




 しかし兄上それはーーーー弟は躊躇いを返した。兄はその躊躇いを押し返した。




 『“魔力の事か”?』と。




 レザードは言葉を返せなかった。カビダードのコンプレックスだと知っていたからだ。まるで罪悪感の既視感を得る様な劣等感。勇者の“子孫”も、決して楽では無かった。




 カビダードは苦笑するが言った。




 「“欠点”とは見方を“変えた”『長所・・』なのだぞ?レザード。」ーーーーーー






 と。“師”、“華月 陽藍の言葉・・”そのままだった。





 





 そして、“第二・・王位継承者(・・・)”成る者は、続けて説いた。ーーーー


 “それにな?レザードーーーー”と。





 「私だって“魔法”は使える(・・・)さ。ーー“そうだろ”?」




 と、其の言葉・・と共に。






 部屋中・・・に花の様な芳しい薫りがーーーーーー溢れ出した(丶丶・・・)。“ほらな?”と、兄カビダード・ガイサースが誇った(丶丶丶)







 レザードは言った。



 「流石“兄上・・”此れは最高・・の“薫り(丶丶)”ですね。素晴らしいです。」



 弟は満面の“笑み”だった。其の部屋の“外”には。







 静かに音も立てずに“兄”が居たのだった。ーーーーーー嬉しそうな弟ふたりを見て、アレフゥロードは思った。“やはり王はーーーー。”






 レザードにするべき(・・)なのだーーーーーーーーと。





 愛すべき“弟”の“精一杯の魔法”に、末弟の様には笑えない“王様”は、秘かにーーーー伝う涙の粒を其処へ落とした。止める事も出来ずに。






 ×    ×    ×    ×




 カビダード・ガイサースへの、アレフゥロード・ガイサースへの“陰口・・”は、






 “さまさまの魔力()迄も”ーーーー全て(丶丶)“母さまから吸い尽くされた(丶丶丶丶・・・)から(・・)であろうーーーーーーと。





 下らなくも、ーーーーーー哀しかった。





 ×    ×    ×




 兄の“中”で。




 そんな織りの。弟王子レザードの“誕生”は“救い”だった。









 アレフゥロード程で無いにしろ、歴代誇る“魔力”持ちし“赤子”が誕生したのだ。その時、






 光り輝く赤子を“みた”カビダードがーーーー幼くして、“此れが魔力・・なのかーーーー”と歓喜してみせた日の事を、アレフゥロード・ガイサースは今でも忘れずに憶えて在る。愛すべき“弟”の、或の“笑顔”を。それこそ今でも。







                〜 閑話×異世界篇〘王と弟〙〜fin.

“アレフゥロード”は、あれでしっかりと“ブラコン”です。(笑)

カビダードも大事。レザードも大事。




ふたりとも“自分が行く!”と兄の酒星行きを、勿論反対しました。兄に何かあっては困るのです。



しかしアレフゥロードが行かせませんでした。特にレザード。やっと見付けて連れて帰って来たのは、アレフゥロード本人です。しかもレザードは新婚。カビダードも第1子が誕生したばかり。



行かせませんよね。ブラコンですから。義妹達に、“説得”させました。(笑)



レイとレザードがそっくりだと知ってアレフゥロードが笑いそうだったのは、“嬉し”かった為。



星の“勇者”と同じ顔の弟。ブラコン兄が、嬉しく無い訳はなかったのでした。



因みにですが、カビダード様は“レイの嫁”に顔が似ています。アレフゥロードは又ちょっと違う顔立ち。似て無い“三兄弟”の話でした。又何処かで書きたいですね(笑)


m(_ _)mぺこり

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