・“修羅”場ーーーー?・
ペルウィアナに案内された先で、彼等は早速作業を始めた。先ずペルウィアナに連れられて、“村長”に会う。許可を貰い漸く“採取”を始めたのだった。最も、必要だろうーーと、数種類の様々な多種多様な“種”は、“村人”達が次々と持って来てくれた。“ウィナ帰って来たのかいほらこれーー”と。本当に次々と。
シラー・ペルウィアナが“育った”村だった。
先ず、“彼女”が“何者なのか”ーー簡潔に述べるべきなのか。シラー・ペルウィアナは、今“十五”歳為る少女だった。“ハナ”国出身。産まれた時は“王都”に居たのだが、と或る“問題”から、“此の村”ーーつまり“結界”の中で育った。“力”を抑える為に。
生まれつき他の赤子と比べられぬレベルでの、パワー此の星で言う“魔力”を持っていた。しかもーー“暴走”タイプだった。
ハナ王国、王太子、イチゴ・シャリンバイ。ハナ王国『ブラックベリー王』の後の『王』と成る“予定”の存在の“彼”は、実は産まれたばかりの“ペルウィアナ”を知っていた。ペルウィアナの両親“シラー・ツベルゲニアナ”と、“シラー・ノンスクリプタ”は、ブラックベリー『王』の『部下』なのだ。
余談だが彼等は皆“陽藍”の部下でもーー在る。
そしてウィアナには“義理の兄”、“グロメラタ・カンパニュラ”という男がいるのだが、ウィアナは彼を、“実の兄”だと思っている。此れも又余談だが。
さておき、此の兄“グロメラタ”は、イチゴの“友人”ーー“幼友達”なのだ。“ラタ”とあの“グラスペディア”も、実は“幼馴染”だった。
しかし、“ラタ”、“イチゴ”、そしてイチゴの姉“ベニバナ”だが、此の三人は皆“陽藍の弟子”ーーなのだが、グラスペディアは違ったのだ。陽藍が通わなくなった“時期”にハナ国に“やって来た”からだ。何故通って居なかったのか。理由なら簡単だ。
“通って無い”間の陽藍は、“生きていない”存在だった。つまり“霊体”とでも言うべき“霊魂”状態だった。“名も無き星”の彼等“神々”は、“打ち合わせ”済みで、《誕生して来る“時期”》を、示し合わせて“在た”ーーのだった。“シグナル”を“共通”する事で。
“時間経過”、其れは。“星”に依り“異なる”のだ。今“彼等”居る“白神の管理下の星”此処と“陽藍達”の時間は違うのだ。そうーー“流れ”が。当然だが、“カーズィ達の星”酒星と此の星とでも、ーー違う。
“他の星に長く居る事”ーー。それは実は“危険な行為”だった。“ファリス”は知っていた。陽藍に教わっていたからだ。カーズィ・キルシュも又、其の事を知っていたのは、彼は自分で気付いていたのだ。そして“確信”と“肯定”をしただけだ。華月 陽藍という“他の星の神”ーーを名乗る男の言葉で。“成るべく早くーー”仕事を終わらせて、
“帰れ”と。“戻って来たい”だろ?と、陽藍は言ったのだ。カーズィ・キルシュに。キルシュは確信した。“手遅れ”は“もう”ーーーー
“戻れなくなる”ーーのだと。陽藍“達”が殆ど“自由”と思える位、“行き来”出来ている理由は、意外と簡単だった。有り得ないと思ってしまう“パワー”の塊で、自分達を“保護”していた。
“結界”のレベルを超えているーーーー。カーズィ・キルシュはそう思った。“有り得ない”と。
最初に“陽藍を見た時”の“違和感”は、此れだったのかと。巧妙に“隠された”結界とばれぬ“結界”ーー“保護結界”だった。彼はーーカーズィ・キルシュは、“報酬”を決めた。“教えて貰うぜーー”と。
“神の技”を、“盗む”つもりだった。“呼び名が「弟子」でも”ーーーー
「構わねーよ。」と。華月 陽藍は実に愉快そうに笑い出したが。引き受けたのだった。“条件がある”ーーーーと。
「無事に帰れよ?」
言われた“キルシュ”の方が、面食らったのだが、ファリスは側で、しかしこっそりと“その”様子を“みて”いたのだった。“未だ故郷”で。
さて。“ペルウィアナ”についてーーだが。少し前の事になる。実は“此の村”は、ペルウィアナを“封印”する“結界”なのだが。知らないーー当時“知らなかった”ペルウィアナは、シランと共に、村から出てしまった。村人達は引き留めた。引き留め切れなかった。そして、
ペルウィアナの“魔力”は、案の定溢れ出した。“転移”とも呼ばれる“現象”を引き起こしたが、パワーコントロール未熟、無自覚エネルギー“ペルウィアナ”が、“飛んだ”先は、“宇宙空間”ーーーーだったーーーーーーと、成る“ところ”ーーーーだった。
寸でで気付いた『華月 陸』に、救けられたのであった。説教ーーーー有りでーーーーイチゴと、又その時“一緒”だった“ミモザ”と一緒にだ。
実は。此の時ペルウィアナには、“精霊”が寄り添って在た。“封印石”とでもいうべき、陽藍が“生成”した《石》のつくも、つまり“精霊”だった。精霊は誕生と共に、“華月 陽藍”に雇われた。そしてペルウィアナに“ついて”居たのだった。
陸が駆け付けた時に、此の精霊は“大活躍”だった。“制御”したのだ。“ペルウィアナ”を。実に“大活躍”だった。
“宇宙空間に放り出される筈だった彼等”を、隣の未知なる土地に飛ばしただけーーで、済ませたのだから。
実に優秀な“精霊”だった。ウィアナの“婚礼後”は、彼女の“事”を、此の精霊に頼むつもりで華月 陽藍は、『パワー』を与え続けて在る。了承済で。いつ迄も“彼”が、“封印石”を授け続けてやれる訳ではーー無いからと。
ついででも無いが、此の過保護な人は、此の他にウィアナの“幼馴染達”を預かっている。『修行』と言って。自分が“死んだ”後の為に。
“此の星”毎、心配なのだ。『友人』の星なのだからーー言わない彼だが。
敢えて言うならば、“華月家”にも、少女ペルウィアナと似たり寄ったりな“暴走”させるのが恐過ぎる“問題児”がーー居るからでは?とは、言う為かれ。
其れは其れで在る。
と真面目な話はさておき。ファリスはーー今、困っていた。
× × ×
“近くの森”の中だった。別に“迷い込んだ”訳では無い。“アキギリさん家のセージさん”が、一緒だった。
“セージ・シソー”さんという青年だった。アキギリ・シソーさん、つまりあの村の村長さんの、息子さんだった。ウィアナも“セージおにいちゃんっ”と言っていた。仲良しそうだ。
歳は大分離れていそうだったが。ファリスはそう思った。自分とユリシアみたいなもんだろうーーと。実際そうだった。セージさんは面倒味良い青年だった。
“採取”ならと、森に“案内”してくれたのだった。ビビリのペルウィアナは、“ガノ兄達いないのに森は無理”ーーと、“謎”の言葉を発していた。苦笑したセージさんが、じゃあと言って村長の許可を貰い、案内してくれたところーーだった。
“採取”を始めた“ユリシア”の横に、マージーが座った。ファリスとセージさんは、其れを“目撃”したのだった。“しゅっ、修羅場ーーーーっ?”と。
止めようとしたファリスを、何故だかセージさんは“止めた”のだ。そして“気配”を“隠蔽”した。ーーーー鮮やかに。
× × ×
横に座ったマージーには気付いたが、ユリシアは気にしないふりで、“採取”を続けた。良い薬草が沢山あった。見せればきっと、カーズィが喜ぶだろうと思った。自然に笑んでいた。
丁寧に、成るだけ素早く“採取”する。切口を気をつける。切り方ひとつで、折角の“素材”を駄目にするからだ。薬草の下に、溢れた『種』も、『土ごと』採取する。ちゃんと採取用に、トレーも持って来ていた。“必要だろうーー”と。お茶屋さんに勤めた時代に、使った物だった。今でも大切に使っている。ユリシアは又“自然”と笑んでいたのだった。ついーーー嬉しくてだ。しかしーーーー
マージーは“面白く”なかった。何も“持って来て”いないのだ。そうーー何も。
“現地調達”するつもりだったーーーー当人はそう思っていたが、それは“考え方”が、“甘かった”のだ。
正直に言うならば、マージーだって“混乱”していた。“事態”を聞いて。それより何よりーーーー
“何故自分がアウトワーカーの仕事に行っていた『間』”に、男が“苦手”だと言うユリシアが、
“カーズィ”と“良い仲”に成ってしまったのか。そっちの“方”が、彼女“マージー・レッドラン”には大問題だったのだ。“今度こそは”ーーーー
マージーは、そう思っていたのに。久々に会えた“カーズィ”には、珍しくも“連れ”が居たのが、“邪魔”だったのだ。あの日。ーーーー『マージー』には。
そして翌日、“コミュニティ”なら『会える』だろうーーと、『出向いた』のに。早起きは無駄と為り、『カーズィが居そうなダンジョン』はーー入れず、当てずっぽうで何ヶ所か回るーーも、やはり無駄足だった。そして、諦めて『仕事』に向かうとーー“ああ”為った“訳”ーーーーだった。
“どうしてユリシアがーーーーーー”マージーは思った。“自分はずっとずっと好きだった事を、我慢していたーーーーーーーーーのに”と。どうしてユリシアなんだと。自分の方が“近い”のにーーーーーと。
“同じアウトワーカーなら、”ーーーーずっと“側”に居れると思ったのにーーーーと。
マージーは等々ユリシアに言った。“その言葉”を。“カーズィは自分のものだ”と。
嘘をついた。
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「ユリシアーーーーッ、黙ってて“悪かった”ーーけどさ。」
「“嘘”です。」
「ユリシアーーーー。聞きなよ。カーズィは“そういう”奴だよ。」
「違います。」
「ーーーーッ、ユリシアっ! アンタの“為”に言ってんだよアタシーーーーッ、そもそもアンタは“アウトワーカー”は“嫌い”だろが。目、覚ましな。」
「カーズィさんは、“ブレンド・メーカー”さんです。」
「っ、同じだろ! 何言ってんだッ、アンタはーーーーっ」
「“そうだな”マージー『面白』そうだな?」
「!!っぁッ! 何で?!」
マージー・レッドランは、最早“そう”ーーーー叫んだのだった。“彼”をみて。




