・『“我儘”な女』。・
いきなり“イチゴッ”ーーと叫びながら、女がひとり部屋に飛び込んで来たのだが。……………、………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………。
「騒がしい。ーー何だっ。」
“たくっ”と言いながら女が来たのとは別の扉から、その存在はやって来た。
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「居たのかグラス。」
イチゴがそう言ったのであった。
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「…………あのなあ。俺は“此処”の管理人だ。居て当たり前だろ。………って何だ“オマエ”、又“来た”のか。又懲りないな。役立たずめ。早く村へ“帰れ”よ。」
“グラス”と呼ばれたーー“男?”ーーが、そう言った。多分男だとは思うが、髪が長い。その長い髪を、後ろで無造作に一つに束ねてる。服も飾り気が無くゆったりとした装いで、声だけ聴けば男だとは思うが、黙って立ってられると、“柄の悪い女”にも感じれる。
そんな風貌だった。“グラス”とやらは。××××××××××××××××
そんな事より。ーーだ。“役立たず”やら“帰れ”発言に、俺の横のユリシアがすっかり怯えた訳だ。人のトラウマ触発すんな。こいつは俺の敵と認定する。ーー口悪いぞ。
人の事言えないだろうって? 其処は其れだよ。追及すんなよ。
「“グラスペディア”もしや“ペルウィアナに”言っていますか? まさかですわよね? グラスペディア?」
「はは、これは“姫”サマ。本日もお見麗しくーー」
「返答になっておりませんがグラスペディア。答えなさい。ペルウィアナを何と?」
「姉上? 其の手に持たれた其れは? 後グラスペディア。幾ら私と幼友達と言え、私の可愛い“婚約者”に“役立たず”はどうなんだ?ペルウィアナはとても“優秀”だぞ? 仲良く成れないのならば、管理人は他の者に“任す”が? ーーなあ?“シラン”? 護衛か? 済まなかったな。」
「はあ?“婚約?” 気が狂れたのかーーシャーリン。こんな“小娘”でーーああ、そうだな。“其処”に“居る”、“女”程なら、“妻”に“丁度良い”んじゃないのか? なあ?そこの“お嬢サン”。 茶でも飲むか? 俺は此処の“管理人”、“グラスペディア”だ。宜しくなお嬢サン。アンタ“名”は?」
“グラスペディア”と名乗った多分“男”に、部屋の中の者達皆、掛ける言葉を色々と失ったのだった。
“各々”にな。ーー何だこいつは。阿呆ーー嫌言うまい。“目的”を果たす迄は。
“管理人”ーーを無視した“イチゴ”が、“姉上”とやらと会話し出した。後、一緒に来たらしい“シラン”と言う男と。随分と顔の綺麗な男で、ふと見るとマージーが既に“虜”に為ってた。…………………………マージー。おまえ。……………………………………、最近解り易いぞ?
「イチゴっ!ちょっと“ペルウィアナ”私に貸してくださいね!さ、ウィアナ………手伝ってくださいね!行きましょう。」
「おい“王子さま”、“姫”さんの“暴走”を止めろ。後“ウィアナ”もだ。こいつ等“悪巧み”してやがる。ーー」
「え?“何事”ですか?姉上? ウィアナ?ちょっと目を離した隙に何をーー」
「お〜い、取り敢えず“此方”も少し気にしてくれー。俺達も“暇”じゃ無いぞ? なあ?」
話が長く成りそうだったので、俺は先に牽制したのだった。勘弁してくれよ。ーーなあ?
マミアーノ達なんか、一言も発してすらいないしな。存在忘れられちまうぞお前達。大丈夫か?
「そもそもは“お前達”は“誰”だよ?」
顔に似合わず“綺麗な”顔の男ーー“シラン”とやらがそう言ったのだった。俺は“あ〜”と応える。確かにな。で、ーー
「端から、リッツとミーディ、それからマミアーノ。あ、マミアーノは“マミア”って呼んでやりな。当人の希望な。と、ファリスとマージーだ。後俺が“カーズィ・キルシュ”で彼女は“ユリシア”。ちょっと大人しいから、余り構わないでくれ。以上だ。で? そっちは?ああ。“イチゴ”とその娘“ペルウィアナ”は、もう知ってる。其れ“以外”な。」
俺がそう一気に言うと、シランと言う男が、イチゴへ言った。“王子さん、あんた随分無礼な連中連れて来たな。ーー大丈夫なのか?”と。
“俺は知らないぞ?”と。
シランとやらに言いたい。意味が解らないと。後挨拶返せよ。なあ?良く見ると未だ“若い”男だった。シランとやらは。そしていつの間にか部屋にはいなかった“グラスペディア”とやらは、此の時“お茶”を運んで来たのだった。ーーやるなコイツ。“女子”だなさては。
おまえ“女”だろ?茶の良い香りが鼻を擽った。
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「“薬草”系の“茶”だな。“薬”か?」
皆が俺をみた。
“カーズィさん分かるんですか?”ってマミアーノ。お前失礼な奴だな。判らんでブレンド・メーカーは無理だろ。お前は調合師を何だと思ってるんだ?なあ?ユリシア?
何で全員で“きょとん”としてるんだよだから。小動物か。全く。ちょっとだけ可愛いぞ?お前等。ーーーーーーーーーー不本意だが。
特に運んで来た“グラスペディア”が一番小動物の様に固まっちまったんだが、どうした?
ちょっと気持ち悪いぞ?大の大人の“小動物化”は。ーーなあ?
“違ったのか?”と、俺は言ったのだった。いたたまれなくて。
横でユリシアが遠慮がちに言った。“あ、良い香りだとは思ったんですけど、『薬』が配合されてるとまでは。………………わかりませんでした。”と。
「…………凄いですねカーズィさん。飲めばわかったかも知れないですが………“花”の薫りの方が、……………強くて。」
と、ユリシアが言うと、横のファリスが小声で“俺も”………と、同意した。……………ん〜そんなにか? 此れ。はっきり薫るけどな?
「花って言うか、“ローバラ”だろ? ローバラは薫り強いからな。薬草茶の“苦味”や“香り”消しーー“中和”に使うんだよ。“ブレンド”の領域なんだ。“お茶屋”と被ってるけどな。その位“お前等”だって知ってるだろ? ファリスは飲めば“判った”と思うぞ。お前未だ“薬草茶”必要な歳でもないし、“美容”気にする“歳”でも無いだろ? ま、仕方無いって。ああ、ーー」
マージーを見た。マージーは「??」となる。
「マージーは“少し”気にした方が、良いかもな。髪が傷んでんぞ、マージー。」
アドバイスしたら、睨まれた。何でだ?マージー。
お前の髪が傷み切ってんのは、俺のせいでは無い。依頼くれたら“復活”させてやるがな?
金は払えよ。其の時は。××××××××××××××睨まれた。まあいいけどね。
“姉上”と呼ばれた女が、俺を見てた。何か珍しかったか?
「イチゴ、此方の方は?」
おい俺自己紹介したぞ。
「ああ、陽藍様から預かって来ました。」
「まあ!陽藍さまの!」
あ、彼奴の名前出せば良かったのね。成程。
「ではーー“和希”さまのーー星の方々? でもそれにしては服装がーーーー?」
うん?“カズキ”って最近どっかで聞いた“名”だな?
「違いますよ、姉上。紺君が以前管理していた星の方々です。」
「あら? 何かあったのですか? ? でもおかしいですね。」
「? 何がですか? 姉上ーーそれよりーー」
「又そんな事を言って、姫様は。又あの“詐欺師”に惑わされて来たのですか?全く困ったお方だ。ーー心配で仕方ありませんよ。早く私と“夫婦”に成りましょう。第三皇女様では、城の跡も継げませんし、ねえ?良い“案”でしょう?ふたりで“イチゴ”の面倒をみてゆきましょう。なあイチゴ? お前は大好きな“研究”にでも、没頭して置けよ。うん、良い案だ。」
“さてーー”
「嫌、“さてーー”じゃ無いからな?グラスーーおまえはーーはあ。シラン頼む。」
「わかった。………………………おい、グラスペディア。“連行”する。来い。」
「はあ?!何言って。此の“新参者”っ、触るな!っ」
と、“シラン”に連れられて、ばたばたと“グラスペディア”はーー去って“行った”ーーのだった。
「…………………………なんだったんだ………………………、。」
マージーが流石にそう言った。………………………………はは。分かんねえよ。
それはイチゴが教えてくれた。彼奴は“グラスペディア”と言う名の、“絵描き”らしい。此のイチゴの“家”の“管理人”をしながら、此の家に住み、イチゴが育てた“植物”の“観察日記”ーーつまり“記録”をしている。“絵師”としてーー成程。“姿写し”か。写生家な訳ね。
彼奴が描くのは“絵”のみらしい。空いた時間は“自分”の“趣味”の絵を描いているらしいーーが?ーーーーーー
“自称”『宮廷画家』と本人は名乗っていますとイチゴは言ったが疑問が在る。
「宮廷て何だ?」
と俺は聞いたが、イチゴ達は再び“小動物”と化したのだった。ーーーーー何でだよ。
「それよりもイチゴ、“ペルウィアナ”を借りて行きますね。私、急いでますの。さ、ウィアナ!」
そう言って止める“イチゴ”を振り切った“姉上”とやらは、少女を連れて行ってしまったのだった。…………………………「そんな事よりっておい……………」思わず洩れたのは、俺の本音だった。
「ーー仕方無い。放って置きましょう。ーー“姉上”ですからね。ふう。」
イチゴが吐いた溜息に、横でユリシアが同情したのが見えたが、マージーが思わず“生唾”飲んだのも見えた。…………………………マージー。おまえ…………………………………………。
こいつ、置いて来れば良かったよ。今更遅いが。×××××××××××××
イチゴは“色気”ある青年だった。“気品”もあるがな。で“宮廷”て何だよ?俺はそんな言葉知らないよ。だから小動物達、俺に視線で問うのは止めてくれ。俺も知らんから。
全くな。
“グラスペディア”は、『王子様の影武者に〜』の時から考えていたキャラクターです!やっと出せた(笑)
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