・✕『異世界!』✕・
「は?なんで駄目なんだよ?」
「ですからーーカーズィさん。“此処”の物は、駄目です。ーー」
俺は態々“異世界”つまりは“別の星”迄来たと言うのに、此の男“イチゴ”からそう言われた。
“此の庭の畑の植物は差し上げられませんよ”ーーと。ーーなんでだよーー俺はそう抗議したのだった。そう、ーー無駄だったが。
俺の名は“カーズィ・キルシュ”という只のしがない良くいる“調合師”だ。ブレンド・メーカー。
“物質”と“物質”ならば、混ぜられる。“現実”と“非現実”は混ざらんがな。
少し前に、俺の生まれた“星”とやらに、神々曰く“災害”というらしき事態が起きた。
昔の“神”が“起きち”まったんだと。うん理解り辛いな。つまりな。
“ずっと眠りこけてて、仕事ぜずに、存在を諦められた神だった野郎ーーが、起きちまったから、もう一回『神様』やろうとして現代の『神』達に、”
『おまえは仕事舐めてんのか?』と、ボコられた訳だ。“暴れた”せいでな。
“神様野郎”は、“酔っ払い野郎”だった。酔って“寝て”て、“俺達星の住人”の“安全”は、どうでも良かった駄目人間ーーじゃ無えや、“駄目な神野郎”だった。
ーーーーどうりで。過去に“記録”にも残るーー“災害”は、“彼奴”が仕事しなかった(寝てた)せいだったのかーーーーと。
不意に星が救われたのは、気付いてくれた“近隣の神”のお陰だったと。
その神さんの手配で、“と或るひとりの神”が、新たに俺達の星に“配属”されたが、その神さんは“掛け持ち”だったらしい。此方は謂わば“別荘”ーーみたいな。それでも良くやってくれてたらしいが、他の仕事も増えたとかで、いよいよ手が回らなくなった。で、ーーーー
“後任”に、任せた。其の後任は俺達の時代でも“有名”な伝承がある“ブルーレザーフォクス神”、『ポンタ』だ。
俺達の中で『神』といえば此の“ポンタ”だった。が、ーーーー
俺達も知らぬ間に、此の神も“交代”していた。
此れは“そんな”話だ。“神”と“出遭っち”まった俺ーーが、それにより“苦労”する話だーーーー
“神様”はいっぱい在るんだとさ。ーーーー知ってたか?
そうかよ俺は知らなかったよ。後“神様”、“イケメン”だった。ーーーーちっくしょう。ばせろ。
ん?“ばせる”の意味?嫌知らんが最近知り合ったその“神さん”の息子の“連れ”が、“そう言え”と。
“ハラ サトシ”と言ったかな? 彼奴? そいつがな、“ああいうひと”を、ーーーー
「俺達の星で“うっかり”目撃しちゃったら“爆せる”、“爆せろ”って言うんですよ♪♬」
ってな。言ってたぞ。
使ってみた。なんかノリで。ーーーー合ってるかこれ?
俺の横で香辛料を名残り惜しそうに見てた“ユリシア”が、諦めた様にイチゴの言葉に従った。
此処はコイツ等の星だ。
俺達の“星”では無い。“災害”で被害を受けた俺達の住む星は、植物が“全滅”したので、俺達は此処まで“種”を貰いにやって来たのだ。
俺達の星では、先に述べた“神”の仲間達ーーつまりは息子達なんだが、そいつ等が協力してくれて“星”を“洗って”くれてる。“人間”には出来ない作業だと察した俺は、其れを任せて来た。俺達が目的を果たして戻る頃には、“終わっている”だろうーーと言われてだ。
“浄化”が終わった星へ、集めた“種”を植えるのだ。“苗”や“幹”でも良いが成るべく“種”だ。
苗や幹には、“他の星”の“エネルギー”が、少なからず含まれて在るからだ。だから影響が少ない“種”を成るべくなら集めて来いと。“神さま”の奴に言われて来たのだ。しかも、
手伝ってくれるのかと思いきや、「子供じゃあるまいし。」ーーと、言われた。
彼奴には“異世界訪問”とは、近所の“お使い”らしい様だ。
“イチゴ”は、或の男ーー“陽藍”事“ムーンシャドー”の弟子らしい。
“ムーンシャドー”
“『秘薬』”ーーーーだ。滅多に見られない“花”の名だ。“或る酒”の中に入れて寝かすと完成する其れは、何より芳醇な何とも言えない“花の薫り”がーー効果絶大なのだ。“アルコール・ポーション”、あんた等の世界で言う『薬』が、俺達の星では其れだ。
其の“ポーション”の中でも別格に“稀少”なのが“秘薬”、《ムーン・シャドー》。
は〜久々呑みて〜なあ。先ずは“花”を手に入れないと無理だがな。此の星に“在る”と聞いて来たんだよ。俺はな。
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「時期じゃないから咲いてませんよ。」
待て。じゃあ俺は何しに“来た”んだ?
横で俺の顔色を覗った“奴等”は、やばいものを“みた”眼をしたがーーーー仕方無いだろ。
“あ、でもーー”
イチゴがそう言った。“もしかしたらーー”と。何だ?早く言え。
「もしかしたらなので期待しないで下さいね。僕の計算違いかもしれませんし。」
「勿体ぶるな。早く言え。」
凄んだつもりは全く無いが、横から“奴等”の声がした。“キルシュさん恐え”ーーと。煩い。
「“陽藍”さまの“星”なら、“時期”かも?と。思ったもので。時期じゃ無くとも『温室』で育ててないかな? あの人の事だから。そう思ったんですよ。」
イチゴはそう言ったのだった。
「イチゴさんーー“ベニバナ”さまがーー」
その時、イチゴが連れてた“シラー・ペルウィアナ”という少女が、茶を運んで来て、そう言ったのだった。“姉上が?ーー”ーーと聞いたイチゴが言い終えない内に、“其れ”は来た。
“イチゴ”ーーと、其の名を呼びながら。ーーーー派手な“登場”だった。
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そんな感じの、俺の“異”世界“ファーストコンタクト”だった訳だ。ーー此の“日”が。
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“世の中”、“広い”な。




