第十一章 (1)
長らくお待たせしました。第四十六話をお届けします
主人公たちが何故か休戦協定など結んでしまったので、焦りました。こんな筈じゃなかったのになぁ。
取り敢えず何とか十一章書き上げました。頑張って投稿しますね。
自 2012年7月15日
至 2012年7月18日
一ヶ月の停戦協定が結ばれたので、取り敢えず戦闘配置は解除され、エリナもファルコンへ戻って来た。
「お疲れさん。で、今後の方針についてユージーン少将は何か言っていた?」
「今のところは特に…。しばらくはのんびりしててって事だけね。実際、どうにも動きようがないし…」
「地区本部とかには…知らせたのか?」
「してないと思うわ。こっちも向こうもね」
それは多分、どちらも上層部の意向とは異なるから…ということだろう。そもそも、あくまでも一時休戦なのだし…。表向きは双方にらみ合いが続きましたということでお茶を濁すつもりなのだ。いくらなりたての艦長とは言え、流石にミックもそれくらいは判る。全体的な戦局の動向はともかく、各局面ではその時、その時の現場の状況が物を言う。長丁場に渡る戦争はただ真直ぐに攻め込めばいいなどという単純なものではない。どこで仕掛け、どこで引くか、その見極めが肝心だ。明日の勝利の為に今日はあえて負け戦を演じるということだってある。
「じゃあいい機会だから、システムの点検や更新やらをしちゃいましょう」
サラはどこか楽しそうだ。副艦長としてミックの補佐をすることは嫌ではないが、元々研究者であり、システムをいじくり回すことの方が好きなのだ。
「楽しそうね。じゃあそっちは姉さんに任せるね。メインコンピュータールームとマックたちは好きに使っていいわよ」
エリナはあっさりと仕事を丸投げする。技術部長である以上、内容は把握しているが、元々開発責任者はサラなのだ。任せてしまえばエリナは他の仕事に専念できる。抱えている案件は他にも色々あるのだ。
「じゃあ私もこの隙に点検とメンテナンスを済ませてくるわ」
ついでに射程を伸ばせるか、出力を上げられるかについても検討してみようとマリーは思う。他のメンバーも今、できることをするためにそれぞれが動き出した。エリナは分析データを元に戦略を立てるという課題をデビー以下、サブブリッジのメンバーに出した上で、副官であるカールとリオを連れて作戦会議室にへ向かった。戦略を練るのか、レクチャーをするのか、まあそんなところだろう。そんなこんなで今、艦橋には留守番役のミックとショウしかいない。エドナーは機関室、ベンとエルは航海班の指導のため、操縦訓練室に行っている。もちろんシミュレーターだけで大型艦を扱える様になる訳ではない。だが、今回航海班に配属されたメンバーは一応、大型軍艦の取り扱い経験はあるのだ。単純に経験から言えば、ドロシーなどはベンやエルよりもあるだろう。だからベンやエルも当初は自分たちが上に立っているのは、学習システムがあるからだと思っていた。確かに学習システムがこの二人をメインの操縦者であるとファルコンのAIに認識させていることは事実である。けれどもそのことを抜きにしても、力量はベンやエルの方が上だとエリナは断言する。まさかとは思うが、何度も言う様にエリナはこういう場面でお世辞を言う様なことはない。そもそも自分が本心からそう思っていない限り、他人をほめたりはしないのだ。だからそれは少なくともエリナにとっては真実なのである。しかもエリナは他者を評価する時、主観的なものの見方はしない。極力、客観的なものの見方をする。ならば誰から見てもそうなのだろう。そう思えばこそ自信を持って指導もできるのだ。
十一章では休戦中の様子をお届けします。
入力 2014年5月17日




