4話 確認
取り敢えず、互いに信用することにしたので、次だ。
「荷物とかの確認をしよう」
パッと見、森の中。
自分たちが今、使えるものを確認する必要がある。
自分がトラックに轢かれ(かけ?)たときに肩に掛けていたカバンは持っているが、手に持っていた傘はない。
打開策があるにも関わらず使わないのは馬鹿馬鹿しいし、緊急時に使えると思っていたものが使えないとなると途端に窮地に陥るだろう。
「わかった」
科若さんはそう言うと彼女のものと思われる学生カバンを引き寄せ、確認し始めた。
……。
双方確認し終わって、報告した。
まずは自分から。
最初は服と服のポケットに入れているもの。
上から、
・眼鏡
・長袖ジャージ
・長袖シャツ
・肌着Tシャツ
・パンツ(下着)
・チノパン(ズボン、ベルト付き)
・靴下
・運動靴
・一人暮らしのアパートと実家と自転車のカギ
・スマートフォン
うん、普通だ。
次にショルダーバッグの中身。
・財布
お金とクーポン、近所のスーパーのポイントカード、どこで手に入れたかも忘れたテレフォンカードも入っていた、あとレシート
・冷めている缶のカフェオレ
アパートを出てすぐの自販機で買ったHOTのカフェオレ、買ったのに何故飲まなかったのかは自分でも謎
・眼鏡拭き
布製、使い捨てではない
・のど飴
ブランドの中でもベーシックな味ののど飴、舐めると湿布の匂いが鼻から抜ける
・折り畳み傘
最初から雨を降っていたらちゃんとした傘を使う派なのでこれはあくまで予備
・Tシャツ、パンツ、タオル、一枚ずつ
雨とかで濡れたとき用の替え
・使い捨て貼るカイロ二枚
去年のものを入れっぱなしにしていたもの
・手回し電池併用方式ラジオライト(電池はエ〇ルタ)、使い捨て携帯式トイレ
父親が「何かあるといけないから」と通学用カバン、家、このショルダーバッグに入れさせられたもの、あのときはウザいとか言ってゴメン、サンキュー親父
のど飴や替えのTシャツ、携帯式トイレなど、特にラジオライトは現状ではかなり重要だ……と思ったけどラジオの方はどのチャンネルにも繋がらなかった、無念。
それでも夜になったらライトは必要なので使えるからヨシ。
自分の荷物とかはこれくらいだ。
科若さんの身に着けているものは次の通り。
・紺ブレザー(ギャルゲが如くデザインが独特)
・白ブラウス(長袖)
・体操服(Tシャツ)
・体操服(短パン)
・スカート(膝上数センチ)
・黒のニーソックス(オーバーニーでもハイソックスでもなかった)
・焦げ茶色のローファー
・その他下着
・ペン
・メモ
・生徒手帳(生徒証明付き)
・ティッシュペーパー
・ハンカチ
・リップクリーム
・ヘアゴム(体育の時に髪をまとめる用)
・家と自転車のカギ
・スマートフォン
短パンの体操服を着ているためパンチラはしないとなぜかドヤ顔で言っていた。
ドヤ顔で言うことなの?
そして最後に学生カバン
・課題が出ていたらしい数学の本類
数学2Bの教科書、板書ノート、課題ノート、問題集(銀〇ャート)の4つで彼女は置き勉しているらしく、これ以外に教科書類は持ってないらしい ノートはK〇KUY〇だった
・筆記用具
シャーペンとその芯、ボールペン(黒と赤)、消しゴム、定規、ハサミ、ノリ
・弁当(食事済み)
袋はシンプルな色で本体は紺色にピンク色でシックな感じの上でかわいらしさを感じる
・水筒(250㏄)
中身は紅茶、残りは半分くらいなので120㏄くらい
・折り畳み傘
彼女も最初から雨を降っていたらちゃんとした傘を使う派らしい
・絆創膏
一般的なやつでカサブタ代用の値の張るやつではなかった
・化粧ポーチ
化粧水、制汗スプレー、日焼け止めなど、他も説明されたけどよく分からなかった
・スマホの充電器
俺のスマホは使えないタイプ、コンセントがなければどのみち使えないけど
・財布
俺のと中身は大体同じ、テレフォンカードは無かった
・体操服(上下冬ジャージ)
綺麗に畳まれていた、予備らしい
・清涼タブレット
フリ〇クとミンテ〇アを混ぜて2で割った見た目で、こちらの世界では無いやつだった
彼女は電車通学ではないらしいので定期は持ってなかった。
あと、トラックに轢かれたとき、(ゲームでは描写されていなかったけど)傘を持っていたらしいけど、ヒロイン、萩野憂を突き飛ばす際に傘を離したせいか周りになかったらしい。
閑話休題。
「一日二日はともかく、それ以上となると……難しいですよね」
「そう……ね」
腹の減り具合は互いにトラックに轢かれる前と同じだ。
自分は部屋で消沈していてほとんど動いていなかったけど、「腹が減って家を出た」こともあってのど飴を一つ舐めさせてもらった。
科若さんにも渡そうとしてけどそんなにお腹が減ってはいなかったらしいので断られた。
「この原っぱの周りに道か何かあるか見ましょう」
絶望してても仕方がないので解決策を探る。
案外近くに街とかあるかも知れないし。
この木々に囲まれた草原は大体サッカーコート1枚分くらい。
多少歩いて科若さんを草原側で手を振らせて自分がそこから森に直進、科若さんの手が見えなくなる前に何もないなと思ったら科若さんのところに戻る。
そして再び位置を変えるために時計回りに多少歩く……を繰り返す。
十数回目にして幸運にも“それ”を見つけた。
「科若さーん!」
彼女を呼んで確認する。
「何かあった?」
「見てください……道です」
そこにあったのは道だった。
アスファルトが敷かれていたり、綺麗に除草されているわけではない。
だけど、けもの道の可能性を低くするものはあった。
「道の“筋”が二本ありますよね。これ、車か何かが通ってる道ですよ」
彼女はじっと見てから声を発した。
「……確かに」
車の道としてはやや幅が狭いかもしれないけど、けもの道が近場に二本もずっと平行に続くのは稀だろう。
けもの道に詳しい訳じゃないから確証はないけど。
さて。
道は草原側からみて左と右が存在する。
どちらに進もうか、はたまた待とうか。
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