第88話 因縁の再会
この話を書いていると、ふと頭に思い浮かんだ事。それは無印版で左慈が于吉をゲイ呼ばわりしていた事。
アレは一回きりでしたが、于吉は本当にそっちの気があったんでしょうかねぇ。
それは零治達が貂蝉からこの世界の真実を聞かされている時と同時刻の事だった。日は沈み切り時刻は完全なる夜。周囲には何も無く、果てしない地平線が広がるだけで冷たい風が吹き付ける荒野に立たずむ一つの人影。その人物が纏っている衣服は少しバリエーションは違うが、左慈が着ていた道士のような服である。
左慈同様に何かの紋章のようなフェイスペイントを額に施し、眼鏡をかけ、黒色の髪に整った顔立ち。見た目的にこの男性は左慈よりも若干年上のようにも見える。
と、その時だった。冷たい夜風が吹き付ける荒野の中を佇む青年の前に、零治を襲撃した左慈が音も無く目の前に姿を見せたのだ。
「戻りましたか、左慈。首尾はどうでした?」
「…………」
青年は左慈を出迎え、落ち着いた口調で話しかけるが、その当人は無表情で無言のままである。
だが、この男は左慈との付き合いは長い。だから彼のこの様子から青年が聞きたがっている話の内容についてはおおよその見当がついた。
「やれやれ。その様子だと失敗したみたいですね」
「何とでも言え。あの音無とかいう男、どうやら北郷と違ってただの人間ではなさそうだ。相当腕が立つし、それに奴の取り巻きも厄介な連中ばかりだ。おまけに奴の所には貂蝉も居たぞ」
「ふむ。となると、音無の方は一筋縄ではいかなそうですね」
「ああ。やはり当初の予定通り、北郷を始末するべきだな」
「ならば蜀に向かうとしましょう。あの男は今、蜀に居るようですからね」
「ああ」
話の内容から察するに、恐らくこの青年こそが左慈が口にしていた連れ、于吉なのだろう。そして二人はこの外史を破壊するために零治の命を狙っていたがそれは失敗に終り、次なる標的である一刀に目標を切り替える。于吉も左慈同様、空間転移による瞬間移動が可能だ。ここから蜀まで向かうなど造作も無い事。
左慈と于吉はその場から転移しようと意識を集中したが、その時、二人の前にある人物が現れたのだ。
「覚えがある気配を感じたからもしやと思って辿って来てみれば……やはり貴様らだったか。左慈、于吉……」
「誰だっ! ……っ!? 貴様はっ!?」
「これはこれは。意外な場所で意外な人物に出くわしましたね。お久しぶりですね、黒狼」
「…………」
左慈と于吉の前に姿を見せたのは黒狼だった。于吉が感慨深げに声をかけるが、黒狼はズボンのポケットに両手を突っ込んだまま左慈と于吉の二人に鋭い視線を向けるだけだった。その眼の奥には殺気も宿っている。その黒狼の姿を前にしても于吉は落ち着いた態度を崩さないが、左慈の方は驚きの表情を浮かべていた。彼は黒狼の姿をもう二度と見る事など無いと思っていたのだから。
「黒狼。なぜ貴様がここに居るっ!?」
「それはこちらのセリフだぞ、左慈。貴様こそ于吉とこんな所で何をしている……」
「これは異な事を仰りますね。黒狼、私達がここに居る理由など一つしかありませんよ」
「貴様らが居るという事は、護りは破られたか。貂蝉め。肝心な時に役に立たん男だな……」
「貂蝉だと!? 黒狼……貴様まさか、あの男と手を組んでいるのか!」
「何を勘違いしている。私が奴と手を組む理由など無い。何より、私の外史に対する価値観は今も変わってはいない……」
「ふむ。つまり貴方は今まで通り中立の傍観者。私達の協力もしなければ邪魔もしないという事ですね?」
「協力する気など初めから無いぞ。そして貴様らの邪魔をするか否かは、そちらの返答次第だな……」
「何? 貴様、それはどういう意味だ……」
「左慈。ここは私に任せてください」
黒狼の一つ一つの言葉に左慈は過剰なまでの反応を示し、その場に一触即発の空気が張り詰める。この二人は昔から仲が悪く、水と油の関係そのものである。このまま左慈に話をさせていては間違いなく争いに発展する。ケンカなどという生易しいレベルではない血みどろの殺し合いになるだろう。
于吉は数歩前に進み出て左慈を手で制して抑えるように促した。左慈も于吉もここで黒狼に再会するとは思ってもいなかったのだ。于吉にとって彼は貴重な情報源とも言える。だからこそここは左慈を抑えておき、自分が黒狼と話をした方が得策だと考えたのだ。左慈が何とか感情を抑えているのを確認した于吉は黒狼に向き直り、落ち着いた口調で話し始めた。
「黒狼。貴方が外史に居るとは驚きましたよ。折角ですからいくつか質問をさせてもらえませんかね?」
「…………」
「その代わりと言ってはなんですが、私も貴方の質問に答えれる範囲でならお答えしてあげますよ?」
「……良いだろう。言ってみろ」
「どうも。では最初の質問です。黒狼、貴方がこの外史に現れたのはいつ頃になるのですか?」
「貴様らより前とだけ言っておこう……」
「なるほど。なら二つ目の質問です。いま蜀には天の御遣いが四人存在しており、その内の一人が北郷一刀なのは事実ですか?」
「ああ……」
「そうですか。それではこれが最後の質問です。黒狼、蜀に居る北郷以外の三人の御遣い。その内の一人は……もしや貴方なのですか?」
「……だったらどうする」
「別にどうもしません。ただ事実確認をしたかっただけですので」
「…………」
「さあ。次は貴方が質問する番ですよ。知りたい事があるのなら遠慮無く訊いてください。ただし、全ての質問に答えれる保証は出来ませんよ?」
于吉は黒狼に質問の権利を与えてきたが、正直な所、黒狼には于吉から訊きたい事など別に無い。左慈と于吉がこの世界に居る理由が何なのかは既に見当がついている。だから質問などしても時間を無駄にするだけだ。だが、久しぶりの再会でもある。黒狼は戯れの意味合いも兼ねて彼に付き合う事にした。
「フッ。まあいい。貴様の戯れに付き合ってやろうではないか。では于吉、最初の質問だ。貴様らは何の目的があってここに居る……」
「それは貴方も既に分かっている事でしょう? 私と左慈の目的は一つだけ。それこそが私達の存在理由なのですよ」
「フッ。この外史も破壊するつもりか。あの時のように……」
「無論です。それこそが『私達』というファクターの役目であり、我々の存在意義なのです」
「貴様は相変わらず良い意味でも悪い意味でも真っ直ぐな男だな。では訊くが、この外史、どうやって破壊するつもりだ? 前回の外史とは生まれた経緯が違うのだぞ。あの時のように銅鏡も無いのだからな……」
「それぐらい分かってますよ。だからこそ起点となった中心人物に消えてもらうのです。この外史の支えはそれなのですからね」
「なるほど。では北郷を殺すつもりか……」
「ええ。先程、左慈が魏に居るもう一人の起点、音無という男の始末に向かったのですが、どうやら失敗したようでしてね。一筋縄ではいかない相手のようですので、狙いやすい北郷を消すのが妥当かと思うのですよ」
「……于吉」
「はい? どうしました? 黒狼」
「もう喋らなくていい。やはり貴様らは私にとって邪魔な存在だ……」
黒狼にとってこの外史の存在は零治達との殺し合いの大事な舞台。それを破壊されては当然困る。黒狼は一刀の事などどうでもいいと思っているが、外史を破壊されないためには彼も護る必要がある。それだけでも充分自分にとって左慈と于吉が邪魔な存在だと認識できるが、何より、己の目的のキーマンである零治にあろう事か手出しをしていたのだ。黒狼にとってこれは許せない行為だ。彼の中で静かに怒りの炎が燃え盛り、その殺気に呼応するかのように右手に魔王剣が禍々しい姿を現した。
「おやおや。しばらく見ない間に随分と物騒な物を持ち歩くようになりましたね、黒狼」
「黒狼! 貂蝉と手を組んでいないと抜かしていながら、俺達の邪魔をする気か!」
「邪魔をしているのは貴様らだろう。次元の狭間で大人しくしていればいいものを、いけしゃあしゃあとしゃしゃり出てきおって……」
「なぜだ! 傍観者である貴様がなぜこの外史を護ろうとするっ!」
「この外史は私にとって大事な舞台なのだよ。それをキャスティングもされていない大根役者どもにブチ壊しにされては敵わんのでな。貴様らには今すぐこの舞台から消えてもらうぞ……」
「あくまでも邪魔をする気か。ならば……貴様は俺達にとって敵だ! 黒狼っ! 消えるのは貴様の方だ!」
完全に頭に血が昇りきった左慈は口火を切り、その場から地面を蹴って黒狼の懐へと踏み込んだ。対する黒狼は右手に持つ魔王剣をダラリと力無く下げており、棒立ちのままだ。迫り来る左慈を迎え撃とうとする気配すら感じられない。
「もらったぞっ!」
棒立ちのままだったため黒狼は左慈に接近を許してしまい、彼は零治を襲撃した時と同様に右脚を眼にも止まらぬ速さで振り上げ、黒狼の米神に向かって高速の蹴りを放った。対する黒狼はというと、左慈が迫り来ても棒立ちのままで接近を許した上に、攻撃の機会を与えただけ。おまけに彼は左慈の蹴りを防御しようともせず、その一撃をモロに頭部へと喰らってしまったのだ。ガツンと鈍い音が鳴り、左慈の蹴りの衝撃は黒狼の全身へと伝わり、彼はグラリと身体を右側に傾けてしまう。確かな手応えを感じた左慈はそんな姿の黒狼を嘲笑うかのように口角を釣り上げた。
「ふっ。他愛も無い。しばらく見ない間に随分と弱くなったな。黒狼」
「……ククク」
「何っ!?」
黒狼の様子を見て左慈は驚愕した。蹴りは確実に米神に直撃した。手も抜いてなどいない。確かな手応えを感じていたのに、黒狼にはダメージが全く無いのだ。その証拠に、彼は氷のように冷たい視線を左慈に向けながら余裕の笑みを浮かべ喉を鳴らしていた。目の前の光景に左慈は一瞬思考が停止してしまい、僅かな隙を生んでしまう。その隙を黒狼は見逃さず、左手を伸ばして左慈の右足首をガッシリと掴んで彼の動きを封じたのだ。
「左慈。まさか今のが貴様の全力なのか? 羽虫が止まったのかと思ったぞ……」
「くっ!」
「先程のお返しだ。受け取れ……」
黒狼は右腕を振り上げ、左慈の右脚をしっかりと握りしめたまま振り上げていた右腕を一気に振りおろし、まるでハンマーのように魔王剣の刀首を彼の右脚の脛に思いっきり叩き付けた。
脛は別名、弁慶の泣き所と言われており強打されると激しい痛みが脚に伝わる部位だ。なぜかというと、脛は他の部位と違ってクッションとなる筋肉や脂肪が周りに無いため、皮膚のすぐ下には骨と神経があるのだ。だから痛みがダイレクトに伝わるのである。しかも黒狼が左慈の脛を強打するのに使ったのは魔王剣の柄。つまり金属の塊だ。その痛みは素手の拳よりも遥かに痛い。それを示すように、左慈の表情は苦悶のものに歪んだ。
「ぐあっ!?」
「フッ。まだだ。もう一撃くれてやる……」
「がはぁ!」
脛を強打した事で左慈は怯み、体勢を崩してしまった。その隙に更なる追い打ちをかけるように黒狼は彼の右脚からパッと手を離し、即座に左腕を大きく後ろに引いて素早く突きだし、無防備になっている左慈の鳩尾に掌底を叩き込んで吹っ飛ばした。黒狼の強烈な掌底を真正面から受けてしまった左慈は受け身すら取れず、地面の上を背中から滑り、砂煙を巻き上げて于吉のすぐ隣の所でようやく止まったが、彼は今の一撃が堪えておりなかなか立ち上がれずにいた。
「どうした、左慈。もう終わりか? やれやれ。これでは貴様がさっき私に言ったセリフをそっくりそのままお返ししてやらねばならんな。ククク……」
「はぁ、はぁ……っ! まだだ! まだやれるっ!」
右手で腹を押えながら腹部に走る激痛に耐え、左慈は激しく肩で息をして何とか立ち上がってみせる。
その姿を眼にした黒狼は関心をせざるを得なかった。彼は決して手加減などしてはいない。それ以前に、自分にとって完全なる障害を前にして手加減をするなど無意味な行為だ。黒狼は性格上、加えて己の内なる目的のために左慈と于吉の二人は何が何でも排除しなければならない存在だ。つまり、先程の黒狼の一撃は確実に左慈を仕留めるつもりで放ったもの。その一撃に耐えたのは見事なものと言える。
「ほぉ~。あの一撃に耐えるとは……なるほど。少なくとも頑丈さは昔と変わらんようだな……」
「俺に一撃喰らわせたぐらいでつけあがるなぁ!」
激情に駆られている左慈はもう一度地面を蹴って低姿勢でダッシュし、黒狼との間合いを詰めて射程内に捉えた所で予め後ろに引いていた右手を上空に振り上げ、今度は彼の下顎に目掛けて掌底を放ったのだ。
黒狼はこの一撃も躱すどころか自ら受けてやり、左慈の掌底は彼の顎を打ち上げ、その衝撃は頭部全体を駆け巡り、思わずグラリと頭を後ろに揺さぶられた。
「……フッ。それだけか?」
「なっ!?」
だが、左慈の掌底は黒狼には全く堪えておらず、彼は首を正面に向け直して左慈に向かって冷笑を浮かべた。対する左慈は唖然としていた。黒狼の実力は彼もよく知っている。事実、左慈は黒狼の外史を巡る立場でいつも争っていた。それは口論などという生易しいものではない。まさに文字通りの争い。つまり素手による殴り合いだ。しかしいま目の前に立つ黒狼は明らかに昔とは違う。だから左慈はこの男が本当に同一人物なのかと疑問を抱いてすらいた。
「弱いな。貴様の一撃など、影狼の足元にも及ばん。いや、貴様と比較しては奴に対して失礼だな……」
「この俺が……弱いだと!?」
「ああ。今の貴様では私の相手など務まらん。左慈、貴様に今の私を倒す事など絶対に不可能だ。それを今から教えてやる……」
「うおっ!?」
思考が停止していたので隙だらけの左慈に対して黒狼は右手に持つ魔王剣を斜めに振り上げて彼の身体を斬り裂こうとしたが、黒狼から放たれる殺気を前にして思考も回復し、左慈はすぐさまバックステップをしてその凶刃を躱しこそしたが、反応が一瞬遅かったため、纏っている道士の衣服は綺麗に斬り裂かれていた。
「ほぉ~。貴様が逃げるとは珍しい事もあるものだな……」
「俺が逃げるだと? 何を言っている。俺は貴様の攻撃を何度も受けてやるほどマゾじゃないんだよ」
「クックック。それは単なる言い訳にすぎん。左慈、貴様は恐れている。本当は怖いのだろう? 今の私が……」
「何だと……?」
「左慈。耳を貸してはいけません。あれは挑発ですよ」
黒狼から言わせればこれは挑発ではなく確信を突いた言葉だ。左慈は間違いなく今の彼を恐れている。だが激情家の左慈がそんな事を自分から認めるはずが無い。こうでも言って釘を刺しておかねばまた闇雲に突撃するのは考えるまでも無いだろう。そんな事をしても黒狼を倒す事は出来ない。この場を切り抜けるには、的確な対処が必要となる。そのために策を講じる。それこそが于吉の役目なのだ。
「フッ。左慈の手綱を引き絞る役目は相変わらずのようだな。于吉……」
「私の仕事を増やしてくれている貴方にだけは言われたくありませんね。全く。仕方ありません。貴方にはここで消えてもらうしかなさそうですね、黒狼」
「ククク。于吉よ。次は貴様が私の相手をしてくれるのか……?」
「ええ。ですが私は左慈や貴方と違い武闘派ではないので、駒を使って相手をするのですがね」
「…………」
「増!」
于吉が呪文のように増という言葉を発すると、その場に白装束を纏い剣や槍などを手にした兵士達が現れたのだ。その数はおよそ百人。于吉が口にしていた駒とはこれの事である。彼は自分から現地に出向いて直接戦うタイプではない。寧ろ後方から策を張り巡らせて相手を罠に陥れる、つまりは軍師のようなタイプなのだ。自分で手を下さず、人や物を使って相手を倒す。これが于吉の戦い方である。
「フッ。なるほど。人形を使って数で私を押し潰す魂胆か。貴様も変わらんな……」
「それはお互い様ですよ。さて、黒狼……覚悟してもらいますよ」
「…………」
「さあ貴方達。行きなさい。目の前の男を倒すのです」
「「「うおおおおおおっ!!」」」
于吉の指示に従い、白装束の兵達は雄叫びを上げながら黒狼に向かって突撃し、砂塵を舞い上げながらその場に地面を揺るがすような足音を轟かせた。横一列に並んで迫り来る様子はまるで生きた壁のようでもある。まあ、于吉にとってこれは肉の壁なので壁という表現もあながち間違いではない。
だが于吉にとっていま重要なのはそこではない。重要なのはこれで黒狼が倒せるかどうか。彼も黒狼の強さは知っているし、先程の左慈のとの攻防戦で昔とは違うのも理解できている。だから于吉自身これで片が付くとは思っていない。いわばこれは様子見の一手なのだ。
「これで私の動きを様子見するつもりか? フフフ。于吉、悪いが貴様の手口に付き合う気など毛頭ない。この傀儡どもは一瞬で始末させてもらうぞ……」
黒狼は迫り来る白装束の集団など何とも思わず、口の端を吊り上げて冷笑しながら魔王剣を上空にかざし、左手で刃と鍔の繋ぎ目の部分をしっかりと掴んで握り締め、両眼を閉じて意識を集中させた。
「魔王剣よ。我が血でその姿を変貌させよ。……拘束術式、一から一〇〇までを開放……」
黒狼は左手で魔王剣の刀身を握り締めたまま剣をスライドさせて掌から引き抜いていき、彼の左手は刃で斬り裂かれて鋭い痛みが走る。だが黒狼はその痛みに怯む事無く魔王剣を引き続け、完全に引き抜くと彼はブンッと地面に向かって振り抜いてパッと左手を開く。黒狼の左手と魔王剣の刀身からは血が滴り落ちて彼の足元を深紅に染め上げていくが、一体これで何をしようというのだろうか。
「さあ、目覚める時だ。罪・魔王剣っ!」
黒狼の声に呼応し、魔王剣の刀身に付着している血は二本の筋状になりながら交差して刀身の周りで渦を巻き、それと同時に鍔が大きく広がり、渦を巻いていた黒狼の血は鍔のサイズに合わせた刀身へと形状を変えた。結果、魔王剣の刃のサイズは一回りどころか二回りも大きくなった大検へと姿を変貌させたのだ。その見た目は文醜が使用していた大検、斬山刀のようである。
それと同時に、彼の両眼の瞳の色はかつて一刀と星に釘を刺すために見せたあの深紅の色へと変わっていた。
「これは……面白い術ですね、黒狼。自分の血を使って剣のサイズを変えるとは。いつの間にそんな術を身に付けたのですか? それになぜ眼の色が変わったのかも気になるのですがね」
「貴様に答える義理など無いな……」
どう見ても両手でなければ振るのも難しと思える大きさの魔王剣を黒狼はいつも通り片手で軽々と持っており、彼は片手で魔王剣を大きく左に振りかぶり、自身の魔力を流し込んで意識を集中させると、魔王剣の刃はバチバチと激しい音を立てながら稲妻のように紅く発光する魔力を刀身全体にほとばしらせた。
「この技を使うと流石の私も少々疲れるから一回しか使えないのが欠点だが、この人形どもを始末するのにはそれで充分だ……」
魔王剣の刀身からほとばしる魔力は更に激しさを増し、しばらくすると臨界点に到達したのか、稲妻のようにほとばしっていた魔力は鍔から刀身全体を包み込むように一気に噴き出し、紅く光る魔力で形成された光の刃を創り上げた。そして、黒狼はこれを待っていたかのように眼前に迫り来る白装束の集団に向かって薙ぎ払うように一気に振り抜いたのだ。
「伸びよっ! 魔王剣!」
振り抜かれた魔王剣の光の刃はしなる鞭のように更にリーチを伸ばし、先端が地面に触れると大地を抉りながら弓なりにカーブを描き、白装束の集団に向かって襲い掛かったのだ。
「薙ぎ払え! 私の前に立ちはだかる罪なる存在全てを!」
大地を抉りながら迫り来る光の刃はあっという間に白装束の集団の端に到着し、そのまま左端から右端へとスライドして兵士達は瞬く間に光の奔流の中に呑み込まれ、光の刃が最後の一人を薙ぎ払うと当時に刃は消滅し、黒狼と左慈、于吉の間には彼が放った一撃で出来た巨大な溝だけが残っていて、先程まで居た白装束の集団は誰一人影も形も残っていなかった。そう。文字通り消滅したのだ。黒狼の放った一撃によって。
「ふぅー……。やはり疲れるな。この技は……」
黒狼は大きく息を一つ吐いて疲労感を露わにしながら魔王剣を肩に担ぎ、目の前に作り上げた巨大な溝を見て満足げな笑みを浮かべていた。それとは対照的に、左慈も于吉も目の前で起きた光景に唖然とし、言葉を失っていた。それ以前に理解できないのだ。二人が知っている黒狼は少なくともこんな技を使うような人物ではなかった。唯一変わっていない点と言えば昔のように格闘術に長けている点。それ以外があまりにも変わりすぎているので、左慈と于吉は目の前の人物が本当に自分達が知っている黒狼なのかと自信を持てずにいた。そして黒狼は二人のその姿がよほど可笑しいのか、珍しく口角を上げて笑って見せたのだ。
「ククク。貴様らがそんな顔をするとはな。少しはこの技を使ったかいがあったというものだな……」
「黒狼。貴方……一体何をしたのです」
「何をしただと? 随分と妙な質問をするのだな。見たままだ。貴様が造った人形を斬り捨てた。それだけにすぎん……」
「ふざけるな! 貴様はアレを斬り捨てたの一言で済ませるつもりか! どこでそんな技を身に付けたというんだっ!」
「左慈。私はそこまで貴様に答えを教えるほどお人好しではないぞ。まあ、強いて言いうなら、あの技は『私にとって』罪なる存在にだけ有効なのだよ。だからああも容易く消し飛ばせたのさ……」
「罪なる存在ですと?」
「そう。この魔王剣は所有者とリンクし、所有者にとって罪なる存在は全て消す。故に罪・魔王剣という名前なのだ……」
「つまり……私達の存在が罪だというのですか?」
「ああ。貴様らは今こうして私の邪魔をしている。それは罪な事だろう? 私に対してな……」
「…………」
「お喋りはここまでだ。次は貴様らを消してやる。文字通りこの外史からな……」
「ふふふ。黒狼、貴方のその力は確かに厄介ですが、私達を殺す事など出来ませんよ? そういう風にプログラムされているのですからね」
「誰が殺すと言った? 私は『消す』と言ったのだぞ……」
黒狼は魔王剣を振りかぶりながら地面を蹴って低姿勢でダッシュし、左慈と于吉が立っている位置から約五メートル離れた場所から左側面をすり抜けて魔王剣を振り抜き、五メートルほど進んだ所で止まる。
次に黒狼は二人の背後、やはり五メートルほど離れた位置からすり抜けて剣を振り抜き、五メートルほど進んで止まり、残りの右側面、前方も同じ動作を繰り返して同じ間隔で動いたのだ。
最後の前方での動作を終えた所で黒狼はゆっくりと魔王剣を地面に向かってブンッと振りおろした。
「空間断絶。次元の牢獄……」
「黒狼。今のは何の真似だ。まさか今の攻撃で俺達を倒したつもりでいるのか?」
「フフフ。知りたければここまで来てみろ。来れるものならな……」
「言われずともそうしてやるさ! 今度こそその息の根を止めてやる!」
「左慈。ですから彼の挑発に乗っては……」
于吉の忠告など左慈の耳には届かず、彼はとことんまで黒狼の言葉に過剰反応し、その場から地面を蹴ってダッシュし、黒狼に向かって突撃を繰り出した。そんな事をしても先程の二の舞になる事ぐらい少し考えれば分かる事だ。于吉は左慈の短絡的な行動に呆れたように溜息を吐き、二人の動向を後方から見守った。だが……。
「ぐはっ!?」
左慈は五メートルほど進んだ所でいきなり顔に何かがぶつかったような衝撃が走り、後ろに仰け反って足を止め、右手で顔を押えながらその場で片膝をついたのだ。目の前の光景に于吉は不思議そうに首を傾げた。
黒狼はその場から動いていないし、何かをするそぶりも見せてはいなかった。尤も、彼が眼にも止まらぬ速さで動いて左慈を攻撃したという可能性も否定はできない。とりあえず于吉はこのまま二人の様子見に徹し、左慈は顔を押えたままフラフラと立ち上がって黒狼を睨み付けた。
「黒狼! 貴様今度は何をした!」
「ククク。私は何もしていないぞ。少なくとも今はな……」
「ふざけるなぁ!」
黒狼の見下したような態度を前にして左慈の怒りは頂点に達し、もう一度突撃を繰り出すが、またしても身体にドンッと何かにぶつかったような衝撃が走り行く手を阻まれたのだ。この状況を不審に思った左慈はチラリと足元に視線を向けた。そこには黒狼が駆け抜けた時に出来た一筋の線。線がある位置は自分がさっきまで立っていた位置から五メートルほどの場所にある。もしやと思い、左慈は目の前の何も無い空間に向かって右手を伸ばした。
「っ!? まさか……っ!」
左慈は線がある位置に両手を伸ばし、まるでそこに壁でもあるかのようにペタペタと触るような動作を何度も繰り返した。傍から見ると完全にパントマイムだ。この緊迫した場面であまりにも場違いな行動を前にし、于吉が背後から呆れたように声をかけてきた。
「左慈。こんな時に何をしているのです。パントマイムなんかして黒狼を欺くつもりですか?」
「違う! 于吉! いま俺の目の前に見えない壁があるんだっ!」
「何ですって?」
左慈は冗談を言うような性格ではない。付き合いの長い于吉ならそれぐらい分かる。となると嘘を言っている訳ではない。半信半疑で于吉は右に向かって歩き、黒狼が地面に残していった一筋の線の前で立ち止まり、ゆっくりと右手を伸ばしてみる。すると掌に何かに触れる感触が広がった。そこには確かに見えない壁があったのだ。
「これはっ!? ……確かにありますね。ここにも見えない壁が」
「そこだけじゃない! 左と後ろにもあるぞ!」
「壁がある場所は黒狼が先程駆け抜けた位置。……黒狼。一体何をしたのです」
「フフフ。ようやく気付いたか。だがもう遅い。貴様らはそこから永久に出る事は出来ない。なぜなら、貴様らがいま居る場所は、この外史とは別の次元として扱われているのだからな……」
「別の次元ですって?」
「そうだ。先程私は、貴様らが居るその場所、そこを五メートル間隔で正方形の立方体にしてこの外史の空間から斬り離したのだ。その限定された空間は文字通り、貴様ら二人だけの世界という事になる……」
「なるほど。空間断絶とはそういう意味だったのですか。やれやれ。してやられましたよ」
「今さら嘆いても無駄だ。その次元の牢獄は貴様らでは決して破れはせん。そこで二人仲良く無駄な時間を過ごしているがいい……」
「ふざけるな! 黒狼! 今すぐ俺達をここから出せぇっ!」
喚き散らす左慈は目の前に存在しているであろう、この外史との間に隔たる見えない壁を乱暴に何度も殴りつけるがそんな事をしても破壊できるはずが無かった。この壁は有機物ではないのだ。だから物理的に壊す事は不可能。これで左慈と于吉がこの外史に干渉する事は出来ないだろうが、まだ黒狼の目的は達成できていない。未だにこの二人に外史への存在を許しているのだから。
「うるさい奴だ。貴様の喚き声も耳障りになってきた。では……そろそろこの外史からご退場願おうか。文字通りな……」
黒狼はその場で魔王剣を両手でしっかりと持ち、垂直に振り上げて狙いを定め、月光が切っ先を煌めかせたその瞬間、左慈と于吉の二人から五メートルほど離れた場所で何も無い空間に向かって魔王剣を一直線に振り下ろして空を斬ったのだ。だが、彼が斬ったのは空ではなかった。
「っ! な、何だっ!? 地面が……っ!」
「これは……。黒狼、貴方……次元を斬り裂いたというのですか」
「そういう事だ。そこが貴様らの終着点。次元の狭間へと堕ちるがいい……」
黒狼の放った一太刀は左慈と于吉が立っている足元の地面の次元を斬り裂き、そこには一筋の大きな亀裂が創り上げられていて、亀裂は次第に大きく広がり、その先には何も無い漆黒の空間だけが続いていた。
左慈と于吉の足元は完全に次元の裂け目で覆い尽くされ、二人はまるで底無し沼に沈んでいくようにその身をゆっくりと闇の空間へと堕としていく。
「クックック。短い間だったが良い退屈凌ぎにはなったぞ。ではな。左慈、于吉。二度と戻って来るなよ……」
「おのれぇ! 黒狼! 忘れるな! この借りは必ず返す! 俺達は必ず戻って来るからなぁぁぁぁっ!」
次元の狭間から顔だけを出して左慈は大声で叫ぶが、黒狼は彼の最後のセリフをどこ吹く風と受け流し、左慈と于吉は完全に次元の狭間へと姿を消し、黒狼が創り上げた裂け目はゆっくりと閉じて空間は元の状態に戻る。そして左慈と于吉を閉じ込めていた次元の牢も消滅し、魔王剣の刀身も元に戻ってその禍々しい姿を消して彼の両眼の色も元に戻った。
「フンっ。うるさい二匹のハエは片付いた。これで私も当初の目的のための行動が出来るというものだ……」
「ほぉ。何やら懐かしい氣を感じたので辿って来てみれば……久しいな。黒狼よ」
「その声は……卑弥呼か……」
黒狼の背後からバリトンボイスで何者かが声をかけてきたので、彼はゆっくりと後ろへ振り返る。
その視線の先には随分と奇妙な服装をした人物が立っており、まるで弥生人のような髪型をして燕尾服を身に纏い、浅黒い肌色に筋肉質な身体。おまけに胸には純白の布地が極小のブラジャーを身に付けていて下は褌一丁の格好をした大柄の男が立っていたのだ。
「卑弥呼。なぜ貴様がここに居る……」
「うむ。貂蝉に頼まれてな。漢女道を解さないあの小童どもを片付けるために参ったのだが」
「左慈と于吉の事か。連中なら私が今しがた片付けた所だ。悪い事をしたな。貴様の仕事を奪って……」
「いや、それは別に気にしてはおらん。それよりも黒狼。なぜお主がここにおるのだ?」
「貴様には関係の無い事だ……」
「そうか? では先程お主が言っていた『目的』とは何の事だ」
「……知ってどうする」
「返答次第によっては……私はお主を止めねばならんのでな」
「フンっ。私の外史に対する価値観は今も変わっていない。何より、この外史は私にとって大事な舞台だ。それを自ら壊すような真似をする気も無い……」
「ふむ。では何を企んでおる」
「貴様には関係の無い事だと言ったはずだぞ……」
いい加減卑弥呼との会話にもうんざりしてきた黒狼は自身の魔力を高め、その右手に魔王剣が再び姿を見せた。卑弥呼は素手による格闘術を得意としているので、いつでも迎え撃てるようにすぐさま構えた。
黒狼は魔王剣の刃を煌めかせて首だけを卑弥呼の方に向けるが、闘おうとはしない。彼は別の目的で魔王剣を出現させたのだ。
「フッ。貴様とやり合うつもりなど無い。私は暇ではないのでな……」
黒狼は右側の何も無い空間に向かって無造作に魔王剣を弧を描くように振り上げた。すると、そこには先程左慈と于吉を消した時と同様に次元の壁が裂け、漆黒の闇が広がる狭間への入り口が開いたのだ。これこそが黒狼の目的。彼はこの先に用があるのだ。
「これはっ!? 黒狼。お主、次元の壁を破るとは。どこでそのような力を身に付けた」
「クックック。貴様に答える必要性も義理も無い。ではな。卑弥呼……」
黒狼は卑弥呼の疑問に答える事は無く、自らの手で開いた次元の狭間への入り口の裂け目に飛び込むと、裂け目はゆっくりと独りでに閉じていき、黒狼は文字通りその場から完全に姿を消した。
黒狼が居なくなり、誰一人いない荒野に立ち尽くす卑弥呼は両腕を組みながら思考を巡らせ、一つの結論に達する。
「ふ~む。仕方ない。こうなっては貂蝉の所へ行って話をするしかないな。奴は今、洛陽に居るのじゃったな。ならば急いで向かうとするか」
貂蝉は卑弥呼よりも先にこの外史に来ている。ならば黒狼の事も何か知っているはず。貂蝉の頼まれ事は黒狼に済まされてしまったので、これ以上この外史に留まる理由は無いのだが、黒狼が口にしていた意味深なセリフを聞いてしまっては彼の事を放置しておくことも出来ない。善は急げと思い、卑弥呼はあろう事か果てしなく続く荒野の中を自分の脚だけで駆け抜け、貂蝉が居を構えている洛陽を目指したのだった。
………
……
…
次元の狭間へと飛び込んだ黒狼は靄のように霞ががっている漆黒の闇が広がる空間内で、空中遊泳でもしているかのように流れに身を任せ、何も存在していない空間内でしきりに辺りをキョロキョロと見回し、何かを捜していた。
「まさか卑弥呼まで現れるとはな。貂蝉め。肝心な時に役に立たんくせにそういう所はしっかりとしている。全く。奴は面倒を次から次へと増やしてくれて敵わん男だな……」
あの卑弥呼こそが貂蝉が一刀を護るために連絡を付けた知り合い。つまり彼の師匠である。黒狼は卑弥呼とも面識があり、間柄も貂蝉との関係と変わらない。お互いに敵ではないが味方でもない。おまけに卑弥呼も貂蝉同様にそっちの気がある人種だ。黒狼も零治同様、貂蝉だけでなく卑弥呼とも進んで関わりたいとは思わない。次元の狭間へと移動したのはある目的のためでなく、卑弥呼から遠ざかる意味合いもあったのだ。
「……この辺でいいのか?」
『はい。後はワタシの力を全て解放すればどうとでもなります』
「フフフ。貴様の話が本当なら、我々の最終決戦の場に相応しい舞台が用意できるという事だな。魔王剣よ……」
『ワタシだけでなく、全ての神器は人の業の集大成である血の魔導書から始まりました。我らはその業の欠片。ならばこそあのようなちっぽけな世界よりも、もっと相応しい舞台を用意するべきだと、そう思っただけですよ。マイマスター』
「クックック。確かに正史の人間の想念に依存する外史はちっぽけな世界だな。では、始めるとするか。私達の最終決戦の舞台を用意するための下準備をな……」
『イエス、マスター』
「ククク……フッフッフ……ハハハ……ハーッハッハッハーっ!」
何も存在しない漆黒の空間で浮遊停止をし、黒狼は魔王剣の力を利用してある事を始めた。放たれる膨大な魔力に反応して空間は振動を起こし、深紅に発光する魔力光が稲妻のようにあちこちでほとばしり凄まじい轟音を轟かせる。いよいよ黒狼個人の闘いも最終局面を迎え、彼は人前では決して見せない狂気の笑みを貼り付けながら声高らかに笑った。
黒狼のこの行為は、零治達が降り立った外史の大陸にも大きく影響を与える事。これはこの外史の三国志の歴史の記録の一ページとして遺される事となるのだ。天の御遣い同士の争い、『神々の殺し合い』として……。
零治「おい。まさか左慈と于吉の出番ってこれで終わりなのか?」
作者「予定ではそのつもり」
亜弥「予定では? ならまた出る可能性もあるって事ですか?」
作者「アイディアが浮かべばそうなるかもな」
恭佳「いや、ここはもう少しぐらい出番与えてやってもいいんじゃないの?」
作者「なんで?」
奈々瑠「なんでって……あの二人だって原作キャラなんですし。もう少し見せ場を与えてもいいのでは?」
臥々瑠「だよねぇ。これじゃただの噛ませ犬じゃん」
作者「噛ませ犬という点はこの話を書いている時にオレも思ってたから言い訳はせんが、これは当初から予定していた内容だしなぁ」
樺憐「やれやれ。これでは一刀さんと同じ扱いになるのではありませんかぁ?」
作者「まあそこは仕方ない。もともとこの作品は白装束が暗躍するストーリーじゃないし」
零治「まっ、あの二人に狙われる心配が無くなったからオレとしてはその方がありがたいがね」
恭佳「なら作者にもう一つしつもーん」
作者「何?」
亜弥「黒狼が今回使った技……なんか見覚えがあるんですが」
臥々瑠「そうそう。具体的に言うと、背中にドリルを背負った某スーパーロボットが使ってたようなぁ」
作者「あぁ、確かにアレが元ネタだぞ」
奈々瑠「よくもまあそう次々とネタを投入しますよね、貴方って」
作者「それを言ったら猪々子と斗詩もだろ? 猪々子の斬山刀なんてどう見てもアレだし」
樺憐「斗詩さんの奥義にも最終融合承認って名前の技がありましたわねぇ」
零治「こうして改めると、原作も結構ネタが散りばめられてんだな」
作者「そういう事。では今回はこの辺で」




