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第四次世界大戦――剣と盾しか残らなかった世界で  作者: 竜太郎


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青盾の議席

南西の三市連邦では、峠の共同調査を続けるかどうかで議員が割れていた。調停官ユリウスが持ち帰った測量結果によれば、崩落した道の下には古い排水路があり、王領側からでなければ入口を開けない。ところが王領では、連邦の職人を領内へ入れることに反対する声が強まっていた。

三市の一つ、フェラト市は軍を増やす代わりに交易を止めるべきだと言った。別の市は鉄を売らなければ鍛冶場が潰れると反論した。小さな第三市は議場で黙っていた。

ユリウスが理由を尋ねると、代表の女性は市内の共同井戸が枯れ始めたと答えた。峠より先に、自分たちの町の水を守る必要がある。

多数決なら二市の意見で決められる。それでも調停官は第三市に必要な職人の人数を先に聞いた。峠へ送る予定の石工を少し戻せば、井戸の壁を調べられるかもしれない。

「私たちは同じ盾を描いているだけで、同じ町に住んでいるわけではない」女性が言った。

連邦の青い盾は三つの小さな印を持つ。それぞれ別の市の紋を合わせたものだった。ユリウスは、どれかが消えれば旗そのものが変わってしまうことを思い出した。

第三市の代表は議場の窓から見える大通りを指した。かつて三市の市民が同じ祭りに集まった道だという。今は各市が盾兵を増やし、行き来する商人も減っていた。彼女は連邦の結びつきを否定していない。ただ、同盟が国境の防備だけのためにあるなら、小さな町の井戸を誰が守るのかと問いかけた。議場の議員たちは誰もすぐ答えられなかった。

採決は見送られ、先に三市の職人が必要な日数を申告することになった。帰り際、フェラトの議員はユリウスへ兵の訓練を止めるなと忠告した。交渉が続くからといって、山の向こうが剣を納めたわけではない。

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