青い盾の給金
三市連邦の兵舎で、給金が二種類の貨幣で支払われた。フェラト市の銀片と第三市の銅貨では、同じ額とされても市場で買える物が違う。若い兵が抗議すると、会計官は決定を出したのは自分ではないと答えた。
隊長リナは兵たちに両方の貨幣を一度持ち寄らせ、三つの市の市場で何が買えるか調べさせた。兵は食べ物の値段を知っていたが、家に送る場合の手数料までは知らなかった。遠くへ送るほど取り分が減っていた。
フェラトの議員は、軍への支払いを一つの貨幣に統一すべきだと言った。第三市の議員は自分たちの貨幣が廃れれば商売も衰えると反論した。連邦を守る軍隊が、連邦の中で分けられている。
リナは兵に貨幣を選ぶ権利を与える案を出した。交換に要る費用を市が分担し、どの市の兵も同じ重さの麦を買えるよう基準を作る。議員たちは賛成したが、翌月の給金からしか適用できないと告げた。
今月の不足は残る。リナは兵の家族が暮らす宿場で、共同の食事を出すよう頼んだ。慈善ではなく、延びた支払いの代わりとして帳簿に記した。
両替の額を調べた兵は、故郷の店が兵向けに品物を高く売っていたことも知った。店主は軍の給金を受け取るまで時間がかかり、その間の不足を上乗せしていた。リナは価格を統制する権限を持たない。代わりに店主と会計官を同席させ、受け取った貨幣をいつ換金できるか確認した。三つの市の違いは、値札の裏にも現れていた。
兵の一人が受け取った銅貨を指で磨いた。故郷の店では使えるが、国境の砦では値引かれる。同じ色の盾を持つだけで腹が満ちることはない。それでも彼は明日の見張りへ、遅れず向かった。




