乾いた井戸の会議
連邦の第三市では、共同井戸の修理がようやく始まった。石工は井戸底に降り、壁のひびを確かめた。水は少しずつ湧いていたが、古い木枠が腐り、土が崩れかけている。
市の議員は早く直せと命じた。職人は人数を増やすと危険だと答えた。狭い井戸の中では、一度に二人しか働けない。
井戸の周りには住民が集まっていた。水が戻るまで、隣の市へ毎日歩いて汲みに行かなければならない。老人はその往復で足を痛め、子どもは学校へ遅れる。
ユリウスは連邦の兵から荷運びを頼んだ。しかし軍の隊長は二つの命令を抱えており、全員を出せない。代わりに休養日の兵が自発的に水を運ぶことになった。
井戸の底から石が一つ引き上げられた。古い文字が刻まれており、この井戸が三市連邦の成立より前から使われていたことが分かった。議員たちは歴史的な発見だと喜んだ。
石工は、その石を飾る前に壁の補強へ使うべきだと言った。歴史が大切でも、今夜の井戸が崩れれば人が死ぬ。
井戸の周りの土は滑りやすく、石工が道具を落とすと下で働く者に当たる。職人たちは縄の結び方を確かめ、使う桶を一つずつ下ろすようにした。議員は仕事が遅いと顔をしかめたが、下から上がった若い職人の手の震えを見て口を閉じた。井戸の底で時間を過ごす者にとって、地上の会議とは違う長さの一日がある。安全を減らしてまで早める作業ではなかった。
夕方、井戸はまだ使えなかった。住民は水の列へ並び直した。ユリウスは市の代表へ、完了予定日ではなく、明日できる作業を知らせるよう求めた。約束を守るには、まず守れる大きさで語る必要があった。




