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クリアしたゲームの力が使える能力でダンジョン無双  作者: そら


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6/8

パンチ

「お兄ちゃん!!」


ん?


いつの間にか閉じていた目を開けると目の前に泣いているマヤがいた


どこのどいつだマヤを泣かせた奴は

だんだん意識がはっきりしてくる


「お兄ちゃん早くにげないと!」


はっとしてすぐに体を起こす


そうだ俺はさっきゲーマーの能力でおそらく死んだ

なのに今は意識がある。何が起きたんだ


「キシュアー!!!」


後ろを見るとあの蟻が大きな牙を動かして威嚇していた


今はそれどころじゃない

なぜかわからないがもう一度得たチャンス絶対にものにする


俺はすぐに【ゲーマー】を発動させた


周りの時が止まり自分だけが動けるようになる


俺は迷いなくアクションアプリを開く

もうステージギミックは完全に覚えた。


迷いなく開始するとわずか数分でボスを倒しスマホにはエンドロールが流れている


[ストーリークリアおめでとうございます。現時点をクリア扱いとして能力を得ますか?]


「ああ」


そう答えると目の前にステータス画面が映し出されスキル項目に

【弱体化パンチ】という項目が追加される


スキルを押して解説を見ようとするが、すぐに止まっていた世界が動き出す


まじかよまだどんな能力かも分かってねえってのに


「マヤ、少し離れててくれ」

「ふえ?あ、、、うん!」


マヤが移動すると蟻は躊躇なくこちらに突進してきた

迫ってくる蟻に向かって持ち前の反射神経で初撃をかわしスキル発動を唱えながら【弱体化パンチ】をあてた


「キシュ?」


蟻は痛がる素振りを見せない


おいおい嘘だろまさかゴミスキルか?


そう考えた瞬間蟻は急激に小さくなりさっきまでの半分の中型犬くらいまでになった


これってあのゲームでもボス戦でよくあったボスにダメージを与えるとどんどん小さくなる仕様が再現されてるのか?


蟻はきょろきょろと戸惑っている様子

そのすきにさらに【弱体化パンチ】をあてると蟻はハムスター程度の大きさになった


うおお!

決死の覚悟で足で踏みつけるとギシという音とともに潰れ、光になって消えていった。


足元には小さな石が残っている


これが魔石だろうか


[レベルアップしました。スキル【踏みつけ】を得ました]


先ほどと同じ声が聞こえる

どうやらレベルが上がりスキルを覚えたらしい


今はそんなことよりマヤだ


急いでマヤに元に駆け寄るとぼうっとしてこっちを見ていた


「大丈夫か?マヤ!」

「あ、うん!助けてくれてありがとうお兄ちゃん!」


マヤは安心したのか胸に飛び込んでくる


「今のって何が?」

「説明は後だ、ここを離れるぞ」


聞きたいことはお互いに山ほどあるだろうが今は逃げることが最優先だ


俺はマヤと手をつなぎ足早にダンジョンの来た道を引き返した


---


「ふふふ」


先ほどまでレンとマヤがいた場所に黒い影が浮かぶ

長身でハットをかぶった男が現れレンに踏みつぶされた蟻の魔石を手に取り笑う


「まさかこんなところであんな奇跡のスキルを目にするとは」


男は石を握りしめると暗い表情になり呟く


「絶対に手に入れるぞ。念願の【蘇生】スキル」


男は陰に飲み込まれるように消え去った。

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