--閑話-- 自分の意志で決めたこと
燃えている。
私、ミーズは今も得ている家の中にいる。
すべてを焼き尽くし、ここに合ったあらゆるものが消えようとしている。「私の研究成果をすべて処分してください。アレは残しておきたくないものですから。」ご主人様からの最後の指示。それを果たすため私は家に火をつけた。こうすればもう何も残らないだろう。
私、ミーズは広間に座り、ひざに主人様を抱えて話しかける。
「ご主人様、これで終わりますよ。」
もうご主人様は答えることはない。それでも私はご主人様に話しかけた。そばにはキテラ様もいる。彼女ももう何も反応を示さない。
もうすぐ終わる。母親の元で食うや食わずの生活をし、子爵に売られて奴隷となり、死者を蘇らせるご主人様のもとに仕えてきた。私の人生はひどかったのかもしれない。それでも私はよかったと思う。ご主人様のところにいるときだけは幸せだったから。
ご主人様の命令には私はどうするかは含まれていない。もしかしたらここを離れて幸せになってほしいという願いもあったのかもしれない。でも私は拒否した。ここ以外に私の幸せがないのだから。私は最後までご主人様に仕える、そう決めていたからだ。
炎は様々なところに広がり、家そのものが崩れ始めている。もう長くは持たないだろう。私自身の息が苦しく、視界もなくなってきた。けれど構わない。私はここで終わるのだから。
「ご主人様、いつまでもご一緒します。」




