第十三話 オーバークロニクル
「ん、あれ? ここは? は、 お父さん! アエリア! アミルラナ!」
夏菜が長い夢から目を覚まして、パタリと上半身を起こした。目は涙目だった。
近くにアミルラナ、ダン、ライ、レイ、アエリアがいた。
皆、心配そうな顔をしている。
「はい、私はそばにいますよ」
「あー、よかったぁ。無事でいてくれたんだ」
生きていて、余りの嬉しさで夏菜は思わずアエリアにだきついた。
「ひ、姫様、抱きつかれても困るのですが」
アエリアは、あははと、照れ笑いをした。
ダンが少しムッとした。どうやら、姫さまのことを好きなようだ。
夏菜は鈍感だから、気付く余地はなさそうだ。
しばらくして、夏菜が抱き締めるのをやめると、続けてアミルラナが口を開いた。
「ソニア姫様、心配しましたよ。ずっと寝たまま泣いていたのですよ」
アミルラナが心配そうな顔で言う。
「アミルラナ、アエリア、ありがとう。私を守ってくれて。あたしが、生きていられたのも、あなたたちのお陰だね」
アミルラナとアエリアがほほえんだ。
夏菜はみんなを明るくすることができる魔法を持っていた。
みんなの顔が、笑顔になり、なごんだ。
「俺、ほんと心配したんです。愛しの姫様がズットないてたから。守ってあげたくて」
ダンが照れくさそうにいう。口調がしどろもどろだった。
その言葉に、夏菜は、顔を少し赤らめた。
「えと、ありがとね、ダン。ライもありがと。帰っていたのね」
「何の夢をみたのですか。怖い夢をみたのですか」
「ううん、お父様の夢をみたの。バヌーラもアエリアも、アミルラナさんもいたの」
「オーバークロニクルですね。やはり、ユメリアの宝玉の知識がソニア姫様の頭の中に入ったのですね」
アエリアはわかったような顔つきだった。大人しく、優しい口調でいう。
「あたし、絶対にバヌーラをやっつけたいわ。お父様や、罪のないユメリアの人を殺したりして、困らせて、ひどいことしてるの、許せない」
いうと同時に、夏菜はガッツポーズを取った。
だが、意志の強さは鮮明だった。
現に父の死をオーバークロニクルでみたからだ。
その場にいた誰もが納得したようにうなずいた。
アエリアがその意志をくみとってか、笑顔でうなずきながらいった。
「姫様らしくなりましたね。私もアミルラナもここにいるみんなも、全力で姫様の力になりますよ。私も同意です」
「私もだ」「俺も」「俺もだ」「もちろんだ」
ライ、ダン、レイ、最後にアミルラナが応えた。
満場一致だった。
みんなの意見は同じだった。
たしかに、この世界では魔王バヌーラに苦しめられているのは事実だったからだ。
「みんなありがと」
夏菜が笑顔でいった、そのとき。
「あ、いけなーい。お腹の音がなっちゃった」
みな、一様に笑顔になり、腹の音で明るいムードになった。
アミルラナが笑顔で言葉をつむいだ。
「どうやら、ソニア姫さまは、お腹が空いているようですね。もう、正午に近い時間だな。ダン、食堂に案内してあげてくれ」
「は、かしこまりました。アミルラナ隊長」
ダンが夏菜を手招きする。
夏菜はベッドから、降りて、ダンの誘導してくれるほうへ歩いていく。
「さ、姫様こっちです」
ダンが姫さまの先を歩いていく。長い回廊だった。
「私もソニア姫さまの警護を兼ねて、一緒に御呼ばれしましょうか」
アエリアも夏菜の後をさわやかな笑顔でいっしょに歩いていった。
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おつかれさまです。
早い時間帯も遅い時間帯も見てくださっている読者様には一番感謝です。
ほんとにありがとうございます。
読み物としてがんばっていくので、ブックマークなどしていただけるとうれしいです。
読者様がみてくださっていることが、作者の書くバイタリティになります。
感染症、読者様も気を付けてくださいね。
またお会いしましょう。
時間があれば更新します。
ファイは出てきます。もう少しかかりますが。
それまでの、物語の過程みたいな感じです。
魔双戦記と同じファンタジーですが、同じ世界ではないので、魔法とかも違うわけです。
どうリンクしているかとかわかるひとは、フリークです。よく読んでいただいてその人がいれば、最大の感謝です。
ありがとうございます。
仕事の人は気を付けて帰ってくださいね。




