第十二話 転生に託された希望
「ラクイン王様!」
「そなたは?」
「ラクイン王さま! ラクイン王さまぁ!」
年の頃は恐らく夏菜と変わらないくらいで、鎧を着た美麗な少女がラクイン王の亡骸に駆け寄ってきた。
少女は涙していた。涙が、地面にしたたり落ちた。
そして、少女は怒り奮闘し、細身剣を引き抜いて、その切っ先を魔王に向けた。
「よ、よくも、ラクイン王様を許さんぞ、バヌーラ!」
「(この人、若いけど、もしかして、アミルラナさん?)」
夏菜の直感がひしめいていた。たしかに、容姿はアミルラナさんにそっくりだったのだ。
「そなたは?」
アエリアが、現われた少女にきいた。
少女は、綺麗な瞳を涙で輝かせながらいった。
「ユメリアの親衛隊隊長アミルラナだ。お前は、誰だ?」
「このカッコで私が敵にみえるか? 私はユメリアの守護神アエリアだ」
アエリアが言う。たしかに、敵にはみえない。
ユメリアの守護神だ。今は赤子を守るために現われた騎士だった。
「一矢報いてでも、王の仇を討つ」
慕っていたラクイン王が殺されたのにカチンときていたのか、アミルラナの剣幕が普通とは違い、冷静さを失っていた。
頭に血が上っていたのだ。
「ふふん、ちょいとばかり、甘く見ていたようだ。王族だけでも根絶やしにしてくれよう」
剣の一閃が飛んだ。魔王の重い一撃をアエリアは正面きって、まともに受け止めた。
「グッ、そうはさせない」
アエリアの顔がひきつる。足が衝撃で地面にめりこんだ。
魔王バヌーラはニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
「ほほう、白羽どりか。天使よ、傷を負っていても俺は手加減をしないぞ。いつまで続くかな?」
「(魔王の力が思っていたよりも強い。魔法で鍛えられているのか)」
アエリアは、どうにかもっていたが、白羽どりで魔王剣を折ろうとして、必死に抑えていた手を動かそうとした。
そのときだった。
「許さん! 王さまの仇!」
近くにいたアミルラナが駆け出し、追撃をかけようとした。
アミルラナは素早く宙にとび、魔王に上から切り込んだ。
だが、魔王は軽くそれをうけながした。アエリアも同時に一歩、後ろにひいた。
「(もう、みんなやめてー)」
夏菜は泣き叫ぶ。だが、その場にいる誰にも、その想いは届かなかった。
「いい太刀筋だ。人間にしてはな。どれ、二対一ではちと分が悪いな。この城ごと吹き飛ばしてくれるわ」
言うと同時に、魔王は天高く飛翔した。そして、右手を上にあげた。
ものすごいエネルギーが魔王の右手に集まっていく。
その場が威圧感でひしめいた。
「『爆発魔法ドーラギラー』」
息をのむ間もなく、魔王の爆発魔法は発動され、ばくだいなエネルギーが修道院に直下された。
終わった。その場にいる誰もが一瞬おもった。しかし、アエリアは動いた。
赤子を死なせるわけにはいかなかった。
命がけで自分を召喚してくれた、ラクイン王のためにも。
約束を果たしたかったのだ。助けたかったのだ。
「まずい、アミルラナ、飛ぶぞ! つかまれ、早く」
アミルラナがアエリアの手をつかんだ。そのまま宙にアエリアは飛んだ。
だが、爆発魔法のスピードが速く、赤子のいるところまでは距離があった。
間に合いそうにはなかった。アエリアは必死だった。
死なせてなるものかと。
「間に合わない! 仕方ない、ソニア姫様、無事でいてください「『転生魔法ゲートギア!』」
ピカァ
アエリアから放たれた魔法は、爆発魔法が直撃するより速く、発動した。
赤子は光とともにどこかへ消えた。
間一髪のできごとに、アエリアは笑みを浮かべた。
アエリアたちもその場から、離脱することにどうにか成功した。
ものすごい大爆発がおき、炎が当たり一面に展開した。
しかし、爆発魔法で修道院とともに城の半分もこなごなになっていた。
最後にアエリアが使った魔法は、夏菜を連れてきたときの時空を渡る魔法であった。
人間は死してはだれも元に戻らない。
現実は辛くはかないものだった。
☆☆
遅い時間帯も早い時間帯も見てくださっているかた、ありがとうございます。
何回も見てくださっている読者様には一番感謝です。
ほんとにありがとうございます。
読み物として頑張っていくので気長にみていただけるとうれしいです。
よければ、ブックマークなどお願いします。連載は続いていきますので。
またお会いしましょう。
読者様の健康を祈っております。
どこら辺がどう魔双戦記とリンクしているとかとか読んでわかる人はかなりのフリークです。
そういう読者様には感謝の気持ちでいっぱいです。
こういう時期ですので、外出とか外食を控えるのも手だと思います。安全性が高くなるのは間違いないです。いってしまって、楽しかったけど、楽しいだけでかかってしまったら、末路になってしまいます。悲哀感が生まれてくると思います。それなら、そういう可能性が少しでもあると思えるなら、始めから行かない方がましではないかと、作者は思います。その楽しかったという分を我慢してその楽しみをあとですればと。読者様の健康を祈っております。長い文失礼しました。またあしたお会いしましょう。




