表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
248/250

248:スキル。

 毎度おなじみのATORA自家用ジェット機。


「ちょっと! ラスティがセンターって、どういうことよ!」


 機体に描かれた絵が変更されていた。

 カラスのラスティがセンターを飾っている。ラスティは赤城さんのチームに所属している。ちょっとインテリ系カラスで、どうやらキコは彼と張り合っているらしい。

 ラスティは攻守のバランスの取れたスキルを持っているからなぁ。


 けど。

 今回の『全員スキルゲット』でキコも新しいスキルを手に入れた。

 防御、ではなく。


「あたしのこのハミングバードがあれば、全員、強つよよ! あたしがアイドルなんだから! ふっ。日本に帰ったらすぐ社長に、ラッピングを変更するよう言わなきゃね」

「センターはウチばい!」

「あら、私よ!」

「「「キィーッ」」」


 誰がセンターでもいいじゃないか。俺はセンターどころか、ジェット機に描かれるのも嫌だけど。


「まぁまぁ。みんな大人しくシートに座って。もう離陸するんだから」


 キコはカゴに入って、藁のクッションに腰? をおろした。

 サクラちゃんとヨーコさんはチャイルドシートを乗せた座席に座り、ベルトを締める。


 何カ月ぶりだろう。随分長くアメリカにいた気がする。

 まぁほとんどダンジョンの中だったけど。

 

「オーランドのやつ、まだ手を振ってるぜ」

「え? どこに」

「あの建物の、ほら、赤いペイントが壁に塗られているだろ? その下あたりだ」


 うん。赤いペイントは見えるけど、その下のガラス前に立っている人の顔なんて判別できないよ。

 そうしてジェットは離陸。

 一路、日本へ向け出発した。






「あ、みてみて。オーランドからすっごくいっぱいメッセージが届いてるわ」

「ウチにも来とるばい」


 俺のところには来ていない。


「ふふ。今度またみんなでダンジョンに行こう、ですって」

「オーランドは完全に接近特化になっとるねぇ。ファイア・ダンスって、真田くんの炎舞と同じやろ?」

「そうだね。炎を纏って、触れるもの全てにダメージを与えるものだよ。元々接近スタイルだし、オーランドにとっては相性のいいスキルだね」

「ヨーコちゃんも炎だもの。お揃いね」

「ウチは遠距離やもん。お揃いじゃないけん!」


 ヨーコさんはファイア・ボールだ。特に説明が必要になるわけでもない、メジャースキル。

 ただ、何故か炎が青い。

 そして青い炎は普通の赤い炎より、温度が高い。

 それがスキルにも適用されているのかは、温度を見てみなきゃわからないけど。


「はぁ……いいわよね、攻撃スキルで……私なんて、ワープよ。ワープ。しかも決めた一カ所にしか瞬間移動できないっていうし」

「でもサクラちゃん。捜索隊としては良いスキルだよ。帰りは一瞬で地上に戻れるってことだし」

「そうだけどぉ。私だって攻撃スキルでみんなを助けたかったのにぃ」

「おいおいサクラ。それを言ったら悟なんて」


 そこまで言ってブライトは口を閉ざす。


 あぁ……俺な。

 あの01ダンジョンのボスドロップであるミラクル・スキルスクロールから出た俺のスキルは……。


「い、いいじゃない。ね? 気配を消せるってことは、モンスターに気付かれず進めるってことよ」

「そ、そうばい! 敵に気付かれないまま近づいて、ドギャーンって殴ればいいばい!」

「気付かれても全速力で走って行って殴れば変わらない気がする」

「「うっ」」


 俺が手に入れたスキルは『気配消し』。むしろこれ、冒険者なら役に立ったのかもしれない。

 その冒険者である真田さんは『ヒール』。素直に羨ましい。

 ニコールは『絶対味覚』。そもそも戦闘に使うスキルではないけど、彼女は喜んでいた。

 食べたものに使われた調味料なんかがわかるようになるというスキルらしい。


 トムさんは『アイアン・ロケット・パンチ』。ロケット・パンチだ。

 もちろん自分の手を発射するわけじゃない。魔力で作り上げた拳――しかも大きい――を飛ばすもの。遠距離物理攻撃だ。

 ずるい。


 エディさんが『ロック・ウォール』。岩の壁。

 この人、岩系スキルばっかりだな。


 強さという点では、ブライトがなかなかに凄いスキルを手にしている。

『ブレード・フェザー』。翼が刃のようになって、敵を切り裂く……という。

 怖い。


 スノゥもトムさんみたいに、属性が偏っている。『アイス・ランス』だ。

 そしてヴァイスも。ただ今回は近距離攻撃になる。『ライジング・キック』。どのこヒーロー技だよ。

 ツララがいまいち謎で、癒し効果があるという『ダンス』。ヒールみたいな治癒ではなく、癒しらしい。疲れを取るとか、そんな感じだろうか。


 キコの『ハミングバード』は、聞く者の身体能力を上げるという支援型だ。

 攻撃的なキコが支援……。ハリーが首を傾げていた。

 そのハリーは『ミラー・シールド』。一定時間、自分が食らうダメージを相手に反射させるもの。

 インファイトのハリーと最高の相性だ。

 ただ……。


「オレ、モンスターにあんまり殴られたことない……」


 と……。

 うん……それは……まぁ、頑張れ。


「まぁまぁ。群れに突っ込むときには役立つさ、ハリー」

「トミタ……ご機嫌?」

「そ、そうかな?」


 そうだな。ここは富田さんが一番ハッピーかもしれない。

 ずっと望んでいた攻撃スキルをゲットできたのだから。

『ルミナス・ホーミング』。光を放つ魔法系スキルで、しかもロックオンした相手を追尾するタイプだ。威力は、習得したばかりで低いらしい。

 けど、それはこれから育てればいい。


「はぁ……俺も……現役復帰するかなぁ」

「え、後藤さん!?」

「攻撃スキルなんて手に入れちまったら、考えるだろ」

「でも、管理職はどうするんですか?」

「まぁやりたい奴にやらせるさ」


 そう言って後藤さんは両手で拳を鳴らす。


『気弾』。

 拳から気=魔力を真っ直ぐ打ち出す遠距離攻撃。

 格闘&遠距離格闘タイプになってしまった。

 もう五十歳過ぎてるんだし、あんまり無茶しないで欲しいなぁ。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ