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第20話 かぐや姉さん

黒いロングヘヤをなびかせ、動きやすいように全体的に丈を短くした十二単を近代的にリデザインしたような衣装に身を包んだ少女が口元を扇で隠しながら現れ、床に降り立つとその大きな胸が揺れる。


「ハルトさん!なんか色々と凄いです!」


「ああ!色々と凄いな!うん!」


ゆっくりと目を開き、口元を覆っていた扇を勢いよくたたんだ。見た目は10代後半ほどといったところか。

かぐやは腰に手を当て、俺とアレアを交互に見る。そして口を開いた。


「あんたがマスターやんな?わたしはカグヤや。これからよろしく頼むわ!」


最初のクールな見た目の印象とは違い、気さくなお姉さんといった感じで屈託のない笑顔を見せる。


「なんかこの人の話し方少しハルトさんと違うような?」


「ああ、そういえば…そんな設定だったか。」


かぐやはマギクロのストーリー上、主人公が月の都に迷い込んだ時に助けてくれる関西弁の世話好きなお姉さんという人物であった。そういう人格面という意味ではかぐやを引いたのは正解だったかもしれない。


「そっちのお嬢ちゃんはなんて言うんや?」


「私はアレテイアといいます!この国の神をしています!呼び方はアレアで構いませんよ!」


「へぇー。神様なんや。ほなちゃんと拝んとかなあかんな!」


「え!?そんなことしなくてもいいですよ?むしろ私がハルトさんに助けてもらわないといけない立場ですし。」


「そうなん?じゃあマスター!わたしら頑張らなあかんなあ!」


「え?ああ、そう…ですね?」


いや、戸惑っている場合ではない。とりあえず手元にあるカードを確認する。


■月の咎人 かぐや

サモンカード 

レジェンド 

消費MP10・100・ 250・500・全て(800以上無いと使用不可)

攻撃力5 体力5

効果

『自分の毎ターンの始めにこのカードの攻撃力と体力は+2される。このカードは5回相手のサモンカードからの攻撃と効果を無効化する。スペルカードの対象とならない。このカードが出て5ターン後、このカードが場にあるなら【月からの使者】を場に出す。』


消費MPがおかしい?

どういうことかと思っていると効果が書き換わっていく。


『消費MP100で召喚した場合、戦闘中1分ごとにかぐやは強化される。消費MP250で召喚した場合は上記に加え5回相手からの攻撃を無効化する。消費MP500の場合は上記二つに加え、【月からの使者】も召喚される。消費MP全ての場合は上記三つに加え、【五宝】を使用することができる。』


「どういうことだ?いや、説明ややこしいな!」


「どうしたんやマスター?ああ、わたしの能力のことか?それな、わたしもよくわからんのよ。」


ただよく見るとMP10のところが光っている。


「そうそう。今回はマスターのMP10だけ貰って出てこれたんよ。」


「出てこれた?あれ?そういえばサモンカードは時間ごとにMPが減るはずなのに減ってない?」


「うん。わたしらレジェンドは一回支払ってもらったら体力が尽きるかマスターが戻れっていうまでこっちに居続けられるんよ。ただ、MPの量によって力は制限されるんやけどな。」


「あのう?ハルトさん?どういうことですか?」


聞きたいのは俺の方だか、なんとなく理解はできた。要はレジェンドは一度出せば時間経過で消えることはないということだ。ただ支払う量によって強さは変わるということか。さすがレジェンド。他のカードとは仕様が違うな。しかも基本ステータスも少し上がっている。元の能力に加えて五宝なんて知らない能力までついている。

ただ…消費MPが半端じゃないな。

今はレベルも上がったが最大MPは200…これは全力のかぐやを使えるまで道のりが長いな。しかも消費MPが多いということはその他のカードが使えなくなる可能性も高くなるということだ。


「まぁ、とにかくよろしく頼むよ。かぐや。」


「こちらこそ。マスター。それにアレアちゃんもね。」


とにかく頼もしい仲間が増えたのには違いなさそうだ。

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