第18話 あの感覚
残り半分か。ここまで微妙な引きだったが、一つだけ希望が残っている。
システムが向こうと同じものなら10回連続で開けると1回分お得になるのともう一つ特典がある。それがレジェンド以上が1枚確定するというものだ。
マギクロは6段階のレア度に分かれているがパックて引こうと思うとレジェンドとユニークといった最高レアはほぼ出ない。それの救済措置の一つがこの10連するとレジェンド1枚確定で貰えるというものだった。
その表記はさっきのコマンドで確認できなかったが、ここまで一緒なら同じことがあるはずだ。
とにかく6パック目となる透明のカードに触れる。すると四枚のうち一枚が銀色に光った。
「ハルトさん!これは!?なんか光ってるんですけど!?」
「まぁ…。ていうかここまで1枚も出なかったほうがおかしかったんだよな。」
手に収まったカードの中から銀色のカードを確認する。
■案内人 ホワイトラビット
サモンカード レア
攻撃力3 体力2
効果
このカードが場に出た時、手札またはデッキから「迷いし者 アリス」をコスト0で場に出す。
「かわいいウサギさんですね!慌てているところを描いた絵なんですね。」
「俺の世界にあったおとぎ話のキャラをカードにしたもんなんだ。これもまぁアリスさえいれば強いとは思うんだけどな。でもレアがこれかあ。」
俺の感覚では10連すればレアは3〜4くらいは出るイメージだが、これが初めてのレアというのは今回は渋いかもしれない。そう肩を落としかけるともう1枚、銀色に光っていることに気付く。
■紡ぎ車の針
スペルカード レア
相手の場にあるサモンカード1枚を選ぶ。そのカードをデッキに戻す。
「き、来た!!」
思わず大きな声を上げてしまったが仕方がない。何と言ってもこのカードは俺のデッキに入っていたカードである。というよりも汎用性が高く、ほぼどのデッキでも使われるような万能カードでもある。
まだこちらの世界でも同じように強いかどうかはわからないが狙っていたカードであることには違いない。それも一つのパックにレアが2枚入っていたのだから流れが変わった気がした。
その期待に応えるように7、8パック目はコモンとアンコモンしか出なかったが比較的使えそうなカードを何枚か手に入れることができた。
そして9パック目…。
またしても銀色に光るカードが1枚…。
■夢抱きし人魚姫
サモンカード レア
攻撃力1 体力4
効果
一度だけ攻撃と体力を値を入れ替えることができる。そのターンの終了後、このカードを破壊する。
「すごく綺麗な方ですね。」
「イラスト人気もあるけどこのカード自体も使いやすいんだよ。俺のデッキには入ってなかったけど良いカード引けたな。」
水面を漂う人魚のイラストをアレアは目を輝かせて覗き込む。だがここで満足している場合ではない。ここまでレジェンド以上が来てないということはこの最後10パック目にかかっている。
「なんか…いつもは流れで引いてたのに凄く緊張するな。」
「ハルトさん…ファイトです!」
「ああ!!引いてやるよ!!」
恐らく今後、何度もパック開封することだろう。その度に慣れていき、今後ここまで心揺さぶられることもなくなる。だからこそこの瞬間を大事にしようという想いを乗せ、最後の透明なカードに触れた。その触れた指先からカードが虹色に輝き、カードから体へ鼓動と共に強い力が入っていくのを感じる。
「ハルトさん!なんかなんか凄い魔力を感じますよ!」
「ああ!俺もだ!」
光が落ち着き、手にカードが収まる。虹色のカードは5枚のうち、一番上に載せられていた。
期待と不安がこみ上げる中、そのカードを確認する。
■月の咎人 かぐや
サモンカード レジェンド
攻撃力2 体力2
効果
自分の毎ターンの始めにこのカードの攻撃力と体力は+2される。このカードは5回相手のサモンカードからの攻撃と効果を無効化する。スペルカードの対象とならない。このカードが出て5ターン後、このカードが場にあるなら【月からの使者】を場に出す。




