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第11話 ステータス画面と今後の課題

「アレテイア様、そして勇者様。本当にありがとうございました。」


村長が深々と頭を下げるとそれに続くように村人たちも口々に感謝を述べる。見立て通り、俺が倒したホーンボアはその後、復活したもののリーダーを失ったため、混乱し森へと逃げ帰った。


「いえいえ!ほとんどハルトさんがやってくれたので。」


「そんなことないですよ。勇者様を連れてきてくれたのはアレテイア様ではありませんか!」


今更、まさかホーンボアたちが出没した原因が自分たちだと言い出せず二人とも苦笑いするしかなかった。そして村人たちからお礼の宴を開いてもらい、流れでもう一泊させてもらう運びになった。


「なんか悪いですね。こういうのマッチポンプって言うんでしたっけ?」


「こっちの世界にもそんな言葉があるんだな。でも助かったよ。俺こっちに来てから何も食べてなかったし、しかも美味かったから食事には困らなそうだ。」


「それならよかったです!それにしても…ハルトさん、難しい顔をしてどうしたんです?自分のステータス見てるっぽいですけど。」


ステータスは意識を集中させ、頭の中で見る以外にも自分の目の前に実際に表示させる事もできる。


「ああ。あれだけホーンボアを倒してもレベルが上がったのはたった1なのかってな。」


指差した先のレベルは戦闘前の2から3へと上がり、MPの上限も170へと上がっていた。数を倒したといえ、やはり低級の魔獣ということもあり手に入った生命エネルギーという名の経験値はあまり高くなかったらしい。

ただ、問題は別にあった。

俺はそのMPゲージの下にあった項目、【カード一覧】を押し、確認すると…


「ああ!やっぱりな!通りでおかしいと思ったよ!」


「なんですか!急に大きな声出して!びっくりするじゃないですか!」


文句を言うアレアを尻目に表示されたカード40枚を確認するとその全てが【コモン】でゲーム開始時に貰えるスターターカードであった。

マギクロのカードは全部で2000種類以上ある。全てが全てではないがレア度が上がると基本的にカードの性能も強力になっていく。

つまり今の俺の使えるカード、もとい魔法は基本魔法しか使えない状態のようなものであった。


カード一覧から戻り、更にその下に表示されているコマンドを凝視する。そこに書かれているのは


「【パック購入】って…ここまで一緒になってるのかよ!」


マギクロではカードを増やすためにゲーム内で手に入るコインか課金によって回せるガチャで一回につきランダムで五枚のカードを手に入る。そしてレア度は出現率を示す。


「前にその人の武器はそのままこの世界に持ってこれるって言ってたけどさ…これは俺にとってはデメリットでは?」


恐らく、前にアレアが言っていた愛用していた装備はそのままと言っていたが俺の場合はゲームのシステム自体がそのまま来たようだった。


「とりあえず、これも確認してみるか。」


パック購入を押してみるとさらに色々なロゴが出てくる。これはカードパックのシリーズであり、出てくるカードはシリーズごとに固定されている。そしてそれぞれ一回、500エーギルと書かれている。


「なぁ、アレア。500エーギルあれば何が買える?」


「え?ああ、そうですね…。パンが3つか4つくらいというところでしょうか?」


「500エーギル稼ごうと思ったらどれくらい働かないといけないんだ?」


「ええと。どうでしょう?でも街の方だと子どもでも持ってる金額ではありますからね。」


つまり感覚としては500円程度ということか。つまり俺が強くなる為にはレベルを上げることと金を稼いでカードを増やさないといけないということだ。

これは…なかなか大変かもしれない。


「なあ、アレア何度も質問してすまないけどさ。俺みたいな代表選手でもお金って稼げるのか?」


「衣食住は国から提供されるのでお金の心配はしなくてもいいですよ?」


アレアに事情を説明すると今度は彼女が難しい顔を浮かべた。


「なるほど…。まぁ、国から多少のお金は貰えるかもしれませんが…。うちってあんまり裕福じゃなくて…。それなら…やっぱり働いてもらって稼いでもらうしか…。」


「そうか。まぁ…そうだよなぁ。」


当面はどうやってお金を稼ぐかというのが問題になりそうだ。


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