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第28話 あったかい

「んー、すみれー」

四人で歩いてたところ、百合だけ少し歩くのが遅くなる

「どうしたの?」

とぼとぼ歩いて私に追いつくと私の服の裾を掴んでくる

「ねむい」

「そういえば、百合さん。甘いもの食べるといつも眠くなりますものね」

そういえばそうだ、今日はやたらと元気だから忘れていた

「どこかで休む?百合」

「大丈夫、がんばる」

そういう百合の目はもうほとんど開いていない

「もう、休んでおきなさいよ。倒れるわよ?」

「葵、言い方強い」

「ごめんなさい」

「どうします?すみれさん、まだ集合時間まではありますし。どこかで休憩します?」

休憩、静かな。出来れば人目がない方がいい

百合を誰にも見て欲しくない

「観覧車とかどう?」

「いいじゃないっすか。じゃあ行きましょ行きましょ」

「百合もいい?」

未だ裾を掴んでる百合の頭を撫でながら聞く

「うん」

更に眠たくなっていたのか全然しっかり喋れていない

かわいい


ーーー


「すみれさんも疲れてたんすね」

観覧車に四人で乗ったところ、すぐに百合さんとすみれさんが互いに肩に重さを預けて寝てしまった

「そうみたいね。まぁ、そうでしょう」

すみれさんは遊園地に来てから、ずっと百合さんに付いてくる悪い虫を追い払っていた

精神的にも身体的にも限界だろう

「葵はだいじょうーー、葵?」

葵は百合さんを見ていた。私が知らない顔で

「ん?どうしたの?柚葉」

「いや、葵も体調大丈夫?」

葵は時々あの顔をする

基本的に百合を見ている時

それか、

「それを言うなら私よ。柚葉こそ大丈夫なの?」

家とかであの顔をする

「私は大丈夫」

大丈夫、では、ないけど。私が落ち込んでたらみんなが更に落ち込んでしまう

頑張らないと

「ほんとう?」

でも

「うん、大丈夫」

辛い、けれど

「はぁ、こっち来なさい」

「なんで?」

「なんでもないわ、少し寒いのよ」

バスでのこともあり、私は葵の隣に座っていたけど距離を取っていた

「いいの?」

「いいわよ」

私が少しだけ寄ろうとしたら

「ん、!」

葵に引っ張られて葵に触れてしまう距離まで近づいてしまった

「寒いって言ってるんだからくっついてなさいよ」

葵の身体

あったかい

あれ、だめ、変に涙が

「はぁ、無理しすぎないで」


「貴方も大切よ」

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