幕間1 花を育てる 百合とすみれ
外伝:11.5話幕間上 花を育てる、百合とすみれ:
あれ、あの人だれだろう?
いつも人がほとんど居ない屋上に今日は一人だけ人影があった
背が高く可愛いと言うより美しいに近い人
「げ、」
誰か分かった瞬間そんな声をあげてしまう
長髪で美人で
おんなじクラスのすみれさんだ
陽キャなんだよなー
話しかけにくい
「ん、だれ?」
パチっとすみれさんの目が開くと同時に私は近づきかけていた距離を引き離す為に入口に走り出す
絶対、こわい
あの人すごくいつも冷たくて、怖いんだもんー!
「ちょっと、まってよ」
「ひっ!!なんで追いつかれて!!」
「そんな怯えなくてもいいじゃない」
走ってたはずなのに肩を掴まれてブルブルと震えてる私を見てすみれさんはため息を一つ
「はぁ、別に取って食ったりしないわよ」
「でも、」
いつもこの人態度が冷たいんだもん
怖いもん
「別に疲れてここでご飯食べてただけよ」
「いつもの、皆さんは?」
すみれさんの近くにはメインで二人ぐらい美人すぎる女の子が、確か
「あー、柚葉と葵?」
「た、ぶん?」
「別に疲れたのよ。特にあの二人に」
「つかれる?」
いや、対人で疲れるのはわかるのだけれど、陽キャも疲れるんだ私みたいな根暗陰キャだけだと思ってた
「てか、あなた髪の毛ボッサボサじゃない」
「え、その」
髪のセットとかわかんないんだもん
「はぁ、今暇なの?」
「ご飯食べに来たので暇じゃ」
「暇なのね」
この感じ。この何も意見していないのに進んだり意見が通用しなかったり。わかんない、この雰囲気苦手
「こっち来て」
そのまま私の意見など気にせずにすみれさんは私を引っ張っていった
ーーー
「あんた結構美人なのになんでそんなに綺麗にしていないの?」
「その、わからなくて。セットのやり方とか」
なんで私はほとんど私語で話したのが始めての陽キャに髪をとかしてもらってるの!?
わかんない、なんかこの人の言う事否定しにくいし、別に悪いこととか嫌なことされてるわけじゃないし
「はぁ、勿体ない」
別に目立ちたくないからこんぐらいでいいのだけれど
いじめられてるわけでもないし
「聞いてるの?」
「あ、ごめんなさ...すみれさん?」
後ろを向くとさっきまで私の髪をいじっていたすみれさんの頭が振り返った方の肩にちょこんと乗っかった
「え?」
寝た?
気絶?え?
「ちょっと、すみれさん?大丈夫ですか?」
もしかして、なにか身体に
「ん、あー、ごめん、なさい。眠たくて」
言いながらすみれさんは目を擦りながら起き上がる
「眠いなら寝てますか?起こしますよ?」
「そうして、いい?」
「いいですよ」
さっきのが嘘みたい
今のすみれさんは、小動物みたいで可愛い
さっきは虎みたいだったのに
「ふふ、変な人」
ーーー
すみれさんを膝に乗せて少しがたった時頃
ガタンッ!!
と、扉の方から大きな音がなる
「あ、いたー!!」
だれ?
あ、あのすみれさんと一緒にいる二人
「あれ、あんたは。水瀬さんだっけ?」
「あ、そ、そうです」
この人は、確か葵さん?
わ、青色の目だ。ハーフなのかな?
「あれ、珍しいっすね?お二人なにか接点ありましたっけ?」
「いや、髪をとかしてもらってたら、寝ちゃって」
「あー、そういえばすみれさん、なんか一ヶ月おきに疲れが極端に出る日があるよね」
「あれ?今日だっけ、それにいつも保健室ーーむ」
そこで葵さんが柚葉さんに口を抑えられる
「そういえば髪を梳いてもらってたんですか?」
「まぁ」
「ふふ、髪に触るのは恋人ぐらい仲のいい人なんですよ」
「な!?」
「あら、百合さんでしたっけ。かわいい」
「ーー怒りますよ!」
恥ずかしいんだけれど!?
別に、そういう意味は
「え?」
その時視界が急に真っ暗になる
後ろからすみれさんに抱き寄せられたせいだった
「柚葉、うざいよ」
「あ、おはようございます。すみれさん。気分どうですか?」
「一声目があんたじゃなきゃ最高だった」
「それは、百合さんの太ももの上だからっすか?」
「っ...//」
一瞬明るくなったと思ったらすみれさんがバックの中の櫛を投げつけていた
「いったぁ!!実力行使は反対!!」
「あんたが悪いでしょ!!」
「あの、」
「なに?」
すみれさんが抱きついたままこちらを見てくる
「離してくれませんか?」
「嫌だ」
なんで〜〜!




