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0058 物語では、登場人物の態度に……

↓2023.11.02

   物語では、登場人物の態度に……


 物語では、登場人物の態度に紙一重の違いとでもいうべき、必ずしも目立たないが決定的な意思の現れであると解釈出来る、描写を見ることがある。

 それがほんの少し違った態度であれば、その人物の内面が全く異なるものになることが分かり、読者は緊張感を持って読み取ろうとすることになる。

 そのような描写を欠いて、終始その人物に内面をべらべらと喋らせるのは、野暮だと思う。




↓2023.11.20

   何かを実現するために選択された……


 何かを実現するために選択された「手段」が「思惑」通りの結果をもたらさなかったのなら、それは選択した「手段」の効果を見誤っていたからだろう。

 人はしばしば「思惑」に気を取られて、安易な「手段」に飛びつく。

 「手段」はそれ自体のことわりによって作用するのであって、「手段」を選択した「思惑」によって作用するわけではない。

 考えれば当たり前だと分かることだが、そんなことにも気づかないで「思惑」に追い立てられて「手段」を熟考しない人が多いようだと思う。




↓2023.11.21

   「転生もの」の有益さ


 誰が始めたのか知らないが、もう既に十年以上たっているのだろう、前世の記憶を持ったまま異世界に転生するという物語が多くなったと思っている。

 そういう物語の魅力は、前世の記憶を活用して新しい人生をより賢く生きるところにあるのだろう。そのような物語を書く人は、無意識であるかもしれないが、人生において積み重ねていく「知恵」の大切さが分かっていることが多い、と私は考えている。

 前世があると仮定しての話だが、なぜ人は生まれた時にほとんどゼロから始めなければならないのだろう。なぜ前世で学んだことを今生こんじょうで学び直さなければならないのだろう。前世の「知恵」が引き継がれるなら、もっとうまく生きられるのではないか。…などということを思う。

 ある人の考えでは、前世での辛い経験を覚えたまま生きるのは苦しいことだからだという。また、覚えていなくても引き継がれるものがあるから大丈夫なのだともいう。そういう考えにある程度は納得する気持ちもある。いや、そういうことは考えても分かるはずのないことだとも思う。はっきりした理由が分からないのは、それが意図的に封じられているからでは、と私は推測している。

 それはともかく、「知恵」をもたらす物語を読めば、不足している「知恵」を補える可能性はあるだろうと考えている。思いこみや決めつけが多い(と私が感じている)旧態依然の賞などで権威づけられた強迫的な(自分で考えることをうながすのではなく決めつけを押しつけるような)小説を読むよりも、「知恵」をもたらすような「転生もの」を読む方がまだ有益なのではないかと私は思っている。




↓2023.11.30

   たまに人生をやり直せたらいいなと……


 たまに人生をやり直せたらいいなと感じていることがある。はっきりとそう考えているわけではなく、何となくそんな気になるという程度だが。

 たとえやり直したとしたとしても、結局同じような所に行きついたのではないかと思う。それなりの年月を生きてきたけれど、自分の本質は極端には変わっていないと思えるからだ。

 望んだことはほとんど何もかなわなかったし、かなえられる道はそもそもなかったのかもしれない。だけど、こんなに足りないものだらけの自分がどうにかやっていけたのは、本当に運が良かったからだと思っている。ぎりぎりのところで助かっていたのかもしれないと思う。




↓2023.12.18

   「餌は釣り針を隠す」という言葉が……


 「餌は釣り針を隠す(The bait hides the hook.)」という言葉がある。何か知られたくないことを企てる者はその企てを隠す。当たり前のことだ。

 この世の中には、釣り針が見えないから釣り針は存在しないと信じている人たちが大勢存在している。物事のことわりをほとんど考えていないから、そんなことを信じられるのだろう。

 そういう人たちが釣り針の存在を懸念する(×信じこんでいる)人たちを感情的に軽侮するのは、彼らが自分のnaiveさに本気で気づいてないからだ、と考えている。様々な状況を考慮する能力がないことを全く自覚していない、と考えている。

 自分で気づけない人には何を言っても駄目な場合があることを、私は何度も経験している。



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