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0041 「イワシはなぜ群れるのか」と考えてみる

↓2019.09.16

   「イワシはなぜ群れるのか」と考えてみる


 たとえ明々白々なことであっても全く分かっていない人が存在している。それは彼らが考えないからであり、考える方法を知らないからだ、と私は考えている。頭が悪いからではない。

 考えてないのに考えたつもりになっているだけという人が多い、と考えている。気にいった意見を鵜呑みにしているだけというパターンが多く、気に入らない意見は考える前に拒絶するということも多い。そういう人は、自分の考えようとする意識が乏しいことにさえ気づいていない。

 そして、もし考えようと意識して考えることが出来たとしても、現実と整合性のないおかしな結論を出す人も多い。それは、どのようにして考えればいいかが分かっていないからだ、と考えている。(しばしば意図的に提供された)ごく一部の情報を参考にして決めつけ、自分の視野が狭いことにいつまでも気づかない人が多い。

 世の中には、よくよく考えれば、「それは本当だろうか」と思うような意見であふれている。いちいち考えていられないという感想も分からないでもないが、それなら、せめて、鵜呑みにしないという習慣を身につけるべきだ。

 一つ例をあげて、考えるということを試みてみたい。

 「イワシはなぜ群れるのか」という疑問に対しては、「群れると希釈効果で、自分ではない他のイワシが狙われる確率が上がるからだ」という説が一般的なようだ。

 ここで、その仮説を鵜呑みにせず、自分で考えてみるということをやった人がどれだけいるだろうか、と私は思ってしまう。他の様々な事柄同様に、考えたことのある人はほとんどいないだろう、と思っている。

 おそらく考えてみようとした人なら誰でもすぐに、次のことを疑問に思うだろう。それは、「捕食者に捕食される全体の確率は、群れない場合よりも群れた方が高くなるのではないか」ということである。それは「群れることで、捕食されたくないと思っているであろうイワシ自身が捕食される確率を高めているのではないか」ということでもある。不合理ではないか?

 では、なぜ、それでもイワシは群れるのだろう。もし賢いイワシがいたなら、群れから離れた方が捕食される全体の確率は下がることに気づくのではないか。群れから離れて岩陰などに隠れる個体がいてもいいのではないか。イワシはそれほど賢くないということだろうか。イワシがずっと存続していること考慮すれば、それほど賢くなくてもいいくらい繁殖力が高いと考えるべきか。それとも、イワシはそれなりに賢くて、それでも群れざるをえない理由が他にあるのだろうか。群れることで繁殖力が高まり、賢くなる必要がないということだろうか。イワシは捕食者がいないときはのんびり群れているが、捕食者が近くにいるとより密集した群れを作るという観察結果にはどういう意味があるのか。イワシは捕食者が怖いからパニックになっていて、ただ他のイワシが逃げていく方向だから、自分も同じ方向に行けば安心だと感じてついていっているだけではないのか。そこに理性的な判断はないのではないか。では、捕食者が存在しなくても、イワシが群れているのはなぜなのか。・・・等々。

 残念ながら、この疑問については、そう簡単に結論は出せないようだ。ただ、十分ではないが、気づいたことはいくつかあった。考えるために必要な様々な視点を見つけたし、分からないいくつかの点がより明確になった、と思う。(正直、現時点では、「希釈効果」説は怪しいと思った。)

 意識して考えるだけで、それまで鵜呑みにしていたことに疑問を持つことは可能であると考えている。そもそも何が分かっていなかったか、ということに気づくことも多いだろう。ただ、それに気づいたら、その次には、どのようにして考えるかということが重要だと思う。蓋然性の高い仮説を見いだすためには「考える方法」を工夫しなければならないと考えている。

 最適であるという保証は出来ないが、それなりに有効であると考えている私自身の「考える方法」を以下にざっと説明してみる。

 まず出来るだけ事実を集める。事実を集めても、虚偽や間違いもありえると承知しておく。そもそも、考えるための材料(事実)を全部集められるとは思わないようにする。集めた事実をもとに相互に矛盾しない考え方を探して、いくつも仮説を立て、比較する。論理的に考える必要があるが、それだけでは十分でなく、様々な事実と矛盾していないことが重要である。(論理的だ(と思える)からと、いくつもの事実が無視された推測がなされていることが非常に多いと私は考えている。)新しい情報が出てきたら、それまで考えていた仮説がひっくり返ることがありうると承知しておく。重箱の隅をつっつくように、様々な方向(視点、立場)から考える。現時点についてだけ考えるのではなく、先の先を読む。一応の結論(仮説)を出したとしても、機会をとらえて何度何度も考え、それまで見えていなかったものがないか探す。新しい情報が出てきたら、その度に再検討する。・・・といったところだろう。

 上記のイワシの例で言えば、それは合理性のある必然的な結果なのだろうか、それともイワシの心理によるものなのだろうか、例えイワシの心理であるように思えてもイワシに尋ねてみることが出来ない以上断定的であってはいけない、等も考慮している。生物関係の学説はその辺りのことが曖昧にされていて、嘘くさいことが多い、と私は思っている。



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