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のんびり屋の精霊使い  作者: 夢見羊
終わりと始まりの体魔全力祭
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来る日は近く、感じる者は少なく、既知者はただ静観する。

 視界に広がる、緑。その緑と緑の合間から差し込む光に当たる少女。

 背中を隠す程の長い黒髪に白日のワンピースに透き通るような透明感のある肌に良く映える。


 囀ずりが少女の背中から聞こえて、ぼんやりとした頭を眠気から目覚めさせてくれる。

 背筋を伸ばして、ポカポカとした体に空気を入れる。


 少女は振り返って、にこやかな笑顔を浮かべ、両手の掌にポツリと収まる小鳥を見せてくる。

 幼い少女の声は先まで寝ぼけていた頭に良く響いて。


「見て、ヨシタカ、小鳥」


 掌に収まる小鳥。巣から落ちたのか、体が少し土に汚れている。巣から落ちたのに、怪我をしていない所から魔物の小鳥だろう。

 こんな森の浅い所に魔物の巣があるかなと、疑問に思いながら少女に言う。


「巣に戻してあげないとね」


 少女は不思議そうな顔をして、言う。


「なんで?」


 本当に不思議そうな顔をして、自分を見続ける。

 自分は思ってもみなかった返しだった為に、返すことは出来なかった。そしてなんて返していいのか分からなかった。

 少女は戸惑う自分を置いていき、言う。


「この子はもう巣立ちしているのに、なんで巣に返すの?」


 その言葉の意味が分からなかった。大人が使うような難しい言葉は一つも無かったけど、分からなかった。だから聞き返す。


「だってその小鳥は巣から落ちていたから拾ったでしょ?」


 少女は考え込むような顔になり、数秒な間の後に否定する。


「違うよ。この子は飛んで私の所に来たんだよ」


 その返しに余計に分からなくなる。

 この小鳥が飛んできた。この小さくて飛べる。

 そう思いながら、少女の掌に収まる小鳥に顔を近づけていると。

 目の前で小鳥が羽を羽ばたかせて、飛び自分の額をクチバシで突っつく。


「痛い」


 思わず後ろに下がり、額を摩りながら目の前を見る。

 小鳥は自分をバカにするように回って、飛び去っていた。


「っね。飛んだでしょ?」


 少女は微笑んで言う。


「そうだね……てっきり巣から落ちた小鳥かと思っていたから、びっくりしちゃったよ」


 まさか、あんな小さな小鳥が飛ぶとは思わなかった……だけど、何処か、この光景がとても懐かしく……思えた。


 まるで、一度合ったみたいに、何時かは分からない、何処かも分からない、けど。


 懐かしさだけが、この光景が合ったと告げてくる。

 忘れることが出来ない、忘却のしょうがない、この懐かしさ。

 正夢に襲われた時と似たこの感覚に戸惑う自分は、楽しそうな笑顔を浮かべる彼女に未だ驚いていると思われたのか。


 一層に楽しそうに笑い、手を差しのべて。


「何して遊ぶ。ヨシタカ?」


 それは、とてもとても懐かしくて、あの頃を思い起こさせる……夢だった。


 そうこれは夢だ。


 これは何れだけ懐かしくこのまま続くことを祈ろが、儚く砕け散ってしまう夢。


 自分はそれでもこの先の続きを見たいと思って、多分、返してはならない。

 返事を返してしまう。


 そう、それはあの頃を戻るように、自然と出た言葉。


「何して遊ぼうか……□□□」


 ああ、呼べなかった、彼女を。


 視界が一気に暗く染まる。禁忌を犯した者を幸せな世界()には居られないためか、抗いたくも、抗いようもなく。


 落ちていく、底なき、暗闇の奈落へ。


 視界に映る光の方向を見ると、少女は楽しそうに、本当に楽しそうに微笑みながら自分へと話し掛けている。


 ガラス細工のような華奢な少女の体を掴む人の手は、力強よく少女の体を掴む数え切れない手。

 手は、少女の後ろから幾つも延びている鎖の先に付いている。自分には到底理解の出来ないその手は、少女を絶対に逃がさない鎖。


 その手で全身を包まれた少女。

 それに気づかない自分。


 流れていく、当たり前のように流れていく。

 その流れていく光景は次第に小さく小さくなって、自分の体は無限に落ちていく。

 徐々に思考もままならなくなっていく、忘れていく。

 落ちていく為に、時間が経つ為に、夢の記憶を忘れてしまう。





 落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて落ちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちておちてお……ち……て……お……ち……て……お……ち……て……お……ち……て……お……ち……て……お……ち……てお……ち……て……お……ち……て……お……ち……て……お……ち……て……お……ち……て……お……ち……てお……ち……て……お……ち……て……お……ち……て……お……ち……て……お……ち……て……お……ち……てお……ち……て……お……ち……て……お……ち……て……--

短いので、何となくの設定を……


どっかで出したような記憶がある虚構的第一次世界大戦。

虚構演算、第一次世界大戦。

 もし魔法国と戦争をしていたらどうなっていたかという発想から、ある魔法使いが最低基準と最低項目に沿って、無断に魔力貯蔵の使用のダブルカラーの魔眼による演算で現れた世界線。

 架空の第一次世界大戦によれば、今も魔法国は残っており、今のような形にはなってはおらず。

 魔法国の技術により、死なない戦闘奴隷、戦略級魔法、病気、毒などにより、戦時中尋常じゃない被害をどちらも受ける。

 半分の国が魔法国を要因により滅ばされ、聖国を筆頭に種族を問わず人類の敵として改められた。

 戦争ではなく、討伐として、魔法が使える人族が人類から外されて。

 人族が魔法を忌み嫌うようになり、魔女狩りが始まっていき、魔法国との溝が更に深まり、異種族さえも姿形が違うだけで迫害をしていくことで、魔法国の人族ではない人族が滅ぼされていく。

 何とか、聖国だけが人族の国となりが、魔法を使えない人族と魔法使える人族で種族が別れて、魔法を使えない人族は忌み嫌われるようになる。

 そしてある者達によって、聖国で--が降臨して、その--によって魔法を使えない人族を操り世界は第二次世界大戦へと向かう。

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