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のんびり屋の精霊使い  作者: 夢見羊
初めてのテストと体魔全力際準備
31/69

テスト前一週間4

 その後は、ぼんやりと試合を観戦する。最初のアカゾクくんのように惜しいと言える状況は少なく。

 大体はぼろ負けで、何人か惜しいところ言っていた。でも、わざと負けていたように気もする人が二人。

 一人は、ナナキくんであるが、もう一人は最初の授業で試合をした者誰かは忘れた。まあ、本当かどうかも分からない、ただそんな気がしたと言うだけ。


 二人は置いといて、結構良いところまで行ったのが、カザクラさんである。一瞬の遅れがなかったら、今頃、悪魔は消滅していただろう。綺麗さっぱりと。


 そこから、色々と見ながらハルキくんにヒマワリくんと試合を見てくも結果は概ね予想道理である。

 だが、期待と外れて、シロミヤさんが動きが悪かった。

 あの悪魔なら、倒せるかもと思っていたのけど。予想と外れた。

 そんな、勘に近いことを忘れてタツガワくんの番である。


 何か、秘策がある的なことを言っていたような気もするし、言っていないような気もする。どっちだっけ。

 そんなことは良いとして、タツガワくんは朝の立ち会いのようにリラックスしている。


 魔力を淀みなく纏い、無駄を失くしている。

 剣には聖属性の要素になった魔力を剣に纏わせてるが、色濃くはあるもうっすらとコーティングされている。魔刃を作らずとも剣の切り味を生かして、聖属性の為に切ることが出来るという使い方である。


 試合の気配ではなく、死合いをする気かも知れない。そんな、危険信号を受け取る。


 瞳は悪魔を捉えて離さぬように、固定し笑みを浮かべる。

 そして、初動はタツガワくんからだった。


 速く速く、常時の越えた速度を出している。多少な肉体強化は掛かっているものの、あれは素の速度で賄ってないか。

 人にそんな速さが出せるとは思わなかったのか、悪魔は驚愕に襲われて最初の試合のようになった。


 だから、悪魔は遅れて、切られた。


 胴体を肩から右横腹へと剣身が刃先から切先と通って切り裂く。それに、血しぶきが出ても可笑しくないが傷も血も出来ても出てもいない。ただ痛みは有るのか、激痛に膝から崩れて大きな隙を作った。


 二回目の攻撃は、悪魔を確実に捉えて、虚像を現実にするように、肉を切った。


 獣の叫び声が響き渡った。

 そんな油断と隙は、タツガワくにとって絶好のチャンスである。悪魔を切り刻んでいく。

 ただ、それでも根を断ち切るに至ってはなかった。だから、タツガワくんの油断と言っては良いことが起こる。


 悪魔は自分を殺す決定だが欠けていることに気付き、魔力を溜め込んで暴走させている。命を引き換えにしているから、魔力の膨れ上がりが急激に高まった。


 流石に、タツガワくんは離れて様子見をしているもフルカザキ先生に止められる。


 あと、少し遅ければ、魔力の生産量が一秒一秒に爆上がり、許容量を越えた魔力を無理やり溜め込んで爆発するのを待っている。それでも魔力は漏れてしまう。ただ魔力を莫大に溜めている為に、周りの環境に影響を与えて風を生みだす。

 つまりは、魔力の場を作ってしまった。魔力の場は大きな魔法事象に味方する。


 悪魔の爆発準備が整う前に。

 フルカザキ先生が制し、魔力が発散してさせた。

 それで、死合いは終わる。


 タツガワくんは大きな怪我はしていない。何とも、やりきれないと言った様子である。

 仕方なしだろう。使った魔法、技術に関しては間違いはないのだろう。だが、如何せん練度が低い。だから、完全に悪魔の肉体を捉えた剣でも、切れ味がなく。だから殺すには至らなかった。


 これで自分は除き一通り人が悪魔と戦ったことになる。

 最後に自分が呼ばれる。


 すれ違い様に、タツガワくんからは「期待している」と言われたので「期待しといて」と返す。

 他にカザクラさんも来たが、頑張ってとか言った。でも何か言いたそうだったが、結局は何も言わず。結局、何だっただろうか、後で聞いてみることにする。


 フルカザキ先生の元に行き。


「ナガクラくん、武器を選んで」


 と言って来たが自分はせっかくなので、久々に悪魔退治と行きますので要らないと伝える。

 それで、自分が何をやるのか気づいたのか。先生は生徒達に大声で皆に伝える。


「皆さん。ナガクラくんの試合によーく、見てください」


 そんな声を聞きながら、自分は結界内に入る。 そろそろ、イラついて来たのか、此方を殺意の目で凝視してくる。

 動かないことを命じられた腹ペコさんな猛獣は、早く早く食いたくて仕方ない。そんな猛獣をフルカザキ先生は解放した動いてよしと。


 悪魔は此方を殺すことに動くが、警戒が強いようだ。

 これまでの無闇に突っ込んで死にそうな目に在ってきたから。

 悪魔にとって人を殺すことは食欲を満たすこと変わらない。人が、お腹が空いてる時に、ご飯を食べて満たされて得れる幸福。それが、悪魔にとっては人を殺すことが出来た時に得れる幸福だったに過ぎない。


 本当ならば、人形の悪魔はこんなではなかった。人の業より生まれし存在。最初から、人類と人形の悪魔は共存を許されない。これは神が決めたことではなく、此方が決めたこと。だから、殺し合うしかない。此方が人形の悪魔に強制したのだから。

 だから、自分達は殺さなくてはならない。


「神の懐に還れ、それが私達の償いで――囚われからからの救いだ」


 呟く。酷く冷静に真剣に見つめて、呼吸を整えて正しく。

 自分の中で正しく整えられた気は無駄なく全体を流れ回り、心に慈愛と憐れみを込めて、自分の正義を他の誰にともなく吐く、自分に向けて。


自己の正義(救い人を救う)の名の元に救われなき存在を救う」

 

今回は悪魔祓いではない。いや、出来ないわけでもないが、道具も準備もない。


 殺す。と決めた。


 自分の中に正気が溢れ出す。

 想いと聖法教会にある既存の詠唱を魔術呪文と合わせて魔法と聖法術の混合。それが、昔の自分が扱えなかった領域。だが、今となっては使えてる。そして、これが魔術と呼ばれる技術である。


「救い人よ――救われぬ未来などないと知れ。

 悪い者よ――諦めない限り思いは潰えぬと思え」


 魔力は高鳴るも静かに流れ出す。正気に正しく整えられた力が空気を吹き荒らすことはなく。

 風は程よく生まれ、少し肌寒く心地良い。

 空間に満ちていた悪魔の負の空気は正の空気と混じり合い均一となり、自分から溢れる想いに浄化され、正気と力は変わっていく。


 悪魔は、自分が天敵だと感じとったのか、距離を取る。

 関係ないと、右手を悪魔へと伸ばして、続ける。


「全ては救われて、不幸などの不等は我が無くす。

 救いを求めろ。救いにすがれ。救いに希望を抱け。救いを求めなくては我は救わない。自己の正義は揺るぎなく。神より忠実に付き従う。未来の理想が我が神で、その神こそが我等が主である。

 ゆえに――

 迷いて諦め、迷いを捨てて、迷いに絶望を抱いた。救いを求めて破れた者達よ。諦めたとしても諦めならない思いが我を導く。未来の理想は全てを救い。

 今宵、導きの刻である」


 自身から発露する魔力が流れを生み、正気によって気を整えられたこの結界内は何処かの神殿のように透き通った清らかな空間。


 悪魔は背を這う恐怖に顔を強ばらせる。だが、その瞳の奥に微かに見せた期待の思いが感じられた。


 神殿は造られ、魔力の場が形成された。


 ちょうど良く、この場は結界で区切られいているだから、世界からの干渉が弱り、この場を換えやすい。


 結界内を発散している魔力が整えられ、気が正しくしようと換えていく。それを後押しするように呟かれて、その刻に換わり始める。


「我が叶え、我が成し遂げる。

 救いを。救済を。

 満月に照らされて、暗い影が深く浮かび上がる。

 全てを吐き、思いを告白しなさい。

 暗い重りが人を傷つけ、人を泣かす。

 我は全てを背負い、罰を科し、罪を量る。

 そして、進め、歩め、走り抜けろ。人生の到へと」


 脳裏に思い出される夜空を思わせる風が吹いた。

 頬を撫でる風の冷たさ、存在しない月光に一つの影を浮き上がらせ。

 いつの間にか出来た白い宮殿。その中には二人居た。二人の存在はどちらも高位であったが、白服を着た一人は今も上がり続ける


 清く正しく在った未来に近い白服の自分は、悪い者に右手を向けたまま、一歩一歩と歩み寄る。その歩幅の開きと進む速度が大きくなり、数メートル有った距離は刹那の中に消えていった。


 死の恐怖に悪い者は固まる。その前に立った未来となった自分は、胴に優しく触れて手の平をペタリと付ける。


 二人を撫でた夜風に、薄らと月光が悪き者に影を浮かび上がらせた。


 未来の自分が今――告げる。


「速さに重みを忘れて、止まることで重みを知る。

 歩み続け、走り続け、自分だけの解を得んとする。

 至りに到達した者は、何処までも果てしなく自分を救う。

 我は導く者。未来の自分は神として悪い者の背を押す者。

 救いを求めた者は自分勝手に救われた。



 ――――|救いは何処までも自分の手の中に《セルフィッシュ・サルベーション》――――」


 告げた言葉と共に、悪き者は白き光の柱に包まれる。

 断末魔にた声を上げて、体の端から黒くなった気を浄化して、崩す。元々がエーテル体で、それを繋ぎ止めていた魂と悪気。その悪気を浄化して、エーテル体を崩し、魂から溢れる悪気ごと浄化ていく。

 白いはずの光の柱が黒く染まっているようにも思え。光はより眩く輝き、柱は勢い良く昇って結界の天井を貫き還るべき場所へと向かう。


 魂を運ぶ光の柱。この光の柱を登っていけば神のいる場所に付くと噂されている。それが嘘か本当かは自分達にわからない。


 消える寸前に悪魔の断末魔は何処か喜びが含まれている気がした。それは、殺した自分が都合良いように感じ取っただけかもしれい。

 どんな悪い者だろうと、死後は平等なのだと信じたい。

 少し、アカゾクくんの話で色々と考えてしまったが、結果は変わらないやることもまた変わらないだから自分は気分を変えて、結界を出る。


 出て目に入ったのは、此方を見ていたクラスメート達。唖然とした空気が漂うなか、パッン、パッンっと掌を合わせ叩き響かせる。皆が注目したのを見て、フルカザキ先生が話し出す。


「一通り全員が戦いました。来週の木曜日が体魔訓練のテストです。それまでに、倒すか、致命的な攻撃か、有効攻撃を当てることで、此方が判断して点数を配り一点ラインで合格となりますから、考えとくように…………あと、悪魔を攻撃を食らわすには魔法の知識と魔力操作が必要です。でも、魔法の知識は既に授業で習った範囲で足りていますから、試験勉強をしていれば大丈夫でしょう。魔力操作は……まあ……頑張ってね」


 この人は天才肌だから、魔力操作とかの説明は無理だろう。

 自分はそう思いながら皆の所に向かうとする時、先生と目が合う。にっこりと笑顔を浮かべて皆の方をまた見る。なんだろうと不思議に思っていたら、先生は話し出す。


「さて、皆も気になっていると思うことについて、話したいと思いますからちゃんと聞くように」


 さざめき声が静まった。

 それで、何を話すかは分かった。そう言えば、初める前に皆に注目するようにとか言っていたけ、忘れていたわ。

 そんな自分を置いといて話し出していく。


「ナガクラくんが、悪魔を倒すのにやっていたことは、聖法術と言われる。魔力と違った力を操る技術で、その中の正気と呼ばれる『気』を操作することで、悪魔の中にある溢れている悪気を浄化をして、倒すことができます。あまり知られていない技術ではありますが、これを知らないと魔法使いたとしても、騎士や精霊使い、冒険者に攻略者の上位になることなんて無理に近いでしょう」


 それにざわめき出す、この中には先の者になろうとする者がいたのだろう。実際にA級となっている者の殆どは、気術を会得もしくは、見知らぬ内にしていたりする。といっても、その者達が気の真髄に到達しているかと、言えば違うだろう。魔法使いなら分からない。

 つまりは、気の使い方を身に付けなければ弱いのだ。果てしなく。


 知っているか、知らないか、では天と池ほどの差が生まれる。だから、自分は今日まで生きて入れるわけだ。じゃないと、何回死んでいるか分からない。まあ、それでも奇跡と繋がりが生きていけた大部分だろうけど。


「先生も、気術は使えるけど、正気を操る聖法術は出来ないし、その上の魔術なんて持っての他。本当なら、この三年で魔法の知識を深めて、必要と応じて得れる知識で技術なの。だから、教えるつもりも無いわけだけど。こうして、会得し使って見せたのがナガクラくん。聞きたいことがある人はナガクラくんに質問するように。先生は答えないので」


 自分にいきなりバートンパスをしてきた先生を見るも、ごめんね、と言った表情している。

 それから、授業が終わると一同此方に話を聞きに来た。

 どう話したものかと考えながらも、規則があるので、話せることは話そう。


 あまり、時間は掛からず説明を終わらした。

 でも、タツガワくんからは「強いはずだ。なんだって他者を救う為に動いているのだから」と言われた。それは、あくまで強くなる理由であり、実際に強くなれたりしたら、自分は何のために()()()()()()()()()

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