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のんびり屋の精霊使い  作者: 夢見羊
入学式と回り出す大きな歯車
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戦いは己の為に4

  飲食店で攻略者達がバカ騒がしくしている時間に成りつつある夕暮れ。大人達が多くなる。そんな時間に一人の少年は走っていた。兵士か生徒会を人達を探して、走っている。

 中々見つからず、数分と探し回っている。

 殆どが騒いでいる攻略者達で、警備の時間は終わったのか。と思い出す始めたときに声をかけられた。


「おい、そこ青年」


 女性の声に振り返ると、美人の女性がいた。

 綺麗に整えられた金髪のショートヘアに同じ学生が着る制服に左腕には生徒会、副会長と書かれた腕章二つが縫って付けられていた。

 生徒会の者だ。そして、その女性は年に数回会う見知った顔の女性。

 女性も驚いた顔をして、何か悟ったのか。


「久しぶりだな、フユム。……元気にしてたか。今年は帰れなかったけど。それに、フユムも入学していたとはな。アイツは知っていたんだろうな、なのに教えなかったてことなのな。……はぁー、本当にアイツは」


 文句をぶつぶつと言ってる。久々に話をしたいが後だ。


「リュナ姉ちゃん、久しぶりだけど。まず話を聞いて欲しい」


 その言葉で静かになって、話を聞いてくれる。言うほどじゃ無いかも知れないが、ちゃんと伝えると、それにリュナ姉ちゃんは金属媒体を取り出し、それを口元に近づけて言う。


「緊急、南門近くの当たりに悲鳴あり、エニシングセルの可能性を考えて探索をするように、見つけた場合、直ぐ連絡をして戦うことはないように。あと、そこに二人の私服の男子生徒がいる可能性あり――」


 寮に戻りなと言い去って行く。その方が良いのだろうが、初めて同世代で仲良くなった二人は友達とも言って良い者達だ。

 だから、危険な状況にいるかも知れない。そうじゃなくても、戻ってくると言った。なら行くしかない。そう自分の中で不安な気持ちを落ち着かせ、勇気付けるように結論を決める。

 自分も後を追うように走る。リュナ姉ちゃんに追い付こうとするが追い付けない。

 自分に気付いたのか、なんで来たと言うような視線を向けてくる。それに真剣な眼差しいを向けて、答える。


「もしリュナ姉ちゃんが言ったことが本当なら、僕は行かなくてはいけない。だって、友達だから」


 その言葉にリュナ姉ちゃんは顔をすっとそむける。


「そうか」


 その言葉にどんな感情があったかは分からない。でも受け入れられたとは思う。

 急いで二人は町中を走り、悲鳴が聞こえたと思われる場所に向かう。そこで二人が居るはずだ。

 春だからと言って、夕方近くは気温が下がる。その中を全力で走って居るわけではないが、結構な速さで裏路地に。

 息が上がって可視化した白い息を吐き、リュナ姉ちゃんは平気な顔で呼吸は整ったまま。

 その走って向かう途中で、話しかけられる。


「リュナ姉ちゃんから友達はどなん奴らだ?」


  聞かれるので素直に二人のこと答える。


「ヒマワリ・シンオトくんで、少し偉そうな雰囲気があるけど、優しくて頭が良いだよ。実際に貴族だし、分からないことを合っても丁寧に教えてくれる。もう一人はナガクラ・ヨシタカくんで、同じく優しいけど色々と面白いよ。同じ田舎出身だから話が結構合うのかもり田舎話をしたことないけど。……ああ、後――ロリコンだよ」


 えっ? 驚いた表情をして口を開く。


「そんな風には見えないけど。いや、以外とあるのか?」


 と悩んで居たが悲鳴を上げた場所と思わしき路地裏に着く。ヒマワリくんとナガクラくんを探す。

 道に沿って駆け足で行くと、ヒマワリくんと女性が一緒に居るところが見えた。それに近づく。

 足音に気付いたのか此方を見る。

 近づくがそこにナガクラくんの姿はなく、もしかして僕を探しに言ったのかなと思う。そのために話を聞くことにする。


「どうしたの、何か会ったの?」


 「そうだ」と答えるヒマワリくん。それに嫌な予感を抱き、風の流れに運ばれて気分が悪くなる香りが漂っていた。臭いが放つ場所を見ると血溜まりと血飛沫によって出来た血の痕跡があった。

 その場所には戦闘の後と言うべき荒れが。それを何事も無いように見るリュナ姉ちゃんは金属媒体で知らせていた。

 まさかと思ったが、ヒマワリくんの話を聞くが違うらしい。ナガクラのでは無いらしく、人拐いに連れてかれた少女だと。

 ヒマワリくんから事態の説明を受けていると人が増えた。その者の中に腕部分の制服に付けられた二つの腕章に生徒会と書かれて、もう一つには生徒会長と書かれていた。あれが生徒会、生徒会長と見る。

 初めて見て思ったのは綺麗。皆同じく思うのだろうと理解する。

 ヒマワリくんも気付いたのか、話を切り生徒会長を呼んだ。


「スズナ姉さんこっちに来てくれ」


 それに呼ばれたと気付いてこっちを見た。それで、納得がいったような顔をして此方にくる。


「シンオト、短く端的に、出ないと死にますよ」


 放たれた言葉は冷たく温度を感じなかった。それを聞いたヒマワリくんは、それで動揺せず、聞くこともなく説明を始めた。

 それから生徒会長や騎士の人達の話を聞いてまとめると、エニシングセルの人形とナガクラくんが戦闘、男はどうやら少女を肩に担いでいて、男は逃げ、ナガクラくんはその後を追った。

 止める前に走って行ったと言うこと。

 それから女性を落ち着けて大通りに戻ろうとしていた時にお前達が来た。と言う訳らしい。

 その話しを聞いて、速く呼んで来れたらと後悔の念が込み上げてくる。どうしようもなかったが、本当にそうかと。

 そこに遅れて来た自分達の担任、フルカザキ先生。

 動きやすそうな服装をして武器を持っておらず、杖を腰にズボンの腰当たりの部分に付けているだけであった。

 自分達をみると笑いながら、生徒会長や副会長に話を来て、険しい顔つきになり。急いで向かおうとするが生徒会長に止められている。


「待ってください。私が見ますので少し時間をください」


 その言葉にヒマワリくんとリュナ姉は驚いた顔をするも、直ぐに消える。

 どうしたら良いのか分からないので、待つことにする。

 生徒会長は瞼を閉じた。

 そして、次に開く時、空に浮かぶ星星のように煌めいた宝石が何処でもない何処を見つめる。




 ――後からヒマワリくんから、あれは『あの人は運命を見ている』と分かりに難く教えてもらった。

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