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のんびり屋の精霊使い  作者: 夢見羊
入学式と回り出す大きな歯車
16/69

戦いは己の為に3

 時間は少し遡る。

 夕方と言うにはまだ早い時間。

 自分達は休憩ができる公園に来ていた。

 噴水を囲むように置かれたベンチの一つに三人で座りながら、薄い紙に包まれた熱々のホットドッグ。それを自分の大きく開いた口で、かぶりつく。

 パンの表面のカリ、中のフワっとした噛みごたえのほんのりとした甘味、レタスのシャキシャキ感に瑞々しさに、パッキっと頬張って食べた時になった音が気持ちよくジューシーなソーセージには確りした下地があり、甘辛いソースが良く合い。とても美味しいです。

 それから数分間、舌鼓を打つ。

 皆は喋ろうとはせずに、食事に夢中であった。そして最後の一口を食べた時、お腹も満ちて大変満足であった。

 満足感に浸りながら感想を語り合う。


「外は硬く中は柔らかい。それに挟まれた新鮮なレタスに、ソーセージはパッキと美味しい音を鳴らし肉汁と味がダイレクトに来る。それだけで味は完璧だ」 


 シンプルのホットドッグを食べたヒマワリくんは本当に美味しそうに語る。

 その次にハルキくんが話し出す。


「僕のはホットドッグではないけど。サンドウィッチ、パンに挟まれた卵とこんがり焼かれたハムに新鮮レタスが最高に良くて、味付けは塩胡椒で口に入れると中で黄身がトロリと溶けてハムは分厚くとレタスはシャキシャキで瑞々しいく、ふんわりとした柔らかいパンに目玉焼きのトロリに肉の歯ごたえと新鮮レタスのシャキシャキの食感に、振り掛けられた塩胡椒も効いて美味しかった」


 好評なので、ぜひお金がある時に食べたい。

 満足感に未だ浸ってる二人も感想を言ったし自分も何か話すか。二人ともどのような味だったのか興味津々と聞く。

 でもそんなに話すことは無いんだけどなあ。


「自分のも美味しかったよ」


 シンプルというかテンプレートの言葉を言うと二人はもっと無いのかと言う表情をして見てくる。それに対する返答は。


「何か言うことある他にある?」


「あるだろ! 味は、食感は、食材は、匂いは、最初の一口は!」


 声を張ったヒマワリくん、熱意が凄い。まあ、普通にあるが、そもそもヒマワリくんと同じのではないか。

 忘れているのかな、まあ期待されて要るわけだし前に食べたの感想を二人に話す。


「基本的にはヒマワリくんと同じだけど、ウィンナがバジルとレモンのとても食欲を沸きだして、味も肉汁と共に直ぐに食べちゃうぐらい美味しい」


 その感想にヒマワリくんは及第点とばかりに態度でやれやれとして、別の話をしだす。何やねん。

 それは魔法のことである。


「二人は魔法のことにどれぐらい知っている? 今日習ったことはことに関してもだが。初めて聞いただよな、魔法的内部環境に内部器官とか。授業の最後に先生が話していたインテリアメイクとか。正直、初めて知った」


 共感する。自分の中に新たな器官を作ると言う、よく分からない話をしだしたし。

 自分達が知らないだけで、世間一般の強い人達は知らず知らずに体内生成をしているとかも言っていた。なら魔法使いはそのことを理解し自己的に生成するとか。

 別にインテリアメイク事態はそう特別なことでなく、自分達も知らず知らずに器官を生成しているらしく。

 器官が完璧に完成したら、魔力の扱いも天と地のレベルで変わるそうだ。そして、今のうちから魔力制御を練習しとおけば、後の内に莫大な魔力の扱いが上手いとも。

 ただ器官が完成すると魔力の回り具合に急激な落差に酔うらしいけど。

 大体、完成まで半年ほど掛かるらしい。

 この事を聞いてから、どれだけ知識の差がるのか、気になったとヒマワリくんの話の約。


「魔法の基礎的なことは何となく知っているけど。それ以外の魔法のことは知らないかな内部器官のことも初めて聞いたし、ナガクラくんはどう」


「いや、初めて聞いた。多分この器官の話は、魔法使いには当たり前の話で、普通の人や攻略者からなどは知らないじゃないかな」


 仮説を立ててみた。当たらずも遠からず、って所かな。知り合いの魔法使いから話を聞くがそんな話を聞いたことがない……でもそのような話に覚えもあるような……。

 それから魔法の話を主にヒマワリくんと話していた。

 ふっと顔を上げれば、空は黄昏、空気は少し寂しく、一日が終わりが近づいているのだと知らせる。その空を飛ぶ黒い鳥の首に目立たない黒の布が結ばれており、一体何処へ向かうのか。

 そろそろ帰る時間だ。


「まあ、話はこれぐらいに帰ろっか。時間が時間だし」


 そう告げると難しお話をやめて「それもそうか」とヒマワリくんは呟いて、ベンチから立ち上がる。ハルキくんには難しい過ぎたのか、頭からプシューと蒸気でも出ているかのようにオバーヒートしている。

 二人に付いて後ろを歩いていく。なぜなら、自分が前に行くと迷子になる可能性がある。

 大通りに戻り、南門に向かう。

 昼と違って人通りが多くその大半が攻略者、でも周りの雰囲気が少しざわざわとしている。

 それが妙に気になり、二人に話しかる。


「二人とも何か、周りがざわざわとしていないか?」


 それにハルキくんはうーんと首を捻らせ、答える。


「う~ん、確かにしているような、でも僕の所は田舎だからあんまり分かんないかな、ヒマワリくんはどう思う?」


 ヒマワリくんの方を見る。それに自分も視線を向ける。

 一旦、周りを見渡してから、考えている。


「確かにざわついているな、喧嘩騒動と言うわけでもないだろうし。攻略者達の喧嘩騒動なら、ざわつく何てことはないだろうけど、攻略者関連ではあるだろう」


 と話すヒマワリくんの顔は面倒くさそうである。何かあったのだろう。それを気にせず、止まっていた足を再び動かす。

 でもヒマワリくんの話に納得をして自分も歩く。

 村にいつも寄っていたあいつらも騒がしかったしな。騒がしいかった奴らのことは忘れて、帰る為に歩いていたら、若い攻略者チームのこそこそ話が聞こえた。


『……マジで、赤髪の竜鬼の姉さんにしばかれたらしい、やられても仕方ないが本当に酒を飲むとクズになるアイツは。まさか酔っていたからと言って若い娘に手を出すとかな――』


 そこまでは聞こえたが後は遠くなって聞こえなくなった。赤髪の竜鬼とは攻略者の異名か、ヒマワリくんに聞こうとしたら甲高い悲鳴のようなが聞こえた気がする。

 反応して聞こえた方にふり向く。

 二人に聞いてみるが聞こえてないらしく、もしかしたら何かあるかも知れないから気になる。


「一応、行ってみるか」


「そうだね。でも何かあるも知れないし僕は兵士か学園警備の人に言って来る」


 正確かも分からない情報に協力してくれる二人に感謝しながらハルキくんと別れる。

 悲鳴が聞こえた方に全力で向かう。

 大通りから裏路地に入り、深く暗く黒く染まっていく。その中へさらに入っていく、何処にいるかは分からない。悲鳴から分かるのは、方角程度だ。

 自分の勘が告げてくる。此方だ。

 そんなに深くは無かったが、曲がっり角のところに女性が見えた。

 ひどく怯えた顔は次第に絶望していった。

 その人が悲鳴を出したのかと思いながら「大丈夫ですか」と掛け合いながら近寄ると女性が見ている方向は、道の奥へと向いていた。

 ヒマワリくんは遅れている為に女性を任せられない。鼻を付くよな嫌な臭い、幾度となく嗅いできた臭い。

 女性は此方を見て、震える手で奥を指す。それに指示に従う。

 服の袖に紐で止めていたナイフを外し、手に落す。ナイフの柄を確りと握って、恐れ恐れに奥へ視線を向ける。

 すると空気を切るような音が聞こえ、何かが飛んでくる。

 咄嗟に女性を庇うように前に出て、光が見え、自分は弾く。

 だが、飛んできたの数本の針であり、防げたのは二、三本程度であり、残りは自分に刺さった。

 致命傷は無かったが、針らしき物を投げた者を見る。そこに立っている男とそれに担がれている少女。

 男はかなりの腕のようだ。確実に急所を狙ってきた。何者かは分からないが、今の状態での油断なんて殺される。

 呼吸を整えろ。目を凝らして、此方を油断なく観察してくる男から情報を出来るだけ抜き取らない。

 男、二十代後半、体つきは良く、腰に携えた剣はレイピアに近い刀剣、佇まいから見える強者。

 左足の太ももに血痕が見えるが塞がっている。回復魔法が使えるようで、それもかなり高いレベルで男に担がれている少女は――

 一瞬、思考が停止した。

 その圧倒的な隙、男は見逃す訳もなく、素早く投げられたナイフ、ヒューっと空気を切り裂き向かってくる。

 それを何とか、ギリギリ弾いたが、ナイフの少し後に飛んできた針には対処が出来ず。

 致命傷だけは防ぐ。直ぐ針は抜き、回復要素を込めた魔力を全身に満遍なく纏わせる。

 毒の可能性があった為に、直ぐかけたが即時性があったらヤバかった。本当に無かったかは分からないが今死んでいないだから良いとしよう。マヒとかの毒でもない。

 普通の針なんてことは更にないだろう。

 今度こそ、油断なく見つめる。

 男はとてもとても愉快そうに顔を歪めて、此方を見る。

 それと今日の一番の油断に後悔する。

 まさか、まだ残って居たとはエニシングセルの人形。

 だとすると、勝てないな。 

 偽りなく、そう答えるしかい。どれだけ自分を呪おうとそれが変わることはない。なんて言うか、時期が悪いとしか言えない。せめて、一ヶ月後なら本当によかった……

 まだ悪魔憑きの方がまだ対処のしようがあった、乗っ取っとりもその構造事態は似ているけど。祓いは出来ない。

 ああ、こんなことになるなら、ちゃんとした武器を家から持って来ればよかった。って言っても、今この状況を知らなければ、二人との買い物に持ってくることなんて無いが。

 後悔しても無駄だが、なかなか切り替えれない。

 どうしたものか、此方は動けない。腰が抜けて動けない女性がいる為に下手に動くことが出来ない。例え、居ないとしても今の自分では弱すぎる。

 男から視線は逸らさず、男に担がれている少女に意識を向ける。

 負傷した腕から滴る赤い命、その赤々さに反して鮮やかな秋の紅葉の赤さが大地へ引かれ下がっており顔は見えない。

 その髪が、一人の少女を脳裏に浮かばせ。自分は思う、これはそういうことなのだと。「てんてん」

 あれは間違いなく、カザクラ・カクチカである。

 かなりの重傷を負っているようで、血は止まっているようだが、一度漏れた血が白い肌に赤いライン描いて地面を赤く濡らす。

 だらんと抵抗なく揺れるしかない腕は、内側から破裂したような弾けかたをして、肉を外に晒し見せてはいけない白が見えている。

 この状況に思わず驚いて先の失敗をしてしまった。

 さて、ヒマワリくんはまだか。さすがに守りながら戦うのは避けたい。そして、逃がしたくもない、逃がせば確実に連れてかれる。

 相手の微細な動きにも気を付ける。

 全神経を研ぎ澄ませ、呼吸を意識を統一させる。ドロリとした泥のような魔力を体内で循環させていく。

 声を聞こえてから何十分と経ってはいないはずなのにとても長く感じる。

 ああ、とても空気が重い。そしてやけに雑音が耳に残り、まだ空に明るみがあるはずなのに、完全に太陽を遮られた此処は暗いまさに、人を拐うに打って付けな場所だ。

 動けない状態が続く。

 どちらかが動けば急速に展開は進むだろうが、下手に動けばどうなるかは分からない。

 だからできるだけ時間と情報を得なくてはならない。だから男に、問う。


「お前はエニシングセルの人形だろ」


 男は何も答えず、無言のまま視線を此方のまま。変な動きはない。

 この程度では、変化はないか。だとすると、さらに情報を此方が与えないといけない。

 続けて言う。


「お前は、エニシングセルの人形使い。そして、それに成れる者は数少ない、上級役員か、幹部出ないと成れないはず。加えて幹部の数は表は除き、裏の方は七人だったか? そこから五人は除き、二人の内一人は聖法教会が捕縛しているはず、ならお前は、ナンバ4の実力を持つ。

 コードーネーム――ジャンニ」


 その情報に少し頬を緩ませて、男はにやけた。

 ぞわりと、嫌悪を抱き。本当に気色悪い。

 本当に悪者とは厄介だ。

 自分にとっての愉快なことが起こると紛うことなき笑みを浮かべる。そしてそれをする時は自分にとっても愉快なことをする時も同じ様に笑みを浮かべる。邪悪で心底楽しそうに。

 まあ、得るものはあった。あれが自分には手に余る存在と言うことは分かった。張ったりではあったが、分かりやすい奴で良かった。

 ただその事実が重りと化し、手にじわり熱を感じる。

 男から話しかけられた。


「お前が、俺の情報を持っていようといなかろうとお前――ナガクラ・ヨシタカに何ができる? 戦闘で、時間稼ぎで、情報で。だからと言って油断はしない。先の戦闘で重々理解した。この娘になあー」


 そう視線は担がれている少女に向けられた。


「……」


「…………だから……そう、だから……なあー、なあなあなあなあなあなあなあ!

 お前には何が出来だ!? お前はどう楽しませてくれるんだ!? 今の俺ならもしかしたら――勝てるかもの知れんぞ」


 気が狂ったように大声で笑い、邪悪な笑みを浮かばせ瞼をかっぴらき、空いている左手で前髪を掻き上げる。此方がまるで居ないかのように一人で笑って。

 狂喜に染まった男。悪意と狂喜を撒き散らす。

 ああ、本当に気色悪い。

 なんでエニシングセルの奴らはこうも狂っているのか。それにため息を吐いて、こんなに反吐が出そうなのは久しぶりだ。


「大人しくラリってろよ、この狂人が。いや、狂人未満のごみ屑が……本当に反吐が出るお前らと話すとあの鉄壁とか言う奴もそうだが、なんでそんなに頭を高く出きるのが不思議で仕方ない。ごみ屑で哀れとは救いがたいというべきか……まあ、それは言いとして、とっとと死ね」


 自分でも驚く程、汚い言葉を吐いてしまった。

 と言って勝てる訳じゃないし、動けもしない。相手を挑発したのは此方に注目させ逃がさない為だが、動けない。後ろにいる女性が中々逃げてくれない、動けないのだろう。

 だから、速くヒマワリくんに来て欲しい。さすがに、遅くないか。

 自分の言葉がそれほど面白かったのか男は笑っている。本当に頭が可笑しらいし。


「ああ、面白い。そんなジョークが言えるとはな。ただ所詮は子供レベルだがな、強がるのはよせ。お前には鉄壁は殺せない、お前は弱いからな」


 そう言い終わると一切の感情を見せず、此方をみて言う。


「お前と殺るには些かこの場所は狭い。この娘も傷は塞がっているがこのまま、放置したら確実に死んでしまう。それに厄介な者達が来ても可笑しくはない時間だ。誠に残念、それでは」


 立ち去ろうと瞬間に自分の名前が呼ばれる。来たかと見ずに油断は無しに相手の一手一手を見続ける。

 此方に駆け寄るように来たヒマワリくんにこの女性を任せて、自分も行こうとした時。

 男の手にはキラリと光る針、それを投げ。

 ヒマワリくんが通る時に丁度刺さるように投げられた。それを認識して自分はゴメンと心の中で謝りながら、自分は立ち上がり刻一刻と近づいてくるヒマワリくんを蹴って飛ばし、外させる。

 受け身は取れてはいないが怪我はしてないことを見て、立ち上がった時に手に取った針を逃げようとしている男の足に投げる。

 女性はヒマワリくんに任せられる。


「ヒマワリくん、この女性を任せた」


 男に向かって突っ走る。

 少しの間に回復していたまま纏わせていた魔力を強化魔法に変える。

 魔法はイメージだ、魔力を身体から産み出される力を強めるイメージ。


「魔力の鎧を纏いて、強くなれ」


 適当呪文を済ませて、駆ける。

 それと別に拳を硬くする魔法を使う。

 男の間合いに入り、自分の攻撃範囲に入れると強く大地を蹴り締める。

 足から腰へ、腰からひねりに放たれる右拳へと力を伝達させ。胴体に撃つ。

 男は平然とした態度で剣の柄に手を取って、鞘から引き抜いて、自分の拳へ真っ直ぐと歯が立たせる。それに当たる直前に引く。

 早い、自分よりも早く力強いとは何とも死ぬ予感しかない。

 あと少し遅ければ、手が真っ二つになるところだった。その前に拳を引くことに成功したが、無傷で返すかと深くはないが軽くもなく拳を切られた。

 自分ではまだ未熟とは分かっているが逃げることはできない。

 このままではカザクラが連れ去られるだろう。

 なぜ、死ぬかも知れないのに助けたいだ?

 そんな疑問が不意に浮かんだ。その返答は直ぐ様返される。

 それは……があり…………あの時に思ったのだ。

 古い世界へ落とされた。

 暗い場所に一つの光源に少年と女性がいた。

 誰かは言った――そんなのは捨て置けば良い。

 それに反抗するように自分は言った――出来るわけがない。

 女は鋭い視線を向けて子供に問う――なぜ、君は唆されて、ただ死ぬだけの者を助けようとする。それは君が思っているような者ではない。まさかそれが苦しんでいるから助けるなんてことはない。

 子供は女の言葉を否定せず答える――そうかもしれいない。不死を目指し、多くの人を不幸にした。それにより今日という悲劇が生まれた。ならこの女性は罪を背負い、罰を受けるべきなのかもしれない。死んでは成り立たない、生きて成り立つ。ゆえに生きなければならない。

 そしてこの人はその罰を自らで受けている。

 ただ、こんなのは間違いなのかも知れないですが、苦しそうに悲しそうに手を伸ばしたいのに伸ばさず。確かにこの人は悪いことをした、でもこの人も唆されただけに過ぎません。

 実行したのはこの人で、あれらもです。人が背負うには罪が重すぎる。

 そして、ですね。あの女性は、自分を守ってくれたんですよ。自分を身代わりに出来たのに。

 最後に笑って、ですよ。

 助けたいと思ったからです。笑うべきだと思ったからです。救われたいからです。

 それに悪から善へと改心させてあげますよ……でダメですか?

 それに微笑む子供に女は強い意識を感じて素直に答える――良いでしょう。そう言うなら一つ約束しなさい、手を伸ばす人を出来る限り助けて上げて、それが守れるなら手を出しなさい。

 そう言われて自分は女が差し出した手を握った。数秒と握られているために、女の顔を見ると緩やかな笑みを浮かべていた。それに自分は確かに強く手を握った。

 それに驚く顔をして、手を離し。背中を叩かれて燃えている女の元に向かう。手を握るために。炎を払う為に。その時――。

 古く懐かしいものを見た、自分が助けようとすることに特別とした意味はない。

 自分が助けたいと笑って欲しいと、せしてカザクラさんが助けの手を伸ばしてはいないか、でもそう思ったからこそ。

 ナイフを持ち手を強く握りしめる。相手をはっきり見る。

 無理だと分かりながら、手を伸ばして何とかカザクラの服を掴もうとするが流石に無理で諦める。

 下がろうとした時、男の蹴りが飛んでくる。

 それを防御するが真横の壁に飛ばされ、衝撃が入る。

 痛みを歯を食い縛って耐え、剣の閃光を浴びる前に距離を取る。

 急いで、距離を手に取ったので、倒れそうな体を支えるために怪我した手で地面を支えために無茶苦茶痛い。

 冷や汗をかいて、荒い呼吸を整える。

 怪我を軽く魔法で癒しが治るのが遅い。

 様子を見るが相手はガチで逃げるようで、自分がこうしている間に、強化して逃げ出していた。

 それに自分は急いで、起き上がっているヒマワリくんを見てから。

 闇に紛れが上手く、姿を見失ってしまいそうになる。自分も更に強化して、速度を上げる。こっちが速度を上げても、徐々に離されている。

 圧倒的な速さで石壁の近くまで来た男は周辺の家から家へと飛んで石壁を越えて町を出た。

 町の結界にイラつきを覚える。町の結界は入るものは限られ、出るものは自由と言うことに。

 いつもは兵士が石壁の上で見守ったりしているから、気にする必要はないがちょうどいないというもどうなのか。

 そう簡単には不正入門は出来ない。

 自分も仕方なく男の後を着いていき町を出る。 そして石壁を越えて、男は平原を越えた先にある広大な森に入り込んでいく。

 逃さないように町では使えば被害が出るかも知れないから抑えてた魔力の幅を上げて、更なる加速して追いかける。

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