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ダークエルフの女の子が、聖職者と仲良くしたらダメですか?  作者: 渋谷 恩弥斎
第2章 少年牧師と、風を奏でる森の民
63/114

01/13. 健気な彼ら

 翌日の朝。


 いつものように俺は、リリウたちと森の中。


 最初はぶつくさ言っていたフィンネも、


「さぁ、今日もバリバリ働くのよ。じゃないと、私がカッタに怒られるんだからね」

「「「ギィーッ」」」


 すっかりマサンを教育し終え、さながら子供を見張る母親のような感じになっていた。


「私は、そこの木陰で休んでいるから――あ、でも、さぼったら承知しないわよ」

「「「ギィーッ」」」


 まぁ、自分では働いてないけど……いいとしよう、うん。


「ギッ、ギッ」

「ギィ、ギギィ」

「ギィギッ、ギィギッ」

「……術者が横暴だと、召喚された方は大変だよな」


 健気けなげに野草を摘むマサンたちを、ちょっとかわいそうに思っていると、リリウが俺を呼ぶ。


「カッタ、こっちこっち」

「ん、どうした?」

「この先、けっこう野草が多いよ。あたし、知ってるんだ。ちょっと奥にある洞窟どうくつ、カッタの家に住むまで、あたし寝泊まりしてたから」

「へぇ、そうなんだ」


 毎回同じ場所では、採れる野草の種類も限られる。

 俺たちは日々、少しずつ森の中を移動していたんだ。


 どうやら今日は、以前にリリウが野営していた付近に来ているらしい。


「たまにタキシムが出てくるくらいで、けっこう快適だったんだよね。だからこの森に、キルムーリの集落があるだなんて、まったく想像もしてなかったよ」

「まぁ、彼らの性格的に、女の子一人とはいえ、高い魔力を持つダークエルフに近づくはずがないからな――よし。せっかくだし、行ってみるか、そこ」


 ここはフィンネに――いや、素直でまじめなマサンたちに任せておけば問題ない。


 俺はリリウの案内で、彼女が身を寄せていたという洞窟まで足を運ぶことにした。

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