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ダークエルフの女の子が、聖職者と仲良くしたらダメですか?  作者: 渋谷 恩弥斎
第1章 少年牧師と、ダークエルフの少女
34/114

04/04. 続・わちゃわちゃな教会堂(1)

 子供たちが帰って、少し静かになった教会堂。


「反省してください、牧師さまっ」

「……俺、全然悪くないと思うんだけどなぁ」


 床に正座させられた俺は、アミカちゃんに叱られながら、情けなく独り言。


 ナコタ教会堂の焼失という事態は避けられたけど、やっぱり風当たりは強いらしい。


「まぁ、さっきのは不可抗力だったみたいですけど、それでもハレンチな牧師さまは、今日のお昼抜きです。ここで、しばらく心を清めてください」

「あ、アミカちゃん……私、料理が苦手だから、カッタくんがいないと困っ――」

「安心してください、マルセラさん。私が、ちゃんと用意しますから」


 俺のことを心配してくれたらしい姉さんに、アミカちゃんははっきりと答えた。


「そう……なら、仕方ないのかな?」


 ……いや。

 どうやら姉さんが心配していたのは、俺じゃなくて自分のことだったらしい。


「はぁ……」


 まぁ、アミカちゃんが怒るのも無理ないか。

 理由はどうあれ、教会堂という場所で、しかも子供たちの前で、あんなことになっちゃったんだからさ。


「(ち、小さい胸がお好みなら、私だってごにょごにょ――)」

「何、アミカちゃん?」

「と、とにかく反省です、反省――さぁ、行きますよ、マルセラさん」


 姉さんを連れて、アミカちゃんが出ていく。


「リリウさんも、早く来てくださいね」

「……うん」


 アミカちゃんに小さくうなずいたリリウは、


「カッタが……す、スケベだから悪いんだよ」


 俺のとなりに、ちょこんと腰を下ろしてきた。


 ここに残って、俺の相手をしてくれるってことか?


「スケベって……だからあれは、リリウのせいだっての。お前が押してくるから、俺は――」

「そうじゃない。そうじゃ、なくて……」


 俺にかましたタックルもどきについて弁解でもあるのか、リリウがうつむきながら言う。


「さ、さっき、ちょっとフィンネに……本気でドキっとしちゃってた、でしょ?」

「そ、それは……」


 やっぱり女の子だな。

 そういうの、わかっちゃうなんてさ。


「聖職者のくせに」

「し、仕方ないだろ!? お、俺だって、男なんだからさ」

「胸の大きな女の子が専門のくせに」

「あ、あんな状況じゃ、男子は誰だって……ああなるっての!!」


「大きな胸よりも、ほ、本当は……だ、ダークエルフにスケベな興味でも、ああ、あるんじゃないの!?」

「お、お前、何を!? 俺は別に、そんなこ――」

「だ、ダークエルフのえっちぃ裸婦画集、ちゃんと持ってたじゃん。本棚に、大切にコレクションしてたじゃん」

「うっ……」


 ダークエルフの――しかも同じ歳の女の子であるリリウにそんなことを言われて、俺はいったいどう反応したらいいんだよ。


 言葉が続かないでいると、


「ちょっとあなたたち、私がいること忘れてないわよね?」


 自分の存在をアピールするみたいに、フィンネが俺たちに話しかけてきた。


 冷静に考えてみたら、この娘は魔法で攻撃を仕掛けてきたんだよな、さっき。


 何でこんなことになってるんだ、まったく。


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