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なんとかと煙は高いところが好き

龍族と人族はフロアを分けた。

そして人族にリーダーを決め、定期的に報告をもらう。

規則をつくり、規律を求めることにした。


そのあたりのアドバイザーとして、ミラーの館で教育にあたった人に来てもらったのだが


「みんな元気ですか?」

「ええ。報告書にまとめてきました。規律にもなれ、今は仕事もしています」


報告書に目を通すが、『フェイ』という文字列見ただけで不快感が増す。

ああ、今でも許せていないのか。


人族に規律を求めるのはいい。

では、龍族は?

あの時の悲劇のような惨状を産み出すのが正しいのか?


葛藤は続く。

それでも、闘争本能との兼ね合いもある。

参考になるかと思って、報告書に目を通した。



その頃ニールから連絡があった。

『塔が完成した。見にくると良い』


鉱山の方も落ち着いた。

ドラゴンから借りた力を常に展開しなくても大丈夫だ。

少し出かけようか。


「ソレイユ、ミシディア、ヘイルカリ、出かけるわよ」

龍族の3人を館に置いていくと心配なので連れて行くことにした。


一応、帝国にも報告したが問題ないとのこと。

最近はかなりほうっておかれている気がする。

聖女も、国内ゲリラの対応に追われて出て来れない。



オルグナにも連絡をとって識都に行くが


「あいつ馬鹿だろ」オルグナ

「馬鹿ですね」わたし

塔の上で仁王立ちしているニール。

高笑いをしながら


「世界の!全ての知識は!ここに集う!!!」

なんか叫んでる。


「しかし、でっかい塔ですね、想像より大きいです」

「俺は前からここに戻ってたから知ってはいたがな。あいつも金貨溜め込んでいたから、ここぞとばかりに使いまくったらしいぞ」

オルグナ。


そして、私の方を見て

「ところで、ミシディアはともかく、他の二人はなんだ」

「龍族です」

「女ばかりか」


「男性にした龍族はみなダメでした。相性が悪すぎます」

オルグナにも、ニールの龍族化の話はしていない。

本人的にもあまりふれてほしく無いようだし。



識都は懐かしい街だ。

ニールの調べ物の都合上、拠点とした街。

ハユリさんとリグルド様とも、ここで会った。


そして、宿泊の拠点となった宿屋に行くと

「おおお!メイル!メイルさんか!」

宿屋のおじさんが嬉しそうに驚く。


「お久しぶりです」

「いや、久しぶりだ。オルグナさんから元気だと聞いていたが。」

にこにこしながら

「一番大きな部屋をお借りしたいです」

「ああ。全員で泊まるのかな?」三人を見渡す。

「はい」


「龍姫様、お買い物したいですわ」ソレイユ

ソレイユは退屈を嫌う。

常になにかやっていないと気が済まないのだ。

「そうね。せっかくだから買いに行きましょう」

「あるじー。ご飯も食べたいです」ミシディア

「そうね。外で食べましょうか」

ヘイルカリは黙って頷いて、出かける準備をしている。


ヘイルカリ、元は30に近い貴族の女性。

不老に憧れた多くの女性の中で唯一


「戦場に連れていかれようが構わない。生涯兵士でもいい。私は若返りと不老を手に入れられればそれでいい」

と龍族化を躊躇わなかった。


大抵の女性は、若返りしたい、不老になりたい理由がある。

好みの男性に寵愛されたい。

世間に美を誇りたい。

など。


ヘイルカリはそう言うのがなく、単純に

「不老、若返り出来れば全てを失っても、生涯兵士でも構わない」

という人だった。


今は十代後半の姿になっている。

ミシディアとソレイユは激しく抗争しているが、ソレイユは、ヘイルカリとはそこまで争わない。

ヘイルカリに隙が少ないからだ。


一方でミシディアに対しては

「どっかの下級娼婦がテーブルマナーを身につけていないせいで、ちゃんとした店に入れないんだがな」

辛辣。


元の年齢が若かったミシディアに思うところがあるらしく、なにかあるとこんな感じになる。


それに対してソレイユも

「そうそう♪ミシディアは食べ方汚いもんねぇ♪」

楽しそうに追撃

「わ!私は!もう娼婦じゃない!」

顔が真っ赤なミシディア。


「ここで暴れるのは止めなさい。大丈夫よ。テーブルマナー関係なく、美味しいお店があるから」


昔、オルグナやネクリさんと行った懐かしい店に行くことにした。


「美味しいです♪」

「ちゃんと個室があるって凄いですね、このお店」感心したようにヘイルカリ


そう、ここには個室がある。作ったのだ。

オルグナが金を出して。

「飯食いながら話し合いしたいから、一角に仕切るスペース作ってくれ。金は出す」

と店に言って。


ネクリさんで思い出したが、他のお世話になった魔法使い達は元気だろうか?


魔法ギルドに寄って消息を聞くのもいい。


そう考えていたら

「手掴みとか、ケモノかよ」嘲笑するヘイルカリ

「後で殺すからな、ヘイルカリ」殺意を滾らせるミシディア。

「ご飯の時ぐらいは静かに食べれませんの?お二人とも」嘲笑うソレイユ

日々こんな感じだか、それも慣れてきた。


「龍姫様、あーん♪」ソレイユ

「ありがとう」食べる

「ああ!ズルい!私もやる!」

大騒ぎ。個室で良かった。



魔法ギルド。

お世話になった魔法使い達の消息を聞くが

「コルツ…ああ!あのコルツ!」

魔法ギルドの人が叫ぶ

ネクリさんの紹介で一度手伝ってくれたコルツさん。


その後条件が合わず離れたが、まだ私達が旅している間は生きていたはずだ。

たまにネクリさんが連絡をとっていたのだ。


「はい。お元気ですか」

「ああ。だが大怪我をしてしまってね。傷は癒やしたが、魔法構成に支障がでてしまったんだ。今は引退してギルドにいるよ」

「そうなんですか」

今度会いたいな。


「エノームさんは」

「ああ。彼女なら隣の大陸に渡って素材氷漬けの仕事をしている」

隣の大陸か。ならしばらくは会えない。


「ニルスさんは」

「…赤毛のニルスの事だろう…?死んだ」

「そ、そうですか…」

命がけの仕事だ。仕方はないがショック


「ずっといたキャラバンを移籍してすぐだと聞いている」

「……そう、ですか」

止めれば良かったか。

いや、ニルスさんは悩みに悩んで決断したのだ。これも本望だろう。


最後「ネクリさんは?」

「彼女は魔法ギルドから抜けているよ。消息はわからんね」

「ああ…」

魔法ギルドからも抜けたのか。


ネクリさんは魔法使いの才能に悩み、最後は「メイルみたいにキャラバン率いるんだ」

と言って、キャラバンの勉強をしてから離れた。


魔法使い兼キャラバンの主かと思ったら、魔法使いは完全に廃業したのか。


「色々ありがとうごさいました」

「いやいや、しかし凄い名前が多いね。みんな顔見知りかい?」

このギルドの人は私を知らない。

「共に旅した仲間達です」


「オルグナ、ネクリさんの消息知っていますか?」

「ああ。そうか、お前に伝えていないな。」

オルグナ。

「キャラバンを何回か運用していたが、すぐ限界を感じたそうでな。今は故郷に戻っているそうだ」

「そうですか…」

生きていればそれでいい。


なにかで皆と会えれば嬉しいが。

エノームは節約をちゃんとする性格でしたが、一度金を使い始めると買い物依存症みたいな感じになってしまいました。

その為、あまり嗜好品とかが充実していない隣の大陸に移動して、強制的に買い物できないように自らを律しています。

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