第47話 種族ごちゃ混ぜ、宗教の町その2
「ミカエルー殺しちゃダメだからね、教祖はともかく信者は麻薬の中毒になってるだけだからね。」
「え?麻薬ですか?じゃあとりあえず浄化しますね、はい、ハイヒール、あとスリープ」
ミカエルの体を中心に光が広がっていく、おお、なんか天使っぽいなアイツ。
僕達を囲んでいた信者達はスッキリした顔で寝てしまった…なんかすごい呆気ないんだけど…
あれ、教祖は起きてんの?
「見た感じこの人はお仕置きが必要なので魔法から除外しました、呆気ないと私の凄さ自慢できないし」
そういや自慢したがりの種族だったっけ…面倒な性格してるよなぁ…
「何したんだよお前ぇ!許さねぇ…死んだぞお前らぁ!」
めっちゃ怒ってるじゃん、でもなぁ…もう勝てないよなぁ…
でも何かが封印された的な玉を持って呪文唱えてるような…。
その刹那、教祖の後ろに黒い穴が空き中から黒い獣が現れた。
羊のような角を持ち、体長は5メートルくらいか?ミノタウロスってヤツ?しかし禍々しいオーラを纏ってこちらを睨んでいる。
「前に麻薬付けになった悪魔族が酒と交換していったんだよ!コイツ一匹で国一つ落とせる代物だ!塵になれバカどもぉ」
「あの魔獣かなり強いですぞ?多分本気で国落とせるくらい」
ポメヤ…水遊びは飽きたか…
「ミカエルさん?どうなの?余裕な感じ?」
「まあ余裕ですかね…正直世界を滅ぼすレベルじゃないと相手にもならないというか…」
そうっすか、良かったよ本当。
「ごちゃごちゃ言ってるんじゃねぇ!やっちまえ!」
その瞬間教祖の首は魔獣によって吹き飛ばされた。
「え?なんで?教祖死んじゃったけど。」
僕は困惑したが…まあ身に余る感じだったんだろう。
「ヤット アバレラレル コロシテ コロシテ クウ」
魔獣喋れたの?物騒な事言ってるけど大体カタコトのヤツって…
「はい、ライトアロー」
ミカエルは光の矢を数百本魔獣に飛ばし、魔獣は塵になってしまった…。
強すぎるしそのやる気の無い言い方でえげつない攻撃打つじゃん…
「弱かったですね…トーマさんでも勝てたんじゃないですか?って無理ですよね!私の物差しで測っちゃだめですよねぇ!」
調子乗ってるな…実際助かったけど。
「ありがとう!助かったよ!本当にありがとうな!」
僕はありがとうの気持ちを込めてミカエルの尻を叩いた。
「ひゃん!なんなんですか!この前からずっとベタベタして!もしかして惚れちゃいました?私可愛いですもんね!」
「うん、可愛いと思う、次もなにかあったら宜しくね」
「え?は、はい!お任せ下さい!すぐ来ちゃうんだから!じゃあ私は仕事があるので帰りますね!」
ミカエルは顔を赤らめてニヤニヤしながら帰っていった。
「トーマって結構プレイボーイの感じ出しますぞ、まあ王様だから別に何人と結婚しても良いけど、ちゃんとしないとダメですぞ」
「いや…なんとなくノリでな…反省はしてるよ」
別に調子に乗ってるワケじゃないんだけど…少しモテるようになった気はしている。少しくらい良いだろう…僕だって男の子なんだ。
地上に戻ると全員眠っていた、浄化の範囲この町ごと?すごいな。
ミカエルすげぇな、なんて言いながらポメヤと歩いていると道の真ん中で寝ているタマを見つけた。
この子でいっか、町の人全員起こして麻薬の事を説明するのは面倒だったので誰か説明してくれる人がいたら良いなぁとか思っていたがタマでいいだろう。
「おーい、起きるですぞー、風邪引きますぞー」
ポメヤはユッサユッサと問答無用でゆする、しばらくしてタマが目を開けた。
君達が飲んでいたのは中毒性の高い麻薬で教祖は倒しておいたから自分の町に帰って欲しいと起きた人に伝えてくれと頼んだ。
「え?麻薬だったの!確かに今は頭のハッキリしてるけど…起きた人に伝えて回るのは大丈夫なんだけど全員が全員自分の町があるわけじゃないと思うよ」
タマの説明によればたまたま立ち寄って麻薬漬けになった人もいるけど行くアテがなくてこの町に来ている訳アリの人も多いようだ。
「確かにそれぞれだけど、じゃあ家族が心配している人達は帰ってもらってこの町に残る人はここにこのまま住み着いちゃえばいいよ。」
「まあそうですな、ある程度家もあるし、あのバカ教祖がある程度ここ整えてるし貰っちゃって良いですぞ。」
「でもいいの?勝手にそんな事して」
「良いよ、だって僕達の国だし」
タマは何言ってんのこの人達という冷たい目で僕達を見ている。
そりゃそうだが…
「ポメヤ、王冠もってないの?」
「あるに決まってんだろ、むしろ無いの?やばいですぞぉ、それはやばいですぞぉ」
やばくねぇよ、さっさとかぶれ。
タマは王冠を見ても信用してなかったので色々と説明をしてあげた、半信半疑だが一応納得してくれたようだ。
「じゃあ一応王様って事でいいの?まあ王様が良いって言うなら良いんだけど…」
全然疑ってた…結構説明したんだけどなぁ…
「良いよ良いよ、それぞれでルール決めて町を運営すると良い、タマはどうするの?」
「実家に帰るんですぞ?それともどこか行くの?」
するとタマが言いづらそうに口を開いた。
「あの!本当に王様ならお願いしたい事があるの!私達の村の特産品を王都で売って良い?在庫が余って大変なの!」
「なんだそんな事か、良いよ好きに売ってもらって。ところでどんな商品?」
「呪いの人形とか!」
えぇ…ダメだろそれは…




