魔族になって魔王国観光っ!
現魔王のアルフェさんとの食事を終えて、ついでに会談も一通り終わった事で私たちの用事はすべて終わり解散となったので、帰る前にちょっと魔王国の観光をしていた。
っていってもさっき食べて美味しかったキャビアと、紅茶に入れる用のジャム(イモムシは入ってない)とかピロシキ的なやつの生地とかビーツとかを買おうと思ってるだけなんだけどね。
あと度数の高いお酒とかも買うつもりだ。
まぁルナが乳離れしてないからまだ本格的には飲めないけど、料理とかの風味づけに使ったりしようと思う。
「にしても、やっぱりファ〇ナルファン〇ジーの世界に来たみたいでテンション上がるなぁ」
「さっきからそれしか言っておらんのじゃ、っていうかお主いつ魔族になったのじゃ?」
「2年前だよ?」
「違うそっちじゃないのじゃ、いつの間に変身しておったのじゃって意味なのじゃ」
あっそうそう、魔王国の人って場所が場所だけに他の国の人がほとんど来なくて、過去のいざこざもあって魔族以外の種族が町に居るとそこそこ警戒されたり注目を集めてしまうのだ。
私も昨晩にあの巨大な温泉に入った時に水着だから丸腰だっていうのにちょっと警戒されたり注目が集まって人が集まっちゃってショックを受けたから、今日は警戒も注目もされたくなかったから魔族に変身して町を巡っているのだ。
ちなみに私は金星の再生機能に巻き込まれて魔族化しちゃって、一応は人間に戻ったけど魔族に種族変更できるようになって、こうやって時々変身して遊んでいるのだ。
まぁでも·····
「すいませーん、この中でオススメってどれですか?」
「ちょいまちー、ん?見かけねぇ角の形だな····· 珍しい種なのか?」
「あー、そうみたいなんですよ、タブリスって聞いた事あります?」
「無いな····· 珍しい種だったか」
どうやら私は魔族も知らない全く未知の魔族になっちゃったみたいで、角の形が見たことないとか言われてしょっちゅう絡まれるのだ。
ちなみに調べたところ古代魔族にも居なかった種族だからマジで謎の魔族だ。
まぁ翼出すと真っ黒い天使の羽みたいな感じだったから、たぶん堕天使の悪魔的な扱いなんだろうけど·····
「ところでこのジャムってどっちがお茶用とかってあります?」
「そこにあるのは全部パン用だな、一応お茶にも使えない事は無いがこっちに専用のが置いてある」
「ありがとうございます!·····結構あるなぁ、オススメってどれです?」
「俺がよく飲んでるのはコレだな、イチゴにザクロと蜂蜜を混ぜた甘酸っぱいジャムで安くて高級なヤツとよく似た味がしてうめぇんだ、庶民の味ってやつでオススメだぞ?·····っていうかこれ知らないって君たち本当に魔族か?」
「ぎくっ·····」
「こやつは外国で生まれ育った魔族なのじゃ、じゃから常識が無いのじゃ」
エビちゃんひでぇけどナイスフォロー!
いつもなら殴るけど今日は殴らないでおいてあげる!
「なるほどな、ちなみに金があるなら最高級のジャムをオススメするぜ?あのフルーティーさは一度食べたら病みつきになるからな」
「えっどれですか?こう見えて私はお金持ちなんで買いますよ!」
「·····外国の金持ちボンボンの魔族って滑稽じゃな」
やっぱ後で殴る。
「っと、コレは高級品であまり食えないレアなヤツだな、初夏の僅かな時期にしか作れない貴重なジャムだから高いんだが味は良いんだ」
「へぇ、買いまっ····· せんっ!!!!!」
「なんでじゃ····· うむ、ワシらは庶民の味で十分なのじゃ」
「そうか?美味いんだけどな、ストロベリーワームのジャム·····」
「「虫は無理!!」」
だが私たちの前に出された瓶によって、私はエビちゃんを殴るっていう事をすっかり忘れてしまった。
何せそのジャムのラベルにはイチゴ柄のイモムシが書かれている、前に食べさせられたイモムシジャムだったからだ。
うわまた背中がゾクッとした気持ち悪い·····
「って、1瓶3000円!?そのサイズで!?」
「高いのじゃ·····」
「高級品だからな」
「·····私たちはこの徳用のでっかい瓶のイチゴとザクロのジャムでいいです」
「同じくなのじゃ」
イモムシジャムは確かに美味しかったけど、生理的嫌悪で受け付けられなかった私たちは買わずに庶民向けでイモムシの体液が入っていないジャムを選んで買ったのだった。
◇
ジャムを買った私たちは、さっきのジャム屋がある通りをぶらぶらと歩いていた。
「えーっと、鮭は買ったでしょ?お酒はまだ品定め中で、ジャムは買ったしお茶もさっきのジャム屋で買ったからOKで、えーっと·····」
「キャビアじゃキャビア、アレ美味しいから買いたいのじゃ」
「それもあるけど、さっき料理で出てきた豚の脂身のハムみたいなのが欲しいのよね」
「アレかぁ、何じゃっけ名前、確かラーニャだったと思うのじゃ」
「それ!ラーニアだった気がするけど美味しくなかった?」
「美味しかったからワシも食べたかったのじゃ、ポークジャーキーの脂身を食べてる感じがしてよかったからのぅ」
ちなみに結論を言うとかなり美味しかったから後でネット通販で買おうと思って似たようなの無いか調べてたら、あっちの世界ではロシアとかではサーラ、イタリアあたりではラルドって呼ばれている食材らしい。
「おっアレとかそうっぽいのじゃ、肉が吊るしてあるし奥に酒も見えるのじゃ!」
「ホントだ行こう!」
って訳で、なんかよさげな店があったので私たちはお店に入
「ニターシェが出来立てだよー!食べないかい!」
「·····アレ食べてからにしない?」
「·····そうじゃな」
入る前に、同じ通りの向かいあたりにあったお店でニターシェというピロシキ的な包み焼きが丁度焼きあがったみたいなので食べる事にした。
特に予定はないから、こうして寄り道しちゃうのだって別に大丈夫なのだ。
いいよね、自由気ままな旅って。
◇
アッツアツのニターシェを食べた私たちは、ようやくお目当ての····· 肉屋なのか酒屋なのかわからない店へと入店した。
「あっ肉が熟成されてる香りがする·····」
「あと酒の香りもするのじゃ」
「·····いらっしゃい」
そんでお店に入ると、ショーケースの裏から渋い無口な感じの魔族のおじさんが出てきて私たちを迎えてくれたようだ。
人を見かけで判断するのは良くないけど、この店は良い店だろう。
「おおお····· 店主さんも含めて良い雰囲気····· すいません、ラーニアを探しに来たんですがありますか?あとお酒によく合う生ハムとかもあれば欲しいんですが·····」
「·····ある」
「やった!その~····· 烏滸がましいんですが、オススメってどれですか?私、外国から始めて来たのであまりよくわからなくて·····」
「·····女ならこれだ、脂が重くない」
「それは良いのぅ、流石のワシもちと脂が多すぎるとキツくなってきたからのぅ」
「エビちゃんまだ20歳でしょ?いやわからなくはないけどさ·····」
「·····酒も買いに来たんだろう、それに合うのはこの酒だ、度数が高いから割って飲まないと倒れる」
「おおおっ?そこまでわかってくれるなんて·····」
「·····それと、ラーニアに合わせてこのハムも買え、脂が少ないが味が濃い、一緒に食べるとかなりうまいからな」
「原木かぁ····· いやそれもアリかも?結構高いけど買います!」
「·····まいど」
「おいソフィ!商売に乗せられてるのじゃ!」
·····はっ!確かに!
くっ····· 寡黙な人だけど商売がめっちゃ上手だこの人っ!!
ま、まぁ、私はお金は沢山持ってるからいいけどさ?
それに美味しそうだし、ちゃんとオススメしてくれてるからハズレじゃないと思うのよ。
「·····試食だ」
「いいんですか!?」
「まぁ食ってから考えてやるのじゃ」
ほらだって試食で買おうと思ってたラーニアと生ハムを出してくれる良い人なんだよ?
絶対に美味しいに決まってるじゃん。
「いただきます、んっ····· ほらやっぱり当たりだぁ!」
「そうじゃな····· これパスタに刻んで乗っけて食べても良いのぅ、ただ、ちとしょっぱいのぅ·····」
「·····酒のつまみだからな、だが料理にも使える」
「今回はワシの負けじゃ、美味いのじゃこれ」
「だよね、よし後他にもいいかんじの見繕って買って帰ろう!ちなみにキャビアってありますか?」
「·····ある」
「やったぁ!って1瓶でそんなするの!?たっか!!でも買います!」
「·····ケチりたくなる値段なのじゃ」
「·····まいど」
って訳で、私たちはお酒が飲めないって事も忘れてお酒を買い漁り、それによく合うおつまみとかも買い漁った。
しかもこの後も色々なお店を巡ってお土産を買いまくって観光もしたけど、なんだかんだ楽しくていい旅になったのだった。
名前:ソフィ・タブリス・キャルキュラス
ひと言コメント
「うげ····· 結構使っちゃったかも····· まぁ良い買い物ができたからいいや!!」
名前:エヴィリン・アマイモン・ファゴサイトーシス
ひと言コメント
「皆や姉上も飲み食いするじゃろうから多めにかったから高くなったのじゃ、これは必要経費なのじゃ」




