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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第八章 TS賢者はアイを継ぐっ!
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良く寝てよく食べる女っ!



 唐突だが、私の特技を自慢をしようと思う。



 私は魔法学校の頃から、とあることが得意だった。


 それは『睡眠学習』だ。

 ただ寝ているだけと間違われ何度も何度も引っ叩かれて怒られたけど、私の睡眠学習は本当に睡眠しながら学習する本物の睡眠学習なのだ。

 まぁ私自身はレム睡眠に突入してぐっすり快眠だけど、アカシックレコード『トリニティ』を用いて聴覚を間借りして先生の発言などをすべて収集、千里眼システムを応用して黒板の文字を読み込んでデータとして保存し、そこから余計な情報を排除して授業内容を纏めることで効率よく学習する仕組みだったのだ。


 まぁ今ではもう授業を受けたりしないからこの能力は使わず、一応大事な会議とかするときはコレの応用版を使って情報を纏めて整理したりする方式に変えてるんだけどね。



 そして、なんで今自慢したかって言うと、私が寝ているからだ。



「·····アルフェ、ちょっと良いか?」


「はい?」


「こやつ寝ておるよな?」


「そうですね····· まぁ先日は鉄道での移動で疲労が溜まっているのでしょう、そっとしておいても構いません」


「いやこやつ丸3日は全力で走ってられるくらい体力あるのじゃ、じゃからワシらの話が暇すぎて寝たんじゃろ」



 そう、大正解。


 私はめっちゃくちゃ暇で、最初の30分は普通に聞いてたし内容も再開した親友同士の会話だったんだけど、40分あたりから話題が政治の事になってきてエビちゃんもアルフェさんもすっごい専門用語ばかり使って高度な会話を始めた結果、私は寝てしまったのだ。


 いやー、だって私政治とかクソ苦手で町長の娘だけどほとんど町政に関わって無いもん。


 まぁ色々教えられてるからできないわけじゃないんだけどね?でも流石に国政に関するアレコレは専門的過ぎて私にはまったく理解できなかったのだ。


 そして私は意味不明でめんどくさい事を延々と聞かされるとつい眠くなって寝てしまう体質で、今回も限界が来てカクッと眠ってしまったのだ。



 そりゃもうエビちゃんが指さしてきても突いても全く起きないくらいの大爆睡だ。


 そんでもってアルフェさんの『鉄道移動で疲れてるだろうから寝かせてあげて』というのはあながち間違いではなく、私は疲労とフカフカのソファと温かい室温のお陰で思いっきり眠ってしまっているのだ。



「おーい、ソフィ、起きるのじゃ」


「んー·····」


「·····ダメじゃなこれ、まぁ無駄に茶化されるよりかはマシなのじゃ、ほれ話の続きをするのじゃ、お主までぼへーっとされたらワシが来た意味が無いのじゃ」


「そうでしたね、では話を戻す前にどうせなら脱線させますけど····· エヴィリン、その角はいったい·····」


「む?これか?2年前に生え変わりが来たんじゃが、その時にソフィたちがワシの体で遊びやがったのじゃ、その結果こんなことになってしまったのじゃ·····」


「そう言えば角の材質が食べた物によって微妙に異なると聞いた事があるな····· だが、それは何を食べたらそうなるんだ?」


「·····色々なのじゃ」



 あっこのクソエビ!私が爆睡してる間に角の説明しやがったな!


 まぁいいけどさ·····


 エビちゃんの角は抜け落ちてから約半年で完全に生え変わって、今では新しい角がその頭に堂々と2本聳え立っている。


 その見た目は前の捻じれた禍々しいツノがさらに強化され、黒紫色の特殊な新種の生体金属『エヴィルニウム』によって構築されており捻じれているというより少し機械的な幾何学的な形状が組み合わさって規則を持った角のような感じで、表面に走った亀裂のような模様の部分からは魔力を扱うと紫色の光のラインになるめっちゃカッコイイ角だった。


 ちなみにエヴィルニウムは星核合金級に物凄い超合金で、エビちゃんのためにあるようなとんでもない効果を秘めている現状エビちゃんの角の分しか存在していない希少な金属だ。


 そんなエビちゃんの若干メタリックな角は流石のアルフェさんも初めて見るようで、こんな角は今まで見たことが無いとかなり驚いていた。



 あと最初は幾何学的な形状で割と鋭い所がおおいエビちゃんの角のせいでフロウが怪我をしたことがあって、その時に角をちょっと削って刃のように鋭かった部分を若干丸めたりはしたけど今では落ち着いてかなりカッコイイ状態になってるのよね。

 アレは本当にカッコイイし強いからめっちゃ羨ましいわ。



「·····まぁそんなもんじゃろ、じゃあ話を戻すのじゃ」


「そうね、·····ソフィさんは?」


「起こさんでもええじゃろ」



 ひでぇ·····


 まぁ、寝てる私にはどうしようもないし私はエビちゃんのお言葉に甘えてぐっすりと眠らせてもらう事にしたのだった。




 っていう感じで、私は睡眠学習を追体験することで何があったかを確認することができるのだ。


 今までのは実は追体験で何が起きたのかを移動先で待機しながら見てたのよ。



 あっそうそう、ちなみにこれダンジョン内で寝てる時とかにも使えてね?もし魔物が近寄って来てもその場でアカシックレコードによって判断して強制的に起こしたりできるのよ。



 まぁそれは今はどうでも良くて、エビちゃんとアルフェさんの会談は予定時間を結構オーバーしたけど無事に終わり、私はエビちゃんに殴り起こされてキレながらも宮殿議会から離れて別の場所にやって来ていた。



「·····すっごい豪華だぁ」

「良い店じゃのぅ」


「ええ、ここは政府関係者御用達のレストランですから当然です」


「あぁ美味しそう·····」

「ヨダレが出そうなのじゃ····· ソフィ、寝ててよいのじゃ、ワシが全部食べるから」


「寝ないに決まってるでしょ?」



 そこは事前にアルフェさんが予約していた超高級レストランで、私たちの目の前には眠くてちょっとフラフラしていた私が一瞬で目を覚ましてしまうような物凄い豪華な食事の数々が並んでいた。


 そんでもって、私たちが目を一気に覚ましてしまうほどの豪華な料理というのが、キャビアだ。



 どうやらサタニキア魔王国はキャビアの出荷量が世界一で、それだけで財政が割と何とかなるレベルの稼ぎがあるらしいのだ。

 ちなみにキャビアはこっちの世界でも高いし高級食材で、高級料理屋に行くと料理の上にちょこんと10粒くらい乗ってる料理が時々出てくるあたりもあっちと同じ扱いを受けている食材だ。



 そんな超高級食材がこれでもかと使われた料理が私たちの目の前に並んでいて、いくらお金がある私たちでもなかなか味わえない料理に目を輝かせていた。


 あっイクラってロシア語で魚卵って意味らしいよ☆



「食べていいですか?」

「早く食べたいのじゃ」


「ええ、ではいただきましょう」


「「いただきまーす!」」



 って訳で、私はカクテルのグラスのような容器にたっぷりと盛られたキャビアにスプーンを刺して、遠慮なしでどっさりと乗っけて口に入れた。


 するとやわらかい皮が口の中で破れて、中からチーズのように濃厚でコクのある中身が出てきて舌にまとわりつき、超美味しかった。


 ·····いやぶっちゃけ言うと私はキャビアよりイクラの出汁醤油漬けをこれでもかと乗っけたどんぶりの方が好きなんだけど、これはまた別格のおいしさだ。



「美味しい····· めっちゃ美味しい·····」

「うっま····· 滅茶苦茶おいしいのじゃ·····」


「当然です、この国で作られている中で最高級のキャビアですので、では次はそちらのトリュフパスタをお食べください、そちらも非常に美味ですよ」


「·····トリュフ、美味しいですよね」

「何微妙な顔をしておるのじゃお主、美味しいんじゃからええじゃろ」


「ソフィ様はトリュフが苦手でしたのでしょうか····· 料理人に頼んで変えて頂きましょうか?」


「いや大好物なんですけど、えーっと····· 一昨日トリュフをたっぷりかけたパスタ作って食べちゃいまして····· あはは····· まぁ味比べって事で!」



 ·····で、キャビアは美味しかったんだけど問題はこっちだ。


 キャビアがそこそこな量と、トリュフのスライスがこれでもかとかけられたそのパスタは、今回のメインディッシュっぽい雰囲気をだしていた。



 ただ、実の事を言うと一昨日にこのパスタを作って食べたっていうのは嘘だ。


 私はキノコ神拳を継承していて、高級食材であるトリュフもキノコの一種なので私の力で無限に生み出せてしまうのだ。

 だから我が家ではトリュフは高級食材ではなく、なんとありふれた食材でマツタケと同じくらい普通·····


 ごめん間違った、ウチ松茸も養殖できてるから普通食材扱いなのよね、シイタケの間違いだったわ。


 んでキノコなら何でもって事は、黒トリュフより高い白トリュフも生やせる訳で、1個90万円のトリュフアイスなんかも作り放題なのよね。


 っていう事があるから、トリュフを凄い良い物として出されても私は微妙な顔をせざるを得ないのだ。


 まぁ、トリュフは普通に好きだからいいけど。



「んっ、おおおおっ?やっぱりプロが作ると全く違う、美味しい·····」

「じゃろ?うんまいのぅ·····」


「お口に合ったようで良かったです、庶民舌のエヴィリンにはわからないと思っていたので安心しました」


「·····相変わらずどっから毒を飛ばしてくるかわからんからお主は怖いのじゃ」


「ちなみにエビちゃんは今でもそこら辺の屋台のご飯の方が好きですよ?特に大盛りのソースパスタとか」


「と思いましたが、何も変わってないのですね」


「ソフィ?」


「でもいいじゃん、何も変わってないってのも悪くないよ」

「むぅ····· 殴るのは今はやめておいてやるのじゃ」



 無事にエビちゃんに殴られるのを回避した私は、トリュフたっぷりでついでにキャビアまで乗っちゃった美味しいパスタとか魔族の郷土料理に舌鼓を打ったのだった。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「サボってしかも美味しいごはんまで食べれるとかマジサイコーだわぁ、あとでキャビア買って帰ろうっと」


名前:エビちゃん

ひと言コメント

「こやつ、魔王の国で自分勝手しやがって····· まぁ良いのじゃ、有意義な話ができて満足じゃし料理もおいしいしあのころと変わっておらんくて安心したのじゃ」


名前:アルフェさん

ひと言コメント

「·····何一つ変わっていなくて、でも性別が変わっていて別の人生を歩んでいて、見ていて面白いですね、エヴィリンは、ふふふっ」


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