自爆でお仕事を増やす女
プルルッ
プルルルルルッ
\がちゃっ/
「はいもしもし?」
『すまないソフィさん、俺だ、緊急事態だ』
「えーっと、ルッダーさんですよね?こっちもちょっと緊急事態中なんですけど·····」
私が大慌てである事をしていると、宇宙生命体連合の調査隊リーダーのルッダーさんから電話が掛かってきて、何やら大事件が起きたと伝えてきた。
だがそっちが大事件ならこっちは大惨事だ。
『何かあったのか?』
「私の娘がちょっとものすごい大お漏らし(大(緩))をして部屋がとんでもないことになってまして、あー!!ッッウギョヮワワァァアアアアッ!!!?!?!?ちょっと!!捕まえといてって言ったじゃ····· 反転してすっ転んで悶絶してる····· もういいや!アキさーん!!フェニカをお風呂へ連行してくださいー!!あっ!アキさんまで·····ッ!!こらまてフェニカぁぁあああっ!!!」
『·····優先度はそっちの方が高そうだな、だが1時間以内に来てくれ、頼む』
「あーーー!用件だけ!タイトルくらい短くまとめて教えてください!あとは察するんで!!」
『わかった、さっき金星再生装置がこちらに届いた、どうやら空間超越航法装置を宇宙生命体連合から特例で貸し出されたようだ、もう月の裏に来ている』
「マジか!!すぐに行きます!んじゃまた後で!!」
\ガチャンッ!!/
「うぅ痛い····· 思いっきり転んだ·····」
「そ、ソフィ様、私がやりますので·····」
「フィーロ君もアキさん無理しないで!私やるから!ほらフェニカ行くよ!!」
「うゃぁぁあああっ!!ままぁーっ!!」
「うっ、く、くsっ····· は、早く行くよフェニカ!·····私に反転は効かないからね!!」
「むぅぅぅうううぅぅぅううぅぅぅっ!!!」
なんか金星を再生させる装置が届いたみたいだけど、私はちょっとそれどころじゃなかったのでまずはフェニカをお風呂場へと連れて行った。
何せ、金星の復興より地上のウ〇コの方が今は超絶大惨事で大至急何とかしなくちゃいけないのだから。
◇
\シュンッ!/
「すいません遅くなりました!·····大丈夫ですか?」
「あぁ、別に大丈夫だ」
「いや、そっちじゃなくて、私臭わないかなって」
「·····あぁ、別に大丈夫だ」
「·····てか、あの、それなんですか?」
「例の再生装置と共に届いたんだ、そっちで何とかしてくれとエンド家の当主に言われてな·····」
「むぅー!!むぅーーー!!」
私は無事に地上の汚染を綺麗に浄化した後、宇宙生命体連合の調査艦へと転移してきた。
そしてリーダーのルッダーさんに会うと、足元に亀甲縛りで猿轡を嵌められて放置されてる見覚えのある女性が1人いた。
「そういえば逃げたとか言ってたなぁ····· ナヴェリアさん、もしかしてエンド家の代表として送られてきたとかそういう感じですか?」
「あぁ·····」
彼女の名は『ナヴェリア・アマイモン・エンドサイトーシス』と言って、私が住んでるこの星を見つけた人物なのだが、色々トラブルがあって実家である惑星から逃亡して何処かを彷徨っていたようなのだが、ついに捕まってこっちに送り込まれてしまったようだ。
·····必要ないからクーリングオフしたいんだけど、一応代表としてきてるみたいだから帰すわけにはいかないんだよなぁ。
「ちなみになんで亀甲縛りなんです?随分しっかり食い込んでますけど·····」
\グイッ/
「むぅー!!?」
「あー、来た時は普通の縛り方だったんだが、いともたやすく抜けられちまってな、仕方なくこうしたんだ、どうだ?見事だろう?」
「いや、そうじゃなくて····· もういいや」
何か芸術作品みたいに綺麗に縛られてるナヴェリアさんは無視して、私は本題に入った。
「そこに見えてるアレが届いた代物ですか?」
「そうだ、アレこそがサイトーシス星再生計画の要となる宇宙船だ、それと他の艦は乗組員の避難船と宇宙生命体連合の除染作業艦だな」
「大艦隊じゃないですか、すごぉ·····」
本題である金星再生装置が積まれた船は私が乗ってる調査船の外に浮かんでいたが、それ以外にも複数の船が周囲に集まっていた。
どうやら魔族の船以外にも宇宙生命体連合の船が集まってきていたようだ。
まぁそりゃ汚染された死の惑星を再生するんだから一大事だよなぁ·····
「あと一際デカいのと取り巻きの似てるのが魔族の船か····· カッコイイなぁ·····」
「そうだ、デザインが違うからすぐにわかるよな」
そんで魔族の船はなんか全体的に黒っぽいのに対し、宇宙生命体連合のは普通の宇宙船って感じで一目で見分けがつくデザインだった。
わかりやすく言うと、魔族の船がよくSFモノに出てくる古代の未知の超技術を持った生命体が作り出した船って感じで、宇宙生命体連合の方は量産されている宇宙船って感じのデザインね。
ただ、本命の艦はどこか宇宙生物感を感じるデザインなのに対して現在の魔族が作ったであろう船はデザインがSFチックになっていてちょっと違った。
でも私が作った宇宙船が一番かっこいいね!!
「·····で、一つ説明しなければいけない事があるんだ」
「なんですか?」
「あの再生装置なんだが、発動するにはどうやら誰かが犠牲にならなければいけないらしい」
「·····生贄って事ですか?魂を媒体に世界を元通りにするっていうパターンですか?」
·····そんで、あの再生装置は発動するのに誰かの命を使う必要があるらしい。
あんまりそういうの好きじゃないのよね·····
魂って数に限りがあるし生産が大変だからやって欲しくないのよ。
それに、生贄もその人の人生を奪う事になるから嫌いだ。
「違うな、アレを惑星に突っ込ませる必要があるんだが、古すぎて遠隔操作ができないんだ、だから誰か一人はアレに乗って目標地点に突っ込む必要があるんだ」
「あぁそっち·····」
でも今回は魂を消費して発動する系のモノではなく、あくまで船を目標地点に突き刺す時に誰かが操縦して突っ込ませる必要があって、それに伴い死んでしまうというパターンだったようだ。
まぁそりゃ上空から加速して時速数万キロで地面に突き刺さったら耐えられるワケないもんね。
いや、あの船は形状を残せるようめっちゃくちゃ頑丈に作られてるっぽいけど、中に居る人が耐えられるワケが無い。
数千~数万、下手したら億単位のGが掛かって即死っていうか跡形もなくなってしまうだろう。
だからこそ、『誰かが犠牲にならなければいけない』といったんだろう。
「ロボットにやらせたらいいんじゃないですか?」
「その手はあるし、特攻艦とかならロボット操縦もあるんだがな、あの船を操縦できる形式のロボットが存在していないのだ」
「なるほど·····」
「それに作れない事は無いが作ると金が掛かるからな、そこまで予算が下りなかったんだ」
「人命軽視だぁい·····」
っていうか、この流れってもしかして·····
悪い予感がメッチャするんだけど·····?
「という訳で、誰がアレに乗るか今決めている最中なのだが、いい案は無いか?ちなみに誰も名乗り出ないならそこに転がってるヤツが乗る事になってるぜ」
「むぐぅぅぅうう!!!むーーー!!」
「·····ひでぇ親だなぁ、まぁ娘の命を犠牲にしてでも先祖の星を再生させたいんだろうけどさ」
どうやら私が乗る羽目になるんじゃなくて、色々やらかしてるナヴェリアさんが乗らされそうになっていたようだ。
まだ怒ってんなあの親父さん·····
っていうか、やっぱり·····
「わかりましたよ····· やります、私が乗ります」
「本当か!?だが『絶対に死なない』と言っても落下の衝撃に耐えられると思わないんだが·····」
「大丈夫です、私は死んでも生き返りますから」
結局私が乗って突っ込めって事だよね、知ってた·····
まぁやるけどさ!だって私なら生き返るし適任に決まってるよね!!
ナヴェリアさんが、もう再生艦に乗らなくてもいいようにするっ!ってか?
私は綾〇レイかよ·····
いやあっちは逆な事してるから違うけどさ、私は星を再生させる目的だけどさ·····
「流石は宇宙に生身で飛び出しても平気なだけあるな、もう何でもアリなんだな君は」
「できない事の方が多いですよ、宇宙船の操縦とかも全くできませんし·····」
「構わない、動かして狙った地点に突っ込んでボタンを押すだけだ、·····ったはずだよな?」
「モゴゴ·····」
·····なんかもう、私が乗るの確定なの酷すぎない?
まぁいいけどさ、ギャグ補正高めな私に絶対来ると思ってたし。
という訳で、私はあの船に乗り込んで惑星サイトーシスに突っ込んで爆散する運命が決定したのだった。
「じゃあ逝ってきますよ·····」
「待て、計画実行はまだ先だ、現地での調整やら転移でまとめて運べなかった付属パーツの組み立てやらで色々準備が必要だからな」
「アッハイ·····」
名前:ソフィ・シュテイン
ひと言コメント
「·····えぇ、ただ『到着した』って報告するだけだったんですか·····って、現状予算が降りてないだけで会議次第ではもしかしたら操縦ロボットも作るかもしれなかったんですか?あーもう!私の早とちりじゃないですかヤダー!!」
名前:ルッダー
ひと言コメント
「いや、まさか自分が乗るっていうとは思わなかったぞ?もしかしたら魔道具をさっと作ってくれるんじゃないかと思ってたんだが、想定外すぎるな·····」
名前:ナヴェリアさん
ひと言コメント
「もぐごもも····· (私、さっきからこの状態でずっと放置されてるのだが?いい加減もう痛みしか感じないんだが、外してくれないだろうか?あとヨダレ拭きたい····· 喉乾いたしお腹空いた·····)」




