幸運なめがみ様っ!
新しくできた公園でみんなでピクニックした私たちは、なんやかんやあって家へと戻ってきていた。
·····ウナちゃんがちょっと大変な事になって帰らざるを得なくなったし、時間も16時を過ぎて少し日が暮れ始めたから帰ったんだけどね。
何があったかはナイショだけど、動けないウナちゃんがちょっとやらかしちゃってねぇ·····
という訳で、私たちは遊び疲れてしまった各々の子供を寝かしつけてリビングでダラダラとしていた。
\ガラガラッ!/
「お風呂あがったよー、ごめんねみんなー」
「だいじょーぶ、心配しないでいいよ!そんで向こうは今どんな状況?」
「えーっとね、もう戴冠式は終わってて、今はその後の色々をやってるところかなぁ」
「色々?」
「うん、色々」
·····色々って多分聞いちゃいけないパターンのヤツだわ。
よし、話題を逸らそう。
「そういえばウナちゃん、国王様に····· あー、元国王様にアレ伝えてくれた?」
「うん!お爺ちゃんの家が完成したっていう話だよね!ちゃんとしたよ!」
「よかった、じゃあこっちに来れる日が決まったら教えてねー」
「わかった!任せてねー!」
実は防壁が完成して公園が一般開放されてから、元々あった西の公園は惜しまれながらも閉鎖して、その日の夜に爆速で基礎を作ってその上に家を搬出して固定、更に塀とか魔法による防御システムとか色々組み込んで完成させていたのだ。
そんでそれをウナちゃん経由で元国王様に報告してもらっていたという訳だ。
これで後は元国王様達が引越ししてくれば私の仕事はほぼ終わりかな?
「はぁ、いろいろ大変だったわぁ·····」
「お疲れ様、しばらく仕事は休むか控え目にする?」
「んー、まぁぼちぼちやるわぁ·····」
そして私のやるべき事は全て終わって、やっと憂いがほぼなくなった私はソファへと背中を預けて寄り掛かって、ひざ掛けを掛けてのんびり休m
『たっ、大変ですーーーーーーーーーーーー!!!!!』
\ドッバァァァアアアアンッ!!!/
·····休みたかったなぁ。
休もうとしていた私の元へ、双葉アホ毛の神様がドアをブチ開けて転がり出てきた。
·····絶対面倒事持ってきたパターンだよなぁ。
◇
そして、私の予想は的中していた。
「で、ツクモさん、急に転がり込んできて何があったんですか?妊娠でもしました?」
「そっ、それはまだ早いです····· じゃなくて!大変なんです!!!」
ディメンションルームへと転がり込んできたのは、私とほぼ同期の神様である付喪神のツクモさんだ。
多分神の力でここまで転移してきたんだろうけど、ここまで大慌てなのは珍しい·····訳でもないな、お腹が空いたって言って転がり込んできた事あったな。
今日もそのパターンかなぁ·····
「ご飯食べに来たんですよね?はぁ····· 流石にお金取りますよ?」
「そうなんです!お金なんですっ!!ヌシ様が億万長者になっちゃったんですよぅ!!ど、どうしましょう、ワタシ、大富豪の奥さんになっちゃったんですよ!?どうすればいいんでしょう!!」
「·····ん?」
「だーかーらーっ!ヌシ様が宝くじ当てちゃったんです!!」
いや違うっぽい?
アレかな、高額当選を当てちゃったのかな?
私も一回だけ5万円あてたことあったなぁ、高額当選じゃないっぽいけど結構な額でめっちゃ嬉しかったから、ツクモさんも浮かれてるのだろう。
でも流石にツクモさんの食欲だったら1時間もあれば5万円なんて消えてしまうだろう。
可愛そうな主様だなぁ·····
「30億円あてちゃったんですよっ!!」
「·····さんじゅうおく?えっ?いやいや、30万円の間違いじゃない?」
「間違いないんですよ!!ホントなんですってばぁ!!」
「30億ってどのくらいだっけ、日本語のお金の単位あんまり覚えてない·····」
「えーっと····· だいたいこのくらいだよウナちゃん」
「えー?そのくらいなんだー」
「さ、さすが王族·····」
「宝くじって何だったかしら、ええと·····」
「ちょ、みんなちょっと失礼、ツクモさんこっち来て」
「はいっ!」
なんかツクモさんが途方もない額を言ってきて、目がガチだったからちょっと私は彼女を別の部屋へと連行した。
◇
私はツクモさんをさっきウナちゃんがお風呂に入ってて若干濡れてる脱衣所に連れてくると、早速事情を聞くことにした。
「·····で、何の宝くじに当選したんですか?」
「えーっと、数字を選んで当てるヤツです、ヌシ様は全く同じ数字を選んで5個買ってたみたいで、なんか、カレーオーバーかなんかで、30億円あちゃったった····· ええと、あたっちゃっちゃ、あちゃ、あた、ええと·····」
「つまり同じ数字を選んだのを5口買ってて、6億円×5で30億円くらいあたったって事です?」
「そうなんです!!ええと、ワタシ、どうすれば·····」
なんかしどろもどろになってるけど、どうやら物凄い偶然が重なってしまったらしい。
全く同じ数字を複数買うって勇気あるなぁ·····
しかもそれが当選するってどういう運勢なんだよ、なんか聞いた感じだと神の力も魔法も奇跡もないガチの偶然ってお前どうなんてんだよヌシ様。
こっわ!
「とりあえず銀行、デカい銀行に行ってください、その額だと異例過ぎるので本店の方が良いかもです、知らんけど!」
「わ、わかりました!他にはどうしたら·····」
「本人確認書類と印鑑も忘れないでください、えーっと、これ以外になんか載ってないのか?えーっと····· わからん!とりあえず私の所に来ないでさっさと銀行に行ってくださいよ!」
「た、たしかにそうですね!!」
そんで私は高額当選したらどうすればいいかなんて全く知らないし縁も無かったからネットで調べて、ただ当選金額がバカみたいに高いからちょっとどうすりゃいいか私も分らないから、とりあえず本店に行かせる事にした。
だってそれくらいしか思いつかないもんっ!!
30億ってマジなの!?
私の日本での財産は結構あると思ってたけど、それを遥かに超える額だからマジなのかわからなすぎる·····
「っていうかそれ以前にマジなんですか?私、主様とやらに会ったことないんで、まだ信用できないんですけど?」
「ヌシ様は信用できるヒトなんですっ!大丈夫ですよっ!!ほんっとうに当てたんですっ!!」
「えっマジなの?」
「本当にマジなんですよーっ!!もういいですっ!ソフィさんも着いてきてくださいっ!ヌシ様に会わせますっ!」
ツクモさんがキレ気味にそう言うと、私の腕をガシッと掴んだ。
·····えっ、いや、まさかね?
「·····あの、ツクモさん?」
「行きますよ!『世界を巡る女神』っ!!」
「ちょっ!?まぁぁぁぁああああっ!!!」
そして私はツクモさんのトンデモ転移スキルで強制転移させられて、日本へと連行されてしまったのだった。
名前:ソフィ・シュテイン
ひと言コメント
「あーフィーロ君?えーっとね、ツクモさんに連行されていま日本向かってる、うん、ごめんね、すぐ戻るから」
名前:ツクモ
ひと言コメント
「大金持ちになったら何しよう····· とりあえずおなかいっぱい食べますっ!」




