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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第七章 TS賢者は子育てに奔走するっ!
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超特殊調理食材『モチュルート』



 私とエビちゃんは主婦らしく料理の研究をしていて、未知の食材であるモチュルートなるモチプヌィな感じの雲っぽい肉みたいな気配がするモノから水分を抜いて体積を1/10にしたモノを料理していた。


 まぁ私がやってるのは料理って言うか刺身でも食べれるから普通に切ってるだけなんだけどね。



「よし切れた、エビちゃん食べるよー」


「わかっておる!むぅ····· 焼きたかったんじゃが気になるのぅ、さっさと食べるのじゃ!」


「はいはい~、んじゃ食べよっか」



 って訳で既に寿司職人並みの腕前で刺身を作れるようになった私は、早速濃縮モチュルートを星核合金の包丁で切って飾りつけとかナシにテキトーに盛り付けて食べることにした。



「醤油にちょっと付けて····· はむっ、·····??? んっ?ん~·····」


「むぅ·····」



 そして私の口と焼いてて手が空いてないエビちゃんの口に濃縮モチュルートが入って、私たちは濃縮モチュルートを噛んで食べ始めたけど·····


 うーん·····?



「·····なんだろこの感じ、不味くはない、っていうか普通においしいけど、なーんか、こう、私はちょっと苦手かも」


「わかるのじゃ、少なくとも絶対に肉ではないのじゃ、·····じゃが、なんか妙に肉っぽい味じゃのぅ、しかし、なんというか、モチモチじゃけどプリンッてしてるのじゃ、お主が苦手って言うのも分るが、ワシは割といけるのじゃ」



 美味しいんだけど全く未知の味と食感で理解できなくて頭が追いつかない味をしてる。

 これは食リポはちょっと無理かも·····



「でもなんか食べた事あるし、例えられそうな気がする·····」

「頭が混乱するのぅ·····」



 何だろこの感じ、わかりにくいわぁ。



「あっ、思いついた、食べた感じはモッツァレラチーズっぽくない?」


「それじゃ!あっワシもびびっときたのじゃ、味はレバーペーストみたいなちょっと風味のする肉のペーストって感じじゃよな?」


「確かに、植物性の旨味というよりかは動物性の旨味、それも乳製品というよりかは肉の旨味に近い気がする、あとさ、パルミジャーノチーズとかブリ食べた時みたいな舌の奥がギュッてなる感じの酸味っぽく感じる強い旨味もない?」


「言われてみれば口というか喉の入り口あたりがギュゥってなる感じが似ておるのぅ、好みがわかれそうじゃが美味いといえば美味いのぅ」



 濃縮したモチュルートは食べてるとだんだん美味しくなるタイプっぽくて、魚や肉の刺身というよりかはカプレーゼに使うモッツァレラチーズが肉系の旨味を獲得したようなイメージで、そう考えると割といける気がしてきた。



「これ和食より洋食の方が合う気がする、オリーブオイルと塩コショウにバジルをちょっとまぶして食べれば結構美味しいかも、それに動物性の旨味だから野菜もあったらいいかも、それこそカプレーゼみたいにトマトとか」


「ワシもそれ思ったのじゃ、ごま油と塩って言うよりかはオリーブオイルと塩コショウじゃのぅ、たぶん粗挽きの塩コショウの方が合うと思うのじゃ」


「だね、ちょっとパパッと作ってみるわ」


「待てソフィ、その前にこっちがそろそろ焼けるのじゃ」


「おおっ!匂いはどう?」


「肉が焼ける系の香りじゃが、なんだかようわからんのじゃ、お主も嗅いでみるのじゃ」


「どれどれ?」



 そんで新しい組み合わせを試そうとしたら、エビちゃんが焼いてた濃縮モチュルートが完成したみたいなので食べる前に匂いを嗅いだ。


 ·····またコメントしにくいわぁ。



 見た感じは焼いたモッツァレラとかじゃなくて、ほぼ完全に焼き豆腐っぽい。

 そんでちゃんとメイラード反応が起きてるからアミノ酸と糖が含まれてるのは間違いないんだけど、普通の生き物からヘンテコな魔物まで色々食べて匂いを嗅いでる私でも初めて嗅ぐ香りだった。


 でもちゃんと食欲はそそられるから美味しいモノなんだとは思う。



「とりあえず食べてみるかぁ」


「うむ、食べなければ何もわからぬからのぅ」


「んじゃいただきっ!」

「勝手に食うなのじゃ!·····いや今回はいいのじゃ、微妙に食べるのが怖いからお主に毒見させるのじゃ」


「ひどいっ!あっ美味しい、なんだこりゃ」


「·····美味いのじゃ?」


「芋、完全に芋の食感、はふっ!あっふ!ホクホクしてる!あっふい!!」



 そして早速食べてみると、食感が生の時と完全に変わっていた。


 そんで私はこの食感に関しては心当たりがあった。


 食べた時の食感はホクッとして崩れる感じで、食べてると少しシャキシャキというかホクシャキッとするよくわからない面白い食感がして、芋っぽい感じがするんだけど蒸したジャガイモみたいに口の水分を持っていかれる感じがしない不思議な感じだ。

 この食感は間違いなくアレだ、長芋を輪切りにして焼いた時の食感に限りなく近いわ。


 ただ食べてると少しフワッとするあたりモチュルートの名残りがあって面白い。


 そんで味に関してなんだけど、これはアレだ、肉汁をしっかり吸い込んだマッシュポテトか、肉のうまみをしっかり吸い込んでレバーかフォアグラと美味しい肉を挟んで焼いた長芋だ。



「そんで美味い、焼き方を工夫すればもうこれ一個で夕飯のメインにできるねコレ」


「マジか!?はむっ、あぢっ!あふっ!はふはふっ····· むっ!?なんかキモいのじゃ!美味いが意味わからんのじゃコレ·····」


「多分料理にするならデミグラスソースで····· いやシチューの具材にすると面白いかも、それか片栗粉をまぶしてカリッと焼くと行ける気がする」


「なるほどのぅ、これアレじゃな、中まで完全に火を通す方が絶対良いのじゃ、あのムニプュ食感があると多分美味しくないのじゃ」


「だね、あービックリした、美味しいわコレ、たぶん濃縮して火を通すのが正解だわ」

「じゃな!そうじゃ、邪道じゃがこれを潰してハンバーグに混ぜれば丁度良いつなぎにもなってしかも旨味を足せたりせぬか?」


「いけるいける、たぶん生だと混ぜにくいから蒸してからほぐして混ぜるといいかも」


「そうじゃな、蒸しても結構いけそうな気がするのぅ、ワシは絶対生より火を通した方が好きなのじゃ」

「私も焼いた方が好きだわ、ただ火を通すのでも茹でて煮物にするのとかはあんまり合わないかな·····」


「そうじゃのぅ、未知の食材じゃからわからない事が多すぎるのじゃ·····」



 という訳で早速さっき言った調理法でモチュルートを調理し始めた。


 ·····のだが。



「·····片栗粉をまぶして焼いたよね?私」


「おえっ、なんじゃこれ!?バニラの香りがするチョコレートっぽいのじゃが!?·····ていうかワシ、ハンバーグに混ぜて焼いたはずなんじゃが、なんていうか、鶏軟骨混ぜたみたいな食感とネギの香りがするんじゃが」


「えぇ····· もしかして蒸した奴も·····おげぇっ!!?なんか生サーモンみたいになってる!?って横の塩振ってからやったやつはマグロの刺身の柵みたいになってるし····· あっづ!!この見た目で熱いの!?えっと、とりあえず刺身に切って酢飯と合わせて····· うわいちごパフェになった!?」


「キモ····· なんじゃこの激キモ食材は·····」


『ちなみにそれ超特殊調理食材よん、1分間に30回くらいまな板に叩き付けて120℃で3時間蒸したら食感が高級な和牛みたいになって絶品だよ、他にも急速冷凍して急速解凍するとシャキシャキのサラダみたいになったり、ねじりながら焼くとキノコみたいになるし、15分くらいうどんみたいに踏んづけてるとピザ生地っぽくなって面白いし、ミキサーに入れるとモッヂュモヂュになるけど火を通すと丁度いい粘度の絶品ソースの基礎になる万能食材だね、あっと茹でてからミキサーに入れて萌え萌えキュン♡すると体積が急激に10000倍になって爆発するから気を付けてね』


「「わひゃぁぁああああっ!!」」



\モニュミゥッ!!!/



『~~~~~~っ!!!??』



 ってモチュルートの調理方法について私とエビちゃんが話してたら、いつの間にか現れていたガイア様が詳細な料理方法を教えて来た。


 ·····だがしかし、ビックリした私たちは反射で濃縮モチュルート(生)をガイア様の口に詰め込んでしまった。



「あっ、ガイア様!?っていうかモチュルート知ってたんですか?」

「まさか貴様が知っておるとはのぅ····· それより!急に後ろに出るなのじゃ!ビックリするじゃろうが!」


『ぐへ、うっへ····· 私、生のモチュルートちょっと苦手なのよ····· いきなり口に入れないで?』


「あっごめんなさい·····」

「すまんかったのじゃ·····」


『まぁいいけどさ····· ちなみにそれ、超特殊調理食材でもの好きしか食べないけど、量だけは沢山ある珍しい変な食材扱いされてるモノだよ、神たちも滅多に食べないし、貧乏だけど料理に自信がある天使が自分で採って食べてる感じだね』



「·····だからサリちゃんとかが知ってたのか」


『あの子から聞いたのかぁ、なるほどね、あとで私が見つけたレシピ渡しておくから好きなようにつくってね~、それともいま教えよっか?』


「それ自分も食べたいだけじゃろ」


『バレちゃった?てへっ☆』



 どうやらガイア様は教えるついでにモチュルートを食べに来たみたいなので、仕方なく参加させて正しい下処理の方法を教えてもらったのだった。


 ·····ちなみに完成したモチュルート料理をみんなに食べてもらったけど、普通に『キモい』って言われて不評だった。


 結構美味しいけどなぁ·····



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「はぁ?冷やして枕にして8時間ぐっすり睡眠すると美味しい果汁グミみたいになる?意味わかんないんだけどコレ····· 禁断の食材に手を出しちゃったかも·····」


名前:エビちゃん

ひと言コメント

「なんじゃこの、雷に直撃させて600時間不眠不休で優しく揺らすと油になるって····· というかどうやって見つけたんじゃこんな珍妙な調理法·····」


名前:ガイア

ひと言コメント

『だって暇だったんだもん、ちなみにそれ、愛情を注いで育てると卵産むよん』


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