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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第七章 TS賢者は子育てに奔走するっ!
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帰ってきた校長先生っ!



 国王様が家を見に来た数日後、私の元へ別の来客があった。



「·····はぁ?私がいない間に何が起きてるのよ!」


「私だって意味わかりませんよ!なんであの国王様フシ町に来るんですか!?」


「私が知りたいわよ!確かに今の王は結構アグレッシブで荒馬に無理やり乗馬して落馬して蹴られたり、暑いからって城のお堀で泳いで変な病気かかって寝込んだり·····」


「·····あの人、私みたいなことやってたんですね」


「ソフィちゃん、それ最大級の不敬よ?」

「えっそれって私自身が不敬な存在って事じゃないですかヤーダー!」


「事実よ」


「むぐ·····」



 本日の来客は、ぶっちゃけ言って国王様より偉いサークレット王国の建国に深く携わっている人物のサトミ・ド・ウィザールこと校長先生だ。


「逆よ」

「あっ、これは失礼」


 ·····で、話を戻すと、校長先生はどうやら何か用事があって私の所に来たみたいなんだけど、私が『国王様、国王辞めるってばよ』って言ったらそれどころじゃなくなって事情聴取されている。

 なんで私が事情聴取されてるのかは不明だけど·····



「まぁ、なんというか、そろそろ60過ぎでしたしこの世界だったら平均寿命的に····· 老衰限定での平均寿命って80超えてたんだっけこの世界」


「そうね、魔物に殺される事が多いから全体的な寿命は短いけど、魔力の影響で長寿になってるみたいよ?だからアイツもまだ続けられると思うのだけど·····」


「国王の仕事って滅茶苦茶大変そうですし、そこら辺は許してあげたらどうです?」


「·····それもそうね、大変なのはわかるわ」



 ちなみに先代国王様は亡くなるまでずっと国王をやってたそうで、結構長生きしてたんだとか。

 まぁ皇族みたいに例外を除き生前退位をしないルールとかは無くて普通に40代になったら跡継ぎに任せて引退なんてことも普通みたいだし、60代の現国王様が引退するのはおかしくないだろう。


 って校長先生が言ってた。



「まぁ引退するなら私には止める権限は····· あるけど止めるつもりは無いわ」


「あるんだ·····」


「あら?私はこう見えてもウィザール公爵家の摂政関白よ?国王に無視できない意見を送ることくらい容易いわ」


「こっわ····· っていうか話逸れてません?」


「そうだったわね、とりあえずお茶でも飲んで一旦切り替えましょう」


「·····そっちが話を逸らしたのに」


「何か言ったかしら?」


「言ったけど言って無いです」





 その後、お茶をしてちょっと落ち着いた私たちは改めて校長先生の話を聞いていた。


 ちなみにお茶菓子にフィグちゃんが私の目を盗んで作りまくったクソデカガトーショコラを丸ごと1本出して食わせようとしたらゲンコツ食らった。



「·····はぁ、やーっと高校卒業前の休みに入ったのよ、特に私は進学しないし就職もしないから何故か2月まで学校に来させられて大変だったのよ」


「なるほど、そういえば日本は今2月でしたっけ·····」


「そうよ!まぁ週4で良かったから楽だったのだけど、勇は毎日休みで羨ましかったわ」



 んで、どうやら校長先生は高校3年の長い長い冬休みに入ったようで、卒業式がある3月中旬までずっと休みになったのでこっちに来たらしい。


 でも·····



「·····高校3年の休みって大学に進学する生徒って結構忙しかったような覚えがあるんですけど、勇さんって今受験勉強で忙しいんじゃないですか?」


「なんで貴女が知ってるのよ、私より年下じゃない」


「あの、校長先生?前世を含めると私は45歳で校長先生が3700歳くらいなので私物凄い年下ですけど、日本人としては27歳まで生きてたんで校長先生より社会経験は豊富なんですけど·····」


「·····そうだったわね」



 私は前世で大学に進学したからわかるけど、この時期の受験生はめっちゃ多忙なのだ。

 そんで私の場合は高3の3学期は受験勉強と面接練習とバイトとゲームとバイクの免許取得とバイクを買って北海道へ師匠と一緒にツーリングに行って雪が酷すぎて死にかけて雪の壁の中に突っ込んでガチで死にかけたり、浮かれポンチになってツーリングに行ってて大学の面接的なのに行くの忘れてて20時間ぶっ通しで東京にバイクで戻って知り合いからスーツを借りて面接受けに行ったり·····


 ·····あれ?

 なんか、半分以上自業自得じゃない?


 まぁ楽しかったしいい思い出になったからいいや。



 で、話を戻すと、私は実は日本人としての年齢は校長先生より9歳も年上なのだ。

 それも27歳っていうと学生生活も就職活動も社会人も経験してるし、バイトとかもやってたし趣味で日本中を東西南北上下左右全方向に飛び回ってたから、こう見えて見聞は割と広いのよ?



「·····で、何の話してましたっけ」


「話題が逸れたわね」


「ですねぇ····· あー思い出した、勇さんって大学行くつもりでしたよね?だから今めっちゃ勉強とかしてませんでした?」


「それよ、アイツ大変そうなのよね、まぁ勉強に関しては私がサポートしてるから問題ないけど·····」


「勉強を教えてたらお熱くなっちゃってそのままうっふ~んな事····· \ごぢんっ☆/ぐぎぇっ!!いったーーーーいっ!!また校長先生のゲンコツ喰らった····· おぉぉぉぉぉおおぉぉ·····痛い·····」



 って余計な事を言ったらまた校長先生のゲンコツを喰らった。


 てか最近校長先生のゲンコツ喰らってなかったから、この痛さ懐かしいわぁ····· やっぱクッソ痛いわ·····



「·····まぁ、実際そうなのだけどね、邪魔になるから会うのを控えてるのよ」


「そりゃ18ですし家でふたりきりで勉強してたらそうもなりますよ、デキちゃった婚したら結婚式呼んで····· \懺悔拳骨/まってまって、ステイ、ステイ!それはヤバいですって!!事実でしょう!?」


「事実だからよ」


「ひええええっ!!死ぬぅぅぅうう!!」


「はぁ····· ほんといつも通りね貴女、一応だけど同い年とは思えないわ」



 そんでまた私の口はトゥルットゥルに余計な事を言いまくってゲンコツを喰らいそうになった。

 でも言わなきゃいけない気がしたから言った、後悔はしてない。



「·····んで、なんでこっち来たんですか?勇さんと会わないようにするためですか?いつもの飲み会とは違う雰囲気がしますしなんか理由でも?」


「なんで来たのかしら、忘れたわ·····」


「えぇ·····」


「何よその目は、貴女が余計な事を言うから忘れたのよ」


「私のせいなのか·····」



 そして校長先生は度重なる話の脱線によって、来た理由をすっかり忘れてしまったようだった。





 そしてそして、1時間くらいのんびりと校長先生と談笑していたら、急に校長先生が記憶を取り戻したようで、今日来た理由を伝え始めた。



「やっと思い出したわ····· これからはこっちに来れる機会が増えると思うわ、だから魔法学校の校長も時々やるしSランク冒険者の活動も再開するつもりよ」


「おー!やっとですか····· 実質1人でSランク冒険者の依頼を回してたんで大変だったんですよ·····」


「ふふ····· 私の苦労がわかったかしら?」


「んっ?あっ、ハイ····· よくわかりました·····」



 また脱線してるから要約すると、校長先生は高校卒業後は進学も就職もせずに()()()()無職っていうか専業主婦的な感じになる予定なんだけど、実際は異世界と日本を行き来して向こうの生活をメインにするために無職になったそうだ。


 んで、もうすぐ卒業して無職になるので、こっちに来て活動再開の報告を各方面に伝える予定らしいのだ。


 ·····ちなみに、校長先生がいない間はリリアがマトモに活動してくれないからSランクの依頼とかを一人でやってて校長先生に文句を言ったけど、よく考えたら前までは私はSランクの依頼を全部校長先生に押し付けてたんだったわ。

 あれめっちゃ大変だったから、なんか悪い事した気分になるわ·····


 ちなみにリリアはもうそろSランクから降格させられそうになってる。

 んで次の候補はレミアとその他に何人かあがってて審議中らしい。



「えーっと、とりあえずそろそろ帰ってくるって事でおっけーです?」


「それでいいわ、あと勇たちも連れてきていいかしら?龍也は就職が決まってるのだけれど研修とかで随分疲れてるみたいだし、尊はスポーツ何とかっていう制度?でもう大学に行ってトレーニングをしてて、だいぶ極まってヤバそうなのよね」


「·····勇者たちの里帰りって事ですか?」


「そうね、あと卒業旅行ってところかしら?」


「そっすか、まぁ良いと思いますよ?」



 どうやらフシ町に来るのは王様だけじゃなくて、伝説の勇者パーティ全員も来そうだ。

 でも勇者たちは校長先生主導で好き勝手に行動するみたいだから、別に気にしなくてもいいかな?



「んまぁ何はともあれ、校長先生·····いや郷美さん、ちょっと早いですけど卒業おめでとうございます、これからは校長に復職して指導頑張ってくださいね」


「ソフィちゃんじゃあるまいし、そこまで必要ないと思うわ」


「いやー、それはどうかなぁって·····」



 あとで校長先生にフィグちゃんを合わせてみるかな、うん、絶対面白い事になると思うし。


 んふふ·····



 そんなこんなで、異世界に、私にとっての現世に、校長先生が時々帰ってこれるようになって勇者たちも里帰りに来ることになったりと、今年は物凄く騒がしくなりそうな予感を私は感じ取って疲れ半分楽しみ半分な気持ちになったのだった。



名前:加藤 郷美

ひと言コメント

「久しぶりにソフィちゃんにゲンコツを喰らわせたわ、相変わらず石頭よねこの子·····」


名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「校長先生がゲンコツ喰らわせまくるせいで硬くなったんじゃないですかね?でもやっぱりメチャクチャ痛いわ·····」


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