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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第七章 TS賢者は子育てに奔走するっ!
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匠のお仕事っ!〜私って匠だっけ?〜


 一週間後·····



「よしゃー!!これくらいやったらもう十分でしょ!!はー疲れた!!」


「本当にできちゃった·····」



 私は撤去工事予定のある西の公園の周辺住民に工事の説明とかをしながらも建築作業を進めて、なんと1週間以上かかってやっと国王様の隠居用の屋敷が完成した。


 って言っても内装はマジで何もなくて、壁とか備え付けの家具くらいで、家財道具は一切置いていない素の状態なんだけどね?

 ちなみに家具は国王様が自分で拘って選ぶらしいから私は手出しできなかった。


 でも家具以外はめっちゃこだわった、私の持てる技術を色々ブチこんだ素敵な家になったと思う。



「·····って訳で、何で国王様いるんですか?」


「わたしが呼んだ!」


「·····見事な世界樹だな、それにこのような場所があるとは思いもしなかったぞ、ここがソフィ殿、ひいてはSランク冒険者パーティ『なかよし組』の活動拠点か」


「いや拠点っていうより自宅ですけど····· おっと不敬かな、えーっと、とりあえず視察に来たんですよね?」


「あぁ、妻は心配性故にこういう場所に来たがらない、だから儂が来たのだ」



 ·····で、早速国王様が自らディメンションルームにやってきて完成した素敵なお家を視察しに来たらしい、あの、ウナちゃん?流石に国王様を勝手に呼ばないでくれません?っていうか王様アグレッシブすぎない?

 あとウチの片付け全く終わってなくてそこら中に18の乙女たちの下着とか服が脱ぎ散らかされた部屋に入れるの、いくら非公式でお爺ちゃんとして来てても常識的にアカンからね?


 くっ、普段から片付けてル〇バが1mも進めないくらい地面に物が散らかってる部屋を何とかしておくべきだったか。

 でも頑張って片付けても3日後には元通りになってるから片付けめんどくさいのよね·····


 しかもフィーロ君くらいしか手伝ってくれないし、みんな片付けてよねホント!!



 まぁアキさんに頼めば瞬きの間に片付けてくれるけど、すんげぇ小言言われるから頼りたくない。



「ソフィちゃん聞いてる?」


「聞いてなかった、まぁアレですよね、内装を見に来たんですよね?」


「あぁそうだ、ちなみに外装は問題ない、流石はソフィ殿だな」


「いやーそれほどでもー」



 だってお爺ちゃんとお父さんに毎日工程を撮影して報告をしろって命令されてめっちゃ監視されながら作ったんだもん·····

 ここがあーだとかこーだとか言われて修正してたら4日も掛かったからね?

 途中で内装と外装両方同時に作業した時は死ぬかと思ったわ!


 でも良かったわぁ、外見が気に入らぬ!処刑!ってならなくてホント良かった。

 まぁ国王様はそんな人じゃないし私も首が飛ばされた程度で死ぬほどヤワじゃないけど。



「·····で、そろそろ入ってもいいか?」


「あっどうぞどうぞ、超ハイテク住宅なんで案内しますよ」


「うむ、頼むぞソフィ殿」


「了解です、ではこちらへ」



 とりあえず処刑は避けられたみたいだし、私はまだ未完成の国王様の隠居屋敷へと国王様を案内した。





「という訳で、まずは玄関なんですけど、この時点で既にめちゃくちゃ強固な結界で守ってまして、国王様と王妃様が認可しない限りここには入れないようになってます」


「ほほぅ、警備兵への負担を減らせるかもしれぬな」


「まぁ基本は要らないと思いますけど、念の為·····」



 んでまずは玄関の説明をしてた。


 玄関は特に私が力を入れてて、王族っていうか国王様と王妃様以外は許可が無いと出入り出来ないし、この家の中に隠してある『賢者の秘宝』で作った擬似アカシックレコードによる私のアカシックレコードから独立した魔導コンピューティングシステムにより強固な結界でここを守るようになっている。



「あと玄関はカギ付きで、ここに差し込んで捻れば鍵か開きますね、ちなみにめちゃくちゃ複雑な構造にしたんで普通は開けられません」


「見るからに複雑な鍵だな····· 高度な技術が使われているようだ」


「まぁ····· はい、うん、高度な技術ですね」



 ·····ちなみに玄関の鍵は日本からパクった物だ。


 意匠権とか特許とか云々で怒られそうだけどパクった、だって面倒だったし。

 でも改良は加えてて、鍵は魔力を流さないと回らないようになってるし、登録された人しか開けられないようになってたりはする。



「んであとは土台が完成してないので作ってませんけど、入口は階段の他にスロープも付けて手すりとかもつけて登りやすいようにしてますね、そんで玄関の扉は引き戸にしてます」


「ほう?」


「バリアフリー建築ってやつですね、まだまだ足腰も強そうなので大丈夫だと思いますけど、念の為付けておきました」


「確かにそれはありがたい、最近少し階段を登るのが億劫になっていたのだ」



 王城の階段って凄いからなぁ·····


 場所によっては1度すっ転ぶとはるか下まで止まらず転げ落ちるくらい急だし長いし·····



 あっそうそう、この隠居屋敷はバリアフリーな構造になってて、なるべく段差を減らしたり移動の時に邪魔にならないように設計してるよっ☆


 ·····だいたい日本のやつを参考に作ったけどね。

 ちなみに国王様には相談してない、無断でバリアフリー仕様にしちゃったけど気に入ってくれて助かった。



「んで玄関はこんな感じで、この台に乗ると靴の汚れとかを落とせる魔導式洗浄機になってますね、フシ町は一応舗装されてますけど所々舗装されてない道があるので、雨の日とかになると靴がかなり汚れるので付けておきました」


「そうか、部屋が汚れないのは良いな」


「ですです、そこは拘りましたから!」



 ちなみに最初は普通に日本式にしようとして、よく考えたら靴を脱ぐ習慣が無かったから大慌てで段差を無くして、でも床を汚したくない日本人の心が出てきたから作った。

 アレに入ると浄化魔法で汚れを徹底的に落として綺麗さっぱりになるから、雨の日でも気軽に家の中に入れるようになってるのだ。



「ところでソフィ殿、気になっていたのだがこの家は他の屋敷とは随分形式が違うようだが·····」


「あー、ほかの屋敷とかは入ったらドーン!って階段とホールがありますもんね、アレやろうか悩んだんですけど、ちょっと幅が足りなくて····· そのぶん部屋を広く豪華にしたんで許してくださいね」


「いやこれでいい、アレは様式美としては重要だが多少不便だからな、老人の2人暮らしには不必要な物だ」


「よかった·····」



 そんでこの屋敷には王様の意向でなるべくサークレット王国様式の内装を取り入れてるけど、邪魔な物は除去してしまっているのだ。

 例えば貴族の屋敷に入るとドドーン!ってあるあの階段なんかは無くしちゃって、そこまで広くない玄関ホールだけにしてしまった。


 だがそのぶん部屋は広く大きくなっていて、きっと見れば大満足すること間違いなしだ。



「って事で」



\ギャインッ!/



『ふぎゅっ!?』


「·····ちなみに不埒者が近づくとあんな感じで弾かれます」


「なるほど、それは確かに便利だが、あれはエヴィリン殿では·····?」


「えっ?不埒者であってますよ?」


『ーーーーーーっ!!!』



 って玄関のドアを閉めて中を案内しようとしたら、不埒者の魔王が入ろうとしたらしくて結界に弾き飛ばされていた。

 とりあえずあのエビはなんかキレてるけど入れたら紹介どころじゃなくなるから放置する事にした。





 その後は窓の外にチラチラとエビちゃんが見えたりするけど、私は国王様に家の紹介をしていた。



「ここがリビングで、えーっと·····やべ、テレビ見てもわかんないか····· いや映画ならこっちの言葉に翻訳したのあるしいけるかな?」


「ふむ、ここにソファを置いて、そちらにテーブルを····· やはり実際に見ると想像が膨らむな」


「ソフィちゃんこれ何?わたし見た時は無かったよ?」



 今紹介してるのはリビングで、国王様は私の説明そっちのけで早速家具の配置について考えてるようだった。


 んでウナちゃんは先日やっとこさできたとある魔導具が気になっているようだ。

 って訳で国王様も呼んで魔導具の説明をしようと思う。



「それね、国王様ー!ちょっと魔導具の説明するので来てくださいー!」


「ふむ?その魔導具か、儂も気になっていたのだ」


「これは魔導昇降機で、2階に行くのが階段だと大変だと思うので作ったんです、これをこうして乗ると·····」



 私はウナちゃんが気になっていた階段横の魔導具に乗ると、スイッチを押して起動した。

 すると足場が浮かび上がり、私はあっという間に2階に運ばれてしまった。



「一応階段も登りやすくはしているんですけど、それでも厳しくなったりした時はこちらを使ってくださいね、ちなみに安全対策はバッチリです!」


「ほう····· よく考えられているな」


「そりゃもうバッチリですから!匠の仕事は完璧ですよ!」



 ·····あれ、私って建築の匠だったっけ?






 さてと、ちょいと説明が長くなったからダイジェストタイムだよっ☆



「早速ですけど私が特に拘った場所、お風呂です!当然フシ町の温泉を使ってるので効能もバッチリです!」


「おお、多少無理難題を言ったかと思い悩んでいたが、まさか本当に作るとは·····」


「·····無理難題って自分でもわかってたんですね」



 まずは私が最も拘ったポイントで国王様も付けてくれと言っていた温泉だ。

 この温泉は露天風呂っていうよりかは室内風呂って感じのデザインで、お風呂の中に手すりとか階段を作ってあったり、床は滑りにくいように特殊な加工を施した石材を使ったり、めちゃくちゃ色々な配慮が加えられたお風呂だ。


 あと多分メイドさんとかお手伝いさんが何人か来て掃除とかするらしいから、国王様には言ってないけど掃除しやすいような工夫が凝らされてたりする。

 ちなみにこれお風呂だけじゃなくて全部の部屋が掃除しやすいよう工夫されてるのよね。


 まぁ、彼女たちが居ればそんな心配は要らないんだけどね?





「そんで次は、ここが従者さん達の部屋なんですが·····」


「お待ちしておりました国王陛下、家事などは我々シルキーがお手伝い致しますので今後ともよろしくお願い致します」

 

「こ、これは·····」

「あっシルキーさんたち!もしかしてソフィちゃん·····?」



 この屋敷には従者、つまりメイドさんや執事さんたちの部屋が併設されているんだけど、普段は王様は行かないであろうその部屋に行くと、なんと既にメイドさんが5人も居た。



「実は私には家事精霊シルフィーっていう最上級のシルキーが居るんですけど、そこで研修を受けてる超優秀なシルキーさんを交代で1人派遣する事にしたんですよ!」


「凄いな····· 王城にもシルキーは居るが、それに匹敵しそうだな·····」

「みんなすごいんだよ!どんなに散らかってても3分で片付けちゃうし、料理もすっごく上手で凄く助かってるんだ!」



 そのメイドはただのメイドではない。


 交代制だけど、なんとアキさんの元で修行中のシルキーさん達を派遣して実習····· ゲフンゲフン、国王様たちの手伝いをする事になっているのだ。


 ちなみに私が考えた訳じゃないよ?

 アキさんが考えて私に押し付けてきたのよね·····


 鬼だよあの人、いきなり元とはいえ国王様の手伝いをさせるなんてさ·····



「まぁ彼女たちはシフトを組んでるので時々入れ替わりますけど、全員めちゃくちゃ優秀なので楽しみにしておいて下さいね!」


「なるほど、確かにシルキー達が居れば安心だな·····」



 でも国王様はそんな裏事情なんて知らないし、なんか満更でも無さそうで妻から足を踏んづけられそうな顔をしてた。

 もしアレがフィーロ君だったら私は確実に足を踏んづけてグリグリしてる顔って言えばどんな顔か分かるだろう。


 まぁシルキーさん達はみんな凄い美人だし、時々居る地味系女子なシルキーさんも好みに合えば一瞬で惚れそうなくらい可愛いから仕方ないけどね·····



「今日は仮紹介でまだ何をやるとか決まってないので、そこら辺は後日お伝えしますね」


「うむ、よろしく頼む」





 その後は私は国王様を連れて、趣味で作って押し付けがましく作った10畳の和室を紹介して靴を脱いで入る場所って教えたり、2階の部屋を紹介したり、バルコニーに出て色々見せたり、建設予定地からの景色を教えたりした。


 その結果·····



「どうでした?」


「ふむ、かなり気に入った、ソフィ殿は育児や仕事で忙しいと言うのに老人の我儘に付き合って貰って迷惑を掛けたな」


「いえいえ、大丈夫ですよ!」



 どうやら国王様はかなり気に入ってくれたようだ。


 そんで私から間取りの書かれた紙を受け取って、帰ったら早速王妃様と家具の配置について考えるそうだ。



 ちなみに建設予定地には庭と家庭菜園も作るつもりらしくて、倉庫とか東屋的なのとかも作ってと追加注文が来た。

 あと庭の花壇とかは自分たちでやるから基礎だけ作ってと言う要望もあった。


 ·····マジで我儘言ってきてて頭抱えたわ。

 まぁやるけどさ!ここまでやったらとことんやってやるけどさ!!



「では、楽しみにしているぞ」


「お任せ下さい、国王様のお望み通りの家を建ててみせます、今度はフシ町に出来てから来てくださいね」


「ははは、そうさせてもらおう、ソフィ殿のお父様とお爺様によろしく頼むと伝えてくれたまえ」


\シュンッ!/



 私は内心ではめちゃくちゃ荒ぶりながらも、ウナちゃんのマギスマホによる転移で帰ろうとしている国王様を見送ったのだった。



「·····全く、国王様もめちゃくちゃな事押し付けてきやがって、まぁ私神様だから、神頼みされたらやらざるを得ないんだけどさ」



 そして私は国王様が居ないのを確認して、思いっきり愚痴を漏らしたのだった。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「あーダメだ、好き勝手出来なくてイライラするぅ!返信して巨大ロボットになる機能とか付けたいわぁ!!めっちゃ我慢したんだからね!?自爆機能も今回泣く泣く諦めたしさぁ!!」


名前:ウナちゃん

ひと言コメント

「えっ、変身機能も自爆機能もないの!?ソフィちゃんだったら絶対付けてたと思ってたんだけどなぁ····· ねぇ、他になんかないの?実は地下シェルターの更に奥に物凄い秘密基地があるとか、宇宙と繋がってるとか、あれ自体が宇宙船になってるとか!·····ないの?あー賭けはみんなハズレかぁ、逆張りしておけばよかった·····」


名前:国王様

ひと言コメント

「ふむ、お前も気に入ってくれたか、それは良かった····· が、まさか要望の大半がお前の要望になるとはな、後でソフィ殿には感謝するべきだろう、それにあの町では規律は求められぬ、ソフィ殿には更なる迷惑を掛けるがお前の好きにやるのが1番だろう、·····儂か?ははは、儂はお前に着き添えればそれでいい」


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