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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第七章 TS賢者は子育てに奔走するっ!
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かくかくエビエビしかじか



 それはゴジラサウルスさんを手懐けて、ディメンションルームの庭に放って好きに過ごしてもらい始めてから2週間が経ったとある日の出来事·····



 ·····長い?


 んじゃえっと·····



 それは3月の中旬の事だった。



「ばあっ!ほらフェニカおいでー」


「まーま!まま!!きゃっきゃっ!」


 私はリビングで私の娘のフェニカと遊んでいた。

 やっているのは最近フェニカがお気に入りのかくれんぼで、私が隠れてひょこっと飛び出すだけの簡単な遊びだ。


 たったそれでもフェニカは大喜びして、私を見つけるときゃっきゃっと喜びながらピコピコハンマーを持って殴り掛かりにくるほどご機嫌になるし、私も走るくらいの勢いで歩いてくるフェニカが可愛くて毎日のようにやっていた。



「むぅー!!うーーー!!!」


「あっフロウもおいで、仲間外れにされてスネちゃったかな?」


「あーーーーっ!!!」

「にゃうーーっ!!」


「·····フェニカが私と遊んでて嫉妬しただけか、それにしてもエビちゃん遅いなぁ」



 そんで今は私の義姉であるエビちゃんの娘のフロウの面倒を見ていて、ついでにぜんぜん喋らないで1人で絵本を読んでるグラちゃんの息子のトウマも面倒を見ている。

 ちなみにウナちゃんの息子のアレキは基本的にこっちには居なくて城で育ててるらしいから、今ここにはいない。



 いやー、それにしてもフロウが機嫌が悪かったのはフェニカと遊びたかったからかぁ·····

 マジでかわいいなぁ·····


 親はあんなのなのに、娘はめちゃくちゃ可愛いのってなんでだろ?


 はっ!そういえば父親は私のお兄ちゃんだからシュテインの血が入ってるからかっ!

 なるほど!さすが私!天才だわっ!!!



「ってかトウマは大丈夫?」


「·····」


「静かな子だなぁ·····」



 そんでさっきから全く喋ってないトウマは、元々あんまり喋らない性格らしくていっつもこんな感じだ。


 でも一応呼びかけたらこっちをチラッと見てくるから大丈夫なのだろう。

 ·····大丈夫だよね?見てて不安になってくるんだけど?



「ままぅー!!うぇぇぇえええんっ!!!」

「ふぇにー!!!」


「はいはいどうしたの?あーっ!フロウ!またツノでフェニカのこと刺したでしょ!痛いからダメだよ!」


「むむむむーーーー!!!うーっ!!」


「·····んっ?どうしたの?痛痛い痛いっ、あははっ、可愛いんだからこんにゃろ〜」


「うぅぅうーっ!」



 トウマに構っていたら、フェニカが私に抱きついてきてその後をフロウが追いかけてきて私にツノをグリグリと押し付けてきた。



「角が伸びてきてて痛いのかな、よしよし、ほれほれ〜」


「きゃうっ♪」



 魔族の角はなかなか面白いモノで、胎児の頃は母体を傷つけないように生えてなくて、生まれた途端に一気に伸ばして角を早すのだ。

 そして6歳になるまで成長を続け、大きな角になる····· ってエビちゃんが言ってた。


 なので出会った時と転生した時には既に7歳とかだったエビちゃんはこの過程をすっ飛ばしていて、私も見るのは初めてなのだ。

 エビちゃん曰く、歯が生え変わる時期のあのムズムズした痛みに似てて何かにぶつけたくなるらしい。


 要は歯が生えてきて何か噛んでたい時期みたいなモノなんだとか。



「うりうり〜、どう?気持ちいい?」


「にゃう〜、まぅにゃーー」


「んふふ·····」


「ままぁーー!!あぁぁああああっ!!」

「·····う」


「ごめんごめん、ほらフェニカもおいで、撫でてあげるから····· ってトウマも?私の腕は2本しか····· よし何とかしてみよう!」



 んでこの時期は角がムズムズ痛くて機嫌が悪くなる事があるらしいから、そういう時は軽くグリグリしてあげると機嫌が良くなるからやってってエビちゃんに言われていた。

 でもやりすぎるとエビちゃんみたいに角がグネグネデコボコするから程々にしろって言われた。



 そんでそれをやってると、フェニカが私がフロウを撫でてるのだと勘違いして嫉妬して撫でられに来ていた。

 しかも何故かいつの間にかトウマも近くに来てて、何も言わないけど撫でられに来てた。



 だが生憎私の腕は2本しか生えてない。


 だがしかーしっ!!

 私は神様!腕を増やすくらいなんて事ないのだっ!!


 ·····まぁ義手を半分にして2人を撫でてあげてるだけなんだけどね。


 これで3人一気に撫でられるから、3人も同時にご機嫌になってくれたようだ。




「むぐぅぅぅ····· イライラするのじゃ·····」


「って、エビちゃんちゃん?おはよー」


「うむ····· はぁ、イライラするのじゃぁぁあ·····」



 って撫でてたら、ようやくエビちゃんが着替え終わって部屋から出てきたが、何やら機嫌がかなり悪そうだった。


 どうせなんか言ったら絡まれるから無視しよ。



「うぐぅ·····」


\ゴッ!!/


「ぅえっ!?ちょ、エビちゃん何してんの!?」


「あぁムズムズするのじゃぁぁああああっ!!腹立つのじゃ!!うぐぅぅうううっ!!」



 無視しようとしたら、何故か突然エビちゃんが壁にかなり強く頭突きした。

 そのせいでディメンションルームのリビングの壁に穴が開いてしまった。


 別に直せるからいいし私もしょっちゅう壁に穴を開けてるから人のことは言えないけど、エビちゃんの様子は明らかにおかしかった。



「エビちゃん大丈夫?どうしたの?」


「むぅ····· 角がムズムズして痛いのじゃ····· あぁもうっ!ウザいのじゃぁぁあああっ!」


「んっ?ツノが痛いの?フロウもちょうど痛いみたいで今グリグリしてた所だよ」


「ワシにも頼む、折れない程度にグリグリして欲しいのじゃ·····」


「いっ、異常事態だ·····」



 エビちゃんはどうやら角が痛いらしくて、娘のフロウのように角をグリグリとして欲しいと言ってきた。

 普段は絶対そんな事言わないから、相当ストレスが溜まってるのだろう。



「とりあえずこんな感じでいい?」


「ふんぬぐぐ····· あぁそんな感じじゃ····· いててっ、そこじゃ、うむ、痛気持ちいのじゃ·····」


「よかった、でもどうしたの?変な所にぶつけたりした?」


「さっき軽くぶつけたのじゃ····· というか最近むずむずはしておったのじゃが、ぶつけてからムズムズした痛みがぐぁいだだだっ、むぐぅ、痛気持ちいいのが悔しいのじゃ·····」


「根元の骨にヒビが入ったとかかな····· そしたら結構ヤバいけど·····」


「多分違うのじゃ、じゃが····· むぅぅぅううっ·····」



 あっヤバい、グリグリするの楽しい。


 エビちゃんの顔が蕩けてきて見せられない顔になってるの面白いわ。


 んふふ·····


 ってやりながらアカシックレコード検索しよ


 【検索】『魔族 角 虫歯みたいな病気』


 もしかして:

 ・モルゲロンズ病

 ・顎とんがり病


 ·····絶対違うわこれ、妄想がなんちゃらって書いてあるし。

 てか顎とんがり病って何。



「でも違うなら何が理由だろ?むむむ·····魔族特有の病気とかなのかな····· 」


「違うのじゃ、ぐぁいてててっ、そこっ、そこもっと強くやって欲しいのじゃ·····」


「はいはいこんな感じね、どう?」


「そこぉっ♡ やばっ、ふぅぅぅぅ····· いてててっ、いい感じなのじゃ·····」



 でも面白いけど結構心配なのよね。


 確か魔族の角ってかなり高感度の魔力感知器官だったと思うし、神経は入ってないらしいけど折れたらアウトって言ってたからなぁ·····


 あっそうだ、姉貴に聞けばいいじゃん。


 アイツ魔族についてはかなり詳しいし。



「おーい!あねきー!·····って今日はあっちに居」

\はいはい呼ばれて飛び出てア〇メちゃんだヨ〜/


「なんでいるの!?えっ、いつ来たの!?」


「はっはっはっ!嬌声が聞こえる所に私は現れるからさ!ってのは冗談でねぇ、こっちのワインセラーに入れてた私のワインを取りに来たんよ、めっちゃ美味いチーズ買ってきたから食べようと思ってねぇ」


「あー今手が離せないから自分でやって、·····私のワイン取ったら生きたまま血を抜いてワインボトルに詰めてやるから覚悟しろよ?」


「こっっっっわ!具体的過ぎるわっ!!マフィアでももうちょい優しさがあるわっ!!」



 って言ったら呼んでも無いのに····· いや呼んだけど姉貴が即座に飛び出してきた。


 さてはコイツ、私たちが角グリグリやってるの見てたな?絶対録画してるだろ。

 まぁ今更端末を奪ったところで意味は無い、どうせ既にクラウドにデータを保存してるに決まってる。


 後でハッキングして消してやろっと。



「そうだ姉貴、エビちゃんが角がムズムズ痛いって言ってるんだけどなんか病気とか?」


「マ?やっぱり?ってことは·····」


「うむ、あぁムズムズして腹立つのじゃっ!!」


「なんかあっ」





\ポキッ☆/





「「あっ」」


「あっ····· やべ」



 なんかあったの?って言おうと思った瞬間、角をグリグリしていた右手側から何かが折れる軽い感触が伝わってきた。


 そして右手を見ると、そこには見覚えのある欠けた部分があるエビちゃんの右の角が握られていた。



 ··········折れた。

 いや、折っちゃった。




\ぞあっ!!/




 その瞬間、汗が皮膚を遡って滴り上がると同時に、私は過去一で頭を高速で動かしていた。


 私は天才美少女だから突然何かいい言い訳のアイディアが浮かぶかもしれない。

 いや、今からでも角をくっつければ大丈夫かもしれない、接着剤でくっつければなんとかなるかも。


 ·····それか、殺されるのは避けられない。

 魔族の角というのは魔族の誇り、それが折れるという事は死ぬのと同義なレベルの事らしいのだ。

 エビちゃんも自分の角を誇りに思っていて、毎日お風呂で丁寧に手入れをしてキュッキュと磨いてたから、どれだけ大切なものなのかはよーく分かってた。



 故に答えは3·····



「すいませんっでしたぁぁぁぁぁぁああああああッッッッッ!!!!」



 ではなく、第4の選択肢を取った。



 私は素直に角を丁寧にクッションの上に置いて土下座謝罪をしたのだった。




名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「いまアカシックレコードが本調子じゃなくてリスポーンも不調を来たしてるから、出来れば半殺しで許して下さいエヴィリン様·····」


名前:エビちゃん

ひと言コメント

「めっちゃビックリしたのじゃ·····」


名前:藤石 穂乃花

ひと言コメント

「よっしゃそろそろだと思ってたから張り込んでて正解だったわ!いやーいい物が見れたわぁ」


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