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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第七章 TS賢者は子育てに奔走するっ!
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隠し事が多すぎる女




 実は私は、魔族の人たちが話している間、ずっといくつもの隠し事をしていた。



 いや尿意を我慢してるの隠してたけど、それじゃない。



 まず一つ目。


 私だったら今すぐ指パッチン1つで金星を元通りにできる。


 たぶん事前準備も含めて5分もあったら魔族が普通に生存可能なレベルにまで戻せる。



 方法は至極単純で、私の持ってるソフィアの槍をあの星にぶん投げて改変の起点にして、泡沫ムゲンの眠り姫を利用し事実を改変して『汚染なんて無かった』という事実に置き換えてしまうのだ。


 そうすれば簡単にあの星は緑あふれる生命の星になるだろう。


 だから、いまこの人たちがやっていることはぶっちゃけ言って無駄な事なのよね。


 ただ、それは神の偉業だから私から自発的にやる事は出来ないし、やっちゃいけないって決まってるからやらないけどね。


 ただ、私に全て頼めば(神頼みすれば)請け負うつもりだったりする。


 ·····まぁ、やってって言われなきゃやらないし、言われればやるっていうのも教えないけど。




 そんで2つ目


 実は私、金星で時々とんでもない実験をやっていた。


 それが禁忌魔法『核鳴の光影』という魔法の実験で光と影を操れるウナちゃんが作ったとんでもない魔法だ。

 簡単に言うと、原子力爆弾だ。


 私でさえ絶対に開発せずに忌避していた禁断の魔法で、ウナちゃんが光の波長をどんどん短くしていった結果できてしまった魔法で、使うと周囲が放射能汚染されるというとんでもない性能を持っている。


 幸いウナちゃんが作った時はX線くらいで害は····· まぁ、そこまで酷くはなかったけど念入りに検査と一応魔法で治療も行って事なきを得た。

 でもディメンションルームの庭が暫く出入り禁止になった大事件だった。


 その後、私が危険性のチェックということで私が開発調査を行った結果、この魔法が完成した。


 性能はウナちゃんが作った物よりも強くなっており、使う光線はガンマ線になって出力も上昇しているため核爆発····· っていうより局所的なガンマ線バーストと言った方がいいような状態になっている。


 ちなみに指向性を持たせて照射すれば溶断とかもできるかなりな性能だけど、放射線のまき散らし具合が半端じゃなくて周囲を死の大地にしてしまうほどの汚染力があるから絶対に地球では使わないと決めていた魔法なのだ。



 ·····そう、地球上では。


 実はこの魔法、金星の表面で何度か実験しててもうすでに放射能で汚染されてるしちょっとくらい大丈夫でしょ!ってやっちゃったのだ。


 その結果、ところどころにヤバい場所ができてしまっていたのだ。


 だから後でちゃんと除染して来ようと思う。



 っていうのが2つ目ね。




 そして3つ目



 さっきのと似たり寄ったりなんだけど、私が開発した『魔導縮退炉』と『対消滅式反動推進ロケット』、そして実験段階で開発をやめた『マイクロブラックホール・エンジン』の実験も現実での試験運用ってことで金星でやってたんだけど、盛大に事故ったのよね·····


 縮退炉も対消滅もブラックホールエンジンも、向こうの世界でもコッチでも未だ未解明未開発の超技術だからまだ不安定な技術だったのよね。



 特に魔導縮退炉とブラックホールエンジンがめちゃくちゃ不安定で、両方とも既存の物理法則が通用しない極限領域で動かす物で、『結果』が重なり合い2つ以上出てしまう量子状態に至るため、アカシックレコードによる演算でも予測が難しく、更に神が構築した理想の世界『ディメンションルーム』では望んだ動きしかしない可能性があるから、現実世界の金星で実験をしたって訳だ。


 ·····しかし実験中に魔導縮退炉が暴走し縮退が進みすぎて暴走、内部温度が数百億度に上昇し擬似超新星爆発が発生。

 結果、惑星サイトーシスの南半球が消し飛びかけた。


 ただ、隣で実験中だったブラックホールエンジンが巻き込まれ爆発、そのエネルギーの大半を吸い込んでくれた事で南半球の地形がフラットな溶岩海になった程度で済んだ。


 ·····けどまぁ、うん、大惨事に変わりは無いから後でそこら辺は戻してこようと思う。

 余計なエネルギーを消費しちゃって惑星再生が中途半端で終わったら目も当てられないし。




 更にオマケに4つ目


 今日はエビちゃんも来る予定だったんだけど、仕事があってこれなくなったと伝えていたな。


 アレは嘘だ ·····嘘だっ!!


 実はエビちゃん、家で寝てる。

 ダルいって言ってサボりやがって、時間が無かったから仕方なく私一人できて説明とか会合とか全部やらされる羽目になった。


 赦さんからなあの女、あとでケツをホルヌッセン専用のバッドでブッ叩いてやる。




 そんじゃもういっちょオマケで5個目


 さっきから別室の無重力空間ではしゃいでる三十路、アイツ最近魔族の頃の体を取り戻したからファゴス家の魔族は現在3人になってるんだけど面倒だからノーカウントって事で教えてない。


 ついでに人体製造施設とかもあるし、増やそうと思えば増やせるっぽいけどエビちゃんと姉貴と私とガイア様で絶対に使わないって決めたのでこの人たちに教える事は無いだろう。


 っていうか姉貴、ビールを無重力空間にブチまけないで?あと炭酸を宇宙に持って来てほしくないんだけど?なんか破裂しそうじゃん·····



 最後の最後、6個目


 ごめんさっきオナラしちゃった、いまめっちゃ換気してるから許してねっ☆



 なんか途中からグチになってる気がするけど、実は言ってないだけで結構色々な秘密を抱えて微妙な表情をしながら私は皆さんの会話を聞いていたのだ。



 まぁでも言わぬが花、知らずが仏だろう。


 私は神だから教えないし言わないけどね。



 そこの姉貴は今黙ってるし口を滑らすような事もないだろう。



 って訳で、私はあの人らの会話を相槌を打つ程度であまり会話もせずに見守っていたのだった。





 そして現在。


 私は姉貴のアホに付き合っていた。



「いやぁ!これやってみたかったのよね!おもしろっ!!」


「·····このために他の人を転移魔法で月面基地に送り届けた私の気持ちわかる?」


「最高」


「姉貴の感想は聞いてないんだけど?」



 金星に視察に来たお偉いさんたちはもう魔法で帰しちゃって、私たちは宇宙戦艦『Gnade』の展望室の中で温泉を無重力状態にして空中に浮かべて巨大な球にして、その中に全裸で入って金星を眺めながら宇宙風呂を楽しんでいた。


 いや、楽しむっていうか·····


 どっちかと言われるとやった事なかったから私も入って楽しんでるけどさ、まさか深刻そうな顔をして他の人らを追い払ってやるのがコレだなんて思わないっしょ·····


 流石の私でも頭抱えたわ。



「いやぁ、アレが祖先様の故郷で、望遠鏡でしか見れないはずの金星かぁ、すごいねぇ」


「でもやっぱ見てて一番面白いのは地球だよ、あんなよく動く星って中々ないよ?」


「木星とかよく動きそうじゃない?」


「そういう意味じゃないわ」


「ダヨネー」



 ·····でも、ちょっと気になってるのはさっきから姉貴が金星を見ると少し感傷に浸るような、悲しげな顔をしている所だ。

 姉貴は金星に縁もゆかりも····· いやあるけど特にないはずだ。


 なのに金星を見ると悲しそうな顔をするのが不思議だった。



「·····姉貴?」


「ん?はいはいどうしたん?」


「なんで微妙に感傷に浸るような表情になってんの?いつもなら傷口にキムチを漬けるような鬼畜女なのにそんな表情するの珍しくない?なんか訳あり?」


「·····いや、まぁ黙ってるのも良くないね、正直言うと魔族が滅んだあの戦争の時をちょっと思い出しちゃってさ、先祖様に顔向けできないなぁっておもっちゃったのよん」



 どうやら鬼さえも裸足で焼けた鉄板の上を逃げ出すような姉貴でも人の心がちゃんとあったようだ。


 確かに、数億年も文明が続いていた魔族の血筋を途絶えさせてしまったのだから生き残るために移住をした先祖様に顔向けできないのも理解できる。



「·····ちなみにソフィたんに一つだけ聞いてもいい?」


「何?まぁ、特別に何でも答えてやるよ」


「宇宙でゲロ吐いたらどうなると思う?」


「てめ!ちょっ!?知るか!!!」




 この後めっちゃ酷い目に合ったから、私は大至急地球に帰ってお風呂に入った。



 姉貴は背中をエクストリームアイロニングしてやった。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「宇宙で吐いたらどうなるかなんて知りたくなかった·····」


名前:藤石 穂乃花

ひと言コメント

「うげぇ····· 宇宙で炭酸はやめといた方が良いよマジで····· げっぷ出ないでお腹の中で膨張しまくって最後は口から噴射されるから·····」


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