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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第七章 TS賢者は子育てに奔走するっ!
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鳳凰で朱雀で不死鳥で·····



『あぁぁぁぁぁぁ····· わらわの総排出腔が·····』


「ったくもー·····」

「伝説の怪鳥を仕留めてやったのじゃ」



 フシ町近郊の地上に降りた私たちは、お尻に棒がぶっ刺さってる人間形態になった朱雀さんを取り囲んでいた。


 ちなみに鳥の時はお尻には総排出腔という卵も糞も両方出る穴が一個しか開いてないらしくて、朱雀さんも鳥の時は総排出腔だけで、人間化するとちゃんと二つに分かれるらしい。


 なのでこの焼き鳥串はどっちに刺さってるかわからない今シュレディンガーの猫状態になっているのだ。



 あっそうそう、朱雀さんは雌ね、前に『産んだ無精卵の処分めんどうだわぁ目玉焼きにしよっかな』とか言ってたから絶対メスだし、人化した時の見た目もちゃんと人間の雌だ。



「で、マジで人里の上をピッカピカ光りながら飛ぶのやめていただけません?クソ迷惑なんですけど」

「うむ、町もだいぶ混乱しておるとラクトから連絡があったのじゃ」


『でも·····』


\ぐにょんㇷ゚っ/

 私は棒を押し込んだ。



『ぎゃぁぁぁぁあああああああああっ!わらわは、わらわは変な音が出るオモチャじゃない!そち達はわらわを焼き鳥にするつもりかっ!!』


「だったら人里の上とかを光りながら飛ばないでくださいよ」

「そうじゃ、マジ迷惑なのじゃ、てかお主焼き鳥って自称しとったじゃろ」


『嫌よ!なぜわらわが人間の都合に合わせねばならぬ!人間がわたしの都合に合わせろ!!』


「エビちゃんちょっとそこに焚火起こしてもらえる?」

「わかったのじゃ」


『ちょ!いてててててっ!!!もちっ!持ち上げるなぁ!!お尻が裂けちゃうわ!』


「元々裂けてるでしょ、よっしゃ今日は豪華な焼き鳥だぁ」

「やったのじゃ!こんがりジューシーに焼き上げるのじゃ!」


『じぬぅぅぅぅううううううっ!!』





「·····で、反省しました?」

「たとえ世界トップクラスに強い魔物じゃろうが、人を困らせたら狩られる運命なのじゃ、わかったのじゃ?」


『ハイ、スイマセンデシタ』



 ·····反省してないなコイツ。


 ったく、鳥みたいに自由な性格でホント困るわ·····

 四神の皆さんは全員正確に難がありすぎて、ホント迷惑ばっかり掛かってるのよね·····


 一番マトモなのがやっぱり中央の麒麟な時点でお察しだ。


 ちなみに麒麟はどこにいるか知らん、そもそもこの世界に居るかもわからん。

 だってマジモンの神獣だし、たぶん神界かどっかに居るんじゃないかな?


 噂では神界の牧場で乗馬体験やってるらしいんだけど、行っても見た事無いし·····

 ··········ん?まさかとは思うけど、経営者側じゃなくて飼われてる側?


 ·····今度もっかい確認に行こっと。



「次やったらマジで串焼きにしてやりますよ?」


『キヲツケマス』


「こ、このガキぃ····· ソフィ、ワシこやつブッ飛ばしたいのじゃが?」

「やめときなよ、無駄だから」


「なんでじゃ!?」

「試してみたら?」


『わらわで試すなぁ!!』


「ふんっ!」

\へにょん/

『ひぎゃあ!!』


「な、なんじゃ!?魔法ならどうじゃ!」

\みょるん/

『わきゃあっ!?』


「な、なんか····· なんか不自然に攻撃が逸れたのじゃ·····」


「だってコイツ、物理・魔法無効っていうアホみたいな力があるからね、ちなみにマギ・レールキャノンも全く効かないしソフィアの槍も無効化されるよ」


「·····チートすぎんか?」



 そう、朱雀さんの能力はこの世界でもズバ抜けてヤバい。


 何せこの頭アホウドリ、そもそも鳥じゃないのだ。

 地球には存在しないからなんて例えればいいかわからないけど、無理やり言葉を当てはめるなら『魔素生命体』だろう。


 煌輝焔鳳は、全身が超高温の炎·····プラズマで構成された実体があるけど実体がない『鳥の形をした炎』だ。

 しかも正確にはもっと違うモノで、『煌輝焔凰』という概念なのだ。


 それは生命というより精霊、意思を持った自然現象と呼ぶのがふさわしい。



 たとえ斬られても全身は炎でできており斬る事は不可能で当然打撃も無効、しかも魔石が無いし斬られるどころか切りつけて来た刃を蒸発させ、切りつけて来た人物をも蒸発させることが可能な恐ろしい力を持っている。

 更に魔法も水魔法さえプラズマの熱で蒸発させ、そもそも彼女自身が『燃えている鳥』という存在の具現化した物のため、水の中でも燃え続けるし、酸素が無かろうが真空の宇宙空間だろうが関係なしに輝き続けるのだ。


 何せ彼女は『煌輝焔凰』なのだから。


 そして、仮に死んだ場合でも彼女は概念、炎を纏い空を飛翔する巨大な鳳という存在は世界中で認知され、人類の歴史に、記憶に刻み込まれていて、アカシックレコードにその存在が個として別枠で記録されているが故に、決して絶える事のない永遠の炎となりこの世に残り続けるのだ。

 あと霊系の魔物に使える魂魄の浄化も無駄だ、なにせ魂の在処が他の生物と違うのだから。



 そして概念である彼女には魔法も物理攻撃も一切通用しない。


 ちなみに精神攻撃も効かない。


 何せ馬鹿だから。

 バカには考えないと理解できない事は通じない、いわゆる馬の耳に念仏というヤツだ、·····鳥だけど。



 そんな無敵の彼女を倒すには、アカシックレコードに直接ダメージを与えてかかれている内容を上書きするほどのダメージを与えない限り、絶対にその存在が消える事は無い。


 故に彼女は不死鳥であり朱雀であり鳳凰であり、そして『煌輝焔凰』なのだ。



「·····でも弱点はあるのよね」


『わらわ、神拳には弱いのよ·····』


「なるほどのぅ」



 そう、そんな世界最強のチキン戦法鳥の弱点は、ノリとテンポで世界の理(物理法則)をも書き換えてしまう神の拳法『○○神拳』なのだ。


 拳には拳を、目には目を、概念には概念を。


 このキノコ神拳は究極奥義を皆伝するほどの実力を持てばこの世界の概念に対し自分のリズムを押し付ける事で、一時的に絶対不変の物理法則さえも書き換えられてしまう。

 故に概念そのものである精霊や煌輝焔凰でさえ倒せてしまうのだ。



 さっきも普通攻撃が効かないはずのコイツのケツに立派な焼き鳥串が挿せたのも、私がキノコ神拳をパージしてヤキトリしたから朱雀が白湯スープしたのだ。


 つまりハングリーって事である。



「特に朱雀さんは周囲に流されたり騙されやすい性格だから、他の人よりキノコ神拳の効果を受けやすいのよ、それが最大の弱点だね」

「ワシはそれできんからのぅ····· 多分ワシには倒せぬのじゃ」


『倒せるほうがおかしいのよぅ·····』



 ちなみに私なら素でも朱雀さんを殺す方法がある。

 魂を崩壊させるほどの、アカシックレコードに傷をつけるほどの恐怖やダメージを与える事でその存在を殺すっていう方法だ。


 これを人間相手にやると魂が崩壊して壊れるか、来世でも残る傷や記憶を刻み込むことになる。

 ·····まぁそんなデカい傷を負ってたら神界で洗濯前にパート作業天使がポイッと分別して専門の修理屋が直して元の洗浄ラインに戻すんだけどね。


 ただこれは神界でも魂の無駄遣いを減らすために使用が厳禁されてるので、基本的には使えない方法だ。



 だからキノコ神拳でヤッた。



「さてと、あんまりやり過ぎたらマジで次は丸焼きなので覚悟しておいてくださいね」


『それだけはご勘弁を·····』


「·····丸揚げがいい?北京ダックがいい?ローストがいい?それとも鳥の丸焼き ひトリ立ちがいい?」


『気を付けるから許して·····』



「·····次やったら玄武さんを呼ぶくらいで許しますんで今日のとこは帰っていいですよ」


『げぇっ!?玄武ぅ!?』


「そんなにヤバいのじゃ?」


「ヤバいよ、ガチで怒ったらレディクルスさんでさえ怒られ過ぎて酔いが覚めて吐くレベルだよ、本気で怒った校長先生レベル」


「うっわ恐ろしいのぅ·····」



 玄武さんは絶対怒らせちゃいけない、マジで怖い。



「わかったらさっさと帰っていいですよ」


『·····』


「·····」


『·····腹が減ったから少し町によっても良い?』


「ご飯食べなくても大丈夫でしょうがアンタ」


『人間になったら腹が減るのよぅ·····』


「チィッ!ほっとくと面倒だから付き添うけどいいですよね?メチャクチャやったら今度は····· 触手タイプのすんごいのでやりますからね?」


『ひぃぃ·····』


「はぁ····· エビちゃんフシ町に帰るよ」

「うむ、ダダをこねられるよりはマシじゃな」



 あとこの鳥、腹が減るとゴミ捨て場を荒らしまくるカラスくらい厄介なのだ。


 放置してると生まれたての雛鳥みたいにチョコマカと付いてくるし、最高で光速の1/3くらいまで加速するから逃げられないしで、一番楽なのが餌付けして帰ってもらう事なのだ。


 って訳で私はマニア向けの『すごく長くてグニャグニャするドギツいピンクで半透明な()()()()』をインベントリに収納し、朱雀さんを引き連れて、·····実は外見年齢が割と幼い、私たちより少し年下くらいの見た目なので事案対策に一応パンツを穿かせてフシ町に戻ったのだった。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「ほんと困るわぁ····· まったく····· 日照時間が足りず食糧危機に陥った国を救ったり、長雨で大災害になりかけてる国の上を飛んで雲を散らして危機を退けたりしてなかったらとっくに狩って焼き鳥にしてたからね?」


名前:エビちゃん

ひと言コメント

「·····こやつ、よう考えたら可食部無いのぅ、チッ!歩留まりの悪い鳥め!!出汁にもならんとは役に立たんのじゃ!」



名前:朱雀

種類:煌輝焔凰

ひと言コメント

『わらわは最強だ、でも玄武と石の子と魔神だけは絶対にかてない····· あと竹の子にも····· いちど竹槍で撃ち落とされて焼き鳥にされかけて死ぬかとおもった·····』


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