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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第七章 TS賢者は子育てに奔走するっ!
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メタモルニウムの使い道っ!



 ダンジョン攻略完了からしばらく経った。



 あのダンジョンの扱いは結局国が管理することになり、10層までは初心者向けだったので開放して、10層より後ろは例の未知の金属『メタモルニウム』が今でも若干だが採取できると判明したので閉鎖してトラップなどの解析を行う事になった。


 そんで、ダンジョンマスターはあのメタモルスライムだったのでグラちゃんに頼んで管理権限を奪い、10層より下には魔物をほぼ出現させないようにしておいて、魔物が増えすぎて溢れ出すようなことが無いようにして、リソースがだいぶ軽くなったので10層までのお宝をちょっと豪華にしたりと改修を加えてある。



 ちなみに私たちが採取したメタモルニウムの大半は国が買い取るという形になって、山分けしてもフィグちゃん達にはとんでもない額のお金が入ってきて狂喜乱舞して神父さんに怒られていた。


 あと聖地に居る聖女様からやりすぎだと抗議の連絡が来たけどテキトーに流しておいた。

 だって教育しろって言って来たのあっちだもん。


 それに今回のダンジョン攻略で私が死にかけて自分も死にかけたりして死を間近に感じたことで3人は、特にフィグちゃんは魂の適合率が一気に上昇して95%近くまで上がっていた。

 ついでに魔力の実も魔力回復用にバクバク食べさせたので神属性魔力もだいぶ強化されてるから、今ここでやめるわけにはいかないのだ。



 ·····まぁそれはいいとして、メタモルニウムは世界的に見てもあまり見つかってなくて、国が所有する過去に作られたメタモルニウム製の道具が若干存在している程度で、全てが伝説級の物となっており厳重に保管されているため調査があまり進んでいない金属だ。


 ちなみにサークレット王国にはメタモルニウム製の武器は存在してなくて、分布を調べてみたらヨーロッパ圏あたりの古い国と、南米大陸っぽい大陸の古代文明の技術を受け継いでいる国などに多く存在していて、しかもダンジョンが多い場所に限ってメタモルニウムがあると判明した。


 なので魔族の宇宙船と関係ありそうな気がするけど何も関係ない金属らしかったのだ。



 ·····なんでそんな事を知ってるんだって?

 いや実はね?メタモルニウムの分析はいま世界各国で行われてるみたいで、主にこの国が主導となって分析を進めてるんだけど、私にも分析の依頼が入っていて絶賛分析中なのだ。



「まぁもう終わって武器作っちゃったんだけど」


「·····早いよソフィちゃん」


「だって面白かったんだもん」



 そんで実はもうこのメタモルニウムの正体はアカシックレコードを併用した事で完璧に解明している。


 この金属の正体は『魔導化クロミウム』、元素番号24の元素で元素記号はCrである元素が魔力に浸食された姿だ。



 そう、メタモルニウムはミスリルやアダマンタイトと同じ、実在する元素を構成する粒子が魔素に置換される事で性質が大きく変化する『魔導化』が発生した非常に珍しい金属なのだ。


 元々クロムは酸化状態によってさまざまな色に変化する事からギリシャ語で虹を表すχρωμαにちなんで名づけられたモノで、魔導化するとどうやら色だけでなく性質まで変化して別の金属になる特殊な金属になってしまったようだ。

 この魔導化で発生する現象は割と予測が困難で、今の所判明しているのは金、銀、銅、白金、イリジウム・オスミウム、タングステン、アルミニウム、鉄、ニッケル、水銀くらいで他の元素は見つかっておらず不明だったのだ。



「で?性能はどうだったの?」


「それが面白くてさ、別種の金属に触れさせると質量も融点も沸点も硬度も全部変化するみたいなのよね、しかもほぼ全ての金属でそれが可能だったのよ、だからその状況に合わせて性質を変化させられる武器とか作れるみたいだね」


「なるほど·····」



 メタモルニウムは変化させたい金属に触れなければ変化しないという弱点はあるものの、ほぼ全ての金属に変化することができる途轍もない才能を秘めていた。


 ちなみに星核合金は変化速度が遅く、最も比率が雑な1号鋼であれば消費魔力は非常に高い物の変化が可能だが、各種金属と含まれる魔結晶の質や量によって性能が桁違いに変化して調整が非常に難しい2号鋼以降の星核合金はコピーできずに普通の星核合金になると判明した。

 更に、私が生み出した新元素『ソフィニウム』に関しては一切コピーできないらしかった。


 まぁだってソフィニウムの製造、私でも作るのめっちゃ大変で未だにほんのちょっとしか製造できてないすんごい貴重な金属だし·····


 でも幻の超合金『星核合金』を一時的にとはいえコピーできるのはぶっちゃけ言って強すぎる性能だろう。



「って訳で早速作ってみたんだけど、どう?」


「·····うん、普通にカッコイイ」


「ちなみに材質は純メタモルニウムだとちょっと問題があったから魔結晶の粉末を混ぜてあるよ」


「えっ?どうして?」


「なんか単体だと内部まで変化できないみたいで、間に伝搬物質を挟まないと全部を変化させるのが無理だったみたい、だからあのスライムはメタモルニウムを発泡素材っぽくして内部に自分が入って伝達物質になる事で効率のいい性質の変化を促してたらしいよ」



 そんな万能に見えるメタモルニウムには弱点があった。


 メタモルニウム単体で使用すると、変化が内部まで及ばないのだ。

 どうやらメタモルニウム自体には変化する能力しかなく、しかもメタモルニウムが変化した金属にメタモルニウムが接触しても変化は発生しないという厄介な特性があったのだ。


 まぁ元々クロム自体が硬いから十分武器として使えるんだけど、千変万化の剣を作ろうとしている私にとってはかなりな問題だった。



 そこでダンジョンに居たメタモルスライムを思い出したのだ。


 アイツはどうやらマギケイ酸ゲルで金属情報の伝搬と金属の疑似的な変形による軟体の再現を行っていたようで、全身がメタモルニウムなのにまるで人間のように動くことができたらしいのだ。


 つまり、隙間に伝搬を行う物質を混ぜれば全体の変化が可能だと私は気が付き、とりあえずいれときゃ何とかなる魔結晶の微粒子を混ぜ合わせてみたところ、一部に接触するだけで全体の材質が変化できるようになったのだ。



「んで完成したのがコレね、面白いでしょ」


「もしかして、その柄の部分にあるボタンを押すと材質が変化するとか?」


「正解!」



 そして完成したのは、一振りの特殊な刀だった。


 この刀は鍔に近い柄の部分にダイヤルが付いており、それを回すと柄の中にある刀を固定する部分·····(なかご)と呼ばれる銘などを刻む箇所にダイヤルに合った金属が触れて魔力が流され、刀身の材質が瞬間的に変化するようになっている。


 詳しい説明は省略するけど、変化する条件は『金属との接触』『魔力の流入』の2つが揃った時で、変化後は魔力を流しておけば元に戻る事は無い。

 あと変化速度は魔結晶を光属性と土属性の2種類を混ぜた時が最も高く、その変化速度は星核合金で30秒、鉄で0.1秒以下、アダマンタイトで2秒、オリハルコンで1.5秒、その他は1秒以内といった感じだった。


 ついでにメタモルニウムの調整も行って最適化をした結果、一応だけど星核合金3号鋼までなら変化可能になるアップグレードもできた。

 ·····まぁソフィニウムは無理だったけど。



「例えばこんな風にダイヤルを金に合わせると·····」


 シュィィイイン·····


「うわぁ、カッコイイじゃん·····」

「でしょ?ちなみにコレ、クソ重いし、ひん曲がるから、結構、大変····· 重いっ!ミスリルに変化!」


 シュンッ!


「おー、輝いてる」


「んっふっふ、一番使いやすいのがミスリルかな?硬いし頑丈だからかなり使いやすいね、アダマンタイトに匹敵するくらい強いよ」


「·····でもそれ使えるの?」


「微妙かなぁ····· 魔法を発生させるならオリハルコンにしたり、魔法を切るならミスリルかアダマンタイト、硬い物を切るならアダマンタイトか星核合金、燃やすならヒヒイロカネ、光を反射するなら銀かミスリル、って感じで状況に合わせて材質を変化させるとか·····」


「うん、使いにくそう」


「ぶっちゃけ使いにくい」



 そしてこの刀は状況に応じて刀身の材質を切り替えて対応が出来る!という謳い文句だけど、ぶっちゃけ言って判断が難しいし別に材質を変える必要もないし、そもそも刀にしたのは柄の部分に変化機構を組み込みやすかったからって理由だけで盾とかの方がかなり使いやすいと思う。



「·····そうだ盾の方が良いじゃんコレ」


「今更気が付いたの?」


「うん、でもよく考えたらアダマンタイトの盾は頑丈だけど重くて動かしにくくて、オリハルコンの盾は魔法に対する耐性が非常に高くて魔法防御に最適だけど重い、ミスリルの盾は軽いから取り回しやすくて頑丈で魔法に対する耐性も高くてシールド攻撃もできて反射率も良いから光を反射することも····· あれ?ミスリルの盾で十分じゃない?」


「·····確かに」



 どうしよう、なんか、メタモルニウムの背後に手招きしてるコック帽を被った料理くらいにしか使われてないヒヒイロカネの亡霊が見えてる気がする·····




 その後、私は盾も作って軽く実戦で使ってみたり色々やってみたけど、実戦には使えない事は無いけど観賞用が最適解で、変化する金属を金銀銅星核合金に限定して変化速度をゆっくりにして変化するごとに色が変わるのを楽しむオブジェが一番いいという結論に至ったのだった。


 ただこの刀が不憫だったので、『千金万華』という名前は付けてあげた。


 そしてあの刀『千金万華』と無名のメタモルニウム製の盾は、私の趣味の武器庫のヒヒイロカネ製の刀の横に飾られて、盾は私が趣味で作ったゲームの盾と一緒に壁に飾られて、時々材質を変えて遊ばれる展示物となったのだった。


 ·····隣にあるリメイクされたのにやっぱり焼き畑農業の手伝いの時に時々駆り出される不憫な伝説級の刀『大陽刀(だいようとう)『神炎』』や、伝説の勇者の盾のレプリカたちとどっちの方が幸せなのかは、誰にもわからなかった。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「ちなみに盾に関しては私は使わないんだけど、ロ〇の盾、天〇の盾、メ〇スラの盾ハイ〇アの盾、ウロ〇ロスの盾、FG〇のマ〇ュの盾とか色々作ってるよっ☆ 全部観賞用だけど一応使えると思うけど使ったことないのよね·····」


名前:フィーロ

ひと言コメント

「かっこいいけど役に立たない物作るの好きだよね、元々観賞用のつもりで作ってるんだろうけどさ·····」


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