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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第七章 TS賢者は子育てに奔走するっ!
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趣味の世界旅行っ!



 \ギュインッ!/



「どひゃぁぁぁぁあああああああああっ!!!へぶちっ!!」


\べちゃっ/


「·····どうしたのソフィちゃん」


「あいててて·····」



 年明けから数日後のある日、ディメンションルームのリビングに突如時空の裂け目が出現し、その中からソフィが大慌てといった様子で飛び出して地面に衝突した。


 彼女は昨日から年明けの休日という事で一人で気ままに旅行に行っていたのだが、予定より早く帰ってきて、しかも焦っている様子からどうもただならぬ事態が発生したようだった。


 だが別にフィーロにとっては関係ないし、早く帰って来てくれるならそっちの方がありがたかった。

 何せ彼も一人旅を計画していたのだが、フェニカの面倒を見なければいけなかったため留守番させられていてソフィが帰ってきたら交代で出かけることになっていたのだ。


 ただ、ソフィはどうせ遅刻するだろうと余裕をぶっこいていて、まだ準備が終わっていないのはご愛敬だ。



「いやぁ、なんか厄介事に巻き込まれちゃってさ·····」


「また?」


「まただけど、想定外だったしほとんど首突っ込んでないよ····· あーでも楽しかった」


「そっか、じゃあまた後で教えてね、いってらっしゃい」

「えっ?いやもう旅は良いかなってなったしこれで終わりにするつもりだけど·····」


「そうなの?」

「そうなのよ」



 という訳で、彼女の旅行はちょっと早めに終わったのだった。





 その後、荷物を置いてきたり洗濯物を洗濯機にブチこんだソフィはリビングに戻ってきて、珍しくほぼ全員そろってるなかよし組にお土産を出したりお土産話を話したりしていた。



「·····よくわからない物なのにみんなよく食べるよね」


「これ以外と美味しいわよ?口の中がボヨンボヨンするけど」

「それ確か3個目の世界で見つけた変な木の実だね、人間には発音できない名前だったけど美味しかったから貰ってきちゃった」


「むむむ····· これ本当に日本語?読めない·····」

「アルムちゃんそれ日本のじゃないよ、確か····· 5個目に行った世界で日本そっくりのパラレルワールドがあったから買って来たんだよ、使われてる文字は日本語なんだけど文法も漢字の用途も全く違うみたいで面白いでしょ?ちなみにそれチョコパイらしいよ、普通に美味しかったわ」


「·····なんじゃこれは」

「あー·····なんだっけそれ····· 忘れたから食べてみて」

「嫌じゃ」



 私が買って来たお土産は珍妙な物ばかりだった。


 それもそのはず、私の世界旅行は『この世界』ではなく、文字通り世界を渡って旅行していたのだ。

 わかりにくいからめっちゃわかりやすく言うと、並行世界の旅をしていたのだ。



「まぁいいや話戻すけど、なんやかんや私は17個くらいだっけ····· まぁそのくらいの世界を巡って来たんだけど、色々あってめっちゃ面白かったのよ、例えばコレ、滅びた文明がある惑星が同じ星系内に3個もある世界でね?一つは大戦争、一つは隕石の衝突、一つはナノマシンの無限増殖で滅んだ星っていう終末世界3点セットだよ?凄くない?」



 その中でも私が見ていて楽しかったのはいくつかあって、厳選して紹介しようと思う。


 まず一つ目はさっきも言った終末3点セットの世界で、大戦争や隕石での滅亡はまだわかるけど、ナノマシンの無限増殖は見たことが無かったので見てきて写真も撮ってきた。


 そんでナノマシンが結構ヤバくて、調べたら元の惑星が完全にナノマシンに吸収されてしまって、惑星そのものがナノマシンで構築された一つの機械生命体みたいになって周囲の星を喰らいはじめてたのよ。


 アレ掃除するのマジでたいへんだろうねぇ·····数千度程度じゃ壊れないらしいし、自己進化を続けてるみたいで恒星にも耐えられるように進化してたし、みずから軌道を外れて星を喰らいに行った痕跡もあるし·····

 多分だけどブラックホールで吸い込んで封印するしか方法は無いね、超新星爆発だと吹き飛んだナノマシンが宇宙中に広がってとんでもないことになるわ。


 まぁでもこの世界は文明が滅んでたからお土産は無くて····· いやあるにはあるんだけどね?ディメンションルームの完全隔離室にナノマシンを10個だけ時間停止処理を施して保管してるのよ。

 でも多分外に出したら世界が滅ぶから出せないのでノーカンだ。



「んで次はアルムちゃんが食べてるソレを買った日本っぽい世界だね、日本語なのに全く話が通じないし何もかも違うからめっちゃ面白かったよ」


 次に私が紹介したいのは日本っぽいパラレルワールドで、時々日本人が迷い込んで訳が分からなくなって追い返されたりするような世界だった。

 なんか異空間管理組織か何かって名乗った変な人らに追いかけられて連行するとか言われたけどブッ飛ばして観光して帰ってきた世界だ。


 まぁ言葉が通じなかったり妙な物があったりするくらいで根底は日本と変わりなかったからそんなに長居はしなかった世界だ。



「あーあとその世界の近所に前に私とエビちゃんが異世界転移に巻き込まれた時に召喚されてた勇者たちの世界があったから覗いてきたけど、意外と普通だったから覗き見して次の所に行ったんだった」


 で、前に異世界転移されたあのパラレルワールドの高校生たちの居る世界を覗き見してみたけど、かなり普通な世界だったから立ち寄ったけど入らないで別の場所に行ってたりもした。

 だってあそこ時の流れ変だし。



「そんでまぁ他にもいろんな世界に行ってきてさ、文明が未発達の世界に行ってきたり、出来立ての宇宙を見てきたり、逆に終焉間近な宇宙に行ってみたり····· いやぁ面白かった」



「·····で?なんで慌てて帰ってきたの?」


「そうそう!それ結構ヤバい事起きてさ、マジ大変だったんだよ!!」



 それは私が17番目に行った世界での出来事だった。


 この世界は雲の上に高い塔を建てて住んでいる、異世界の文明が発達しまくったような不思議な世界だった。

 私はなんとなく気になってふら~っと立ち寄って、お土産になんか買って帰ろうと思っていた所でトラブルに巻き込まれたのだ。



「この写真みたいにさ、雲の上にまでのびる綺麗な塔が乱立する綺麗な世界でさ?映えると思ってのんびり飛んで観光してたら、なんか私と同じで異世界の旅をしてる男女っていうか兄妹?に遭遇してさ、ちょっと雑談してたらカンカンにキレた神様みたいなのが出てきて、突然戦い始めたのよ·····」



 そう、私は何か知らんけど普通に観光してただけなのに勝手に戦いに巻き込まれたのだ。


 しかも怒ってるっぽい神様、元々2人に対して怒ってたみたいであっという間に圧倒して封印しちゃったんだけど、私がちょっと離れた塔の上からポップコーン食べてコーラ啜りながら食べて観戦してたのがバレて『誰だお前は、まぁいい、お前もついでにやってやる』的な感じで攻撃してきてめっちゃ逃げ回ったんだからね?


 私は現地人にあんまり干渉したくないから攻撃しなかったけど、あの2人が神っぽい人が出したナノマシンみたいな立方体に飲み込まれて倒されちゃって、その後なんか小一時間くらい追いかけ回されて撮影しながら遊びまわって、先回りされてあの2人みたいに箱詰めされかけたから侵食されてた腕を強制離脱させて命からがら逃げてきたのだ。


 いやぁ、たぶんアレ巻き込まれてたら帰ってこれなかったね、マジで。


 まぁあの2人の事は心配だけど多分大丈夫そうだったし、侵食された時に逆ハッキングを仕掛けて解析したけど封印されてるだけっぽいし大丈夫でしょ。

 いやー、でも、あの世界線は全体的に結構ヤバいね、私でも扱うのが難しい崩壊属性魔力が更に進化して複合魔法化して概念にも干渉できるエグい世界線だったわぁ·····



「·····って感じだったね、あー面白かった」


「それで面白いって思うのソフィちゃんくらいじゃない?」


「まぁそうだろうねぇ····· でもあの力は解析して使えるようになったから結果オーライだよ、ところでフィーロ君はいつ旅行に行くの?あと目的地はどこ?」


「僕?僕は·····まだ準備終わってないから出来たら行こうかなって思ってる、行先は決めてないけど日本に行ってみようと思ってるんだ」


「いいねぇ····· じゃあその間はフェニカは任せてのんびり行っていいよー」


「ありがとうね、ソフィちゃん」

「いやいやそっちこそありがとね」



 って事で、色々あったけど私の新年1発目の一人旅は終わりを迎えたのだった。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「自分で選んで気ままに異世界転移できるのはいいけど、時々ああいう地雷的なヤバい世界があるから気を付けなきゃなんだよなぁ····· あっちなみに日本の過去で織田信長に気にいられてお知恵って名前で暫く活動してたりもしたよ☆ いやー本能寺の変の真相ってそういう感じだったのねぇ、面白かったわぁ」


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