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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第六章 TS賢者は母になるっ!
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竜と魔法の国


 まず最初に、私の師匠について軽く説明しよう。


 彼女は年齢不詳の人物で、私が所属してた石関係の集まりのリーダーだった人だ。

 何でも彼女も数十年前にその石関係の集まりに所属していた人物らしいんだけど、色々と謎多き人物でまず見た目が普通に若々しくてもし30代だとしてもビックリするような若い見た目の、推定50歳以上と思われる女性だ。

 そんで出自も不明、アイヌ人って言う噂もあるしヒグマの娘って言う噂もあるから真偽は不明だ。

 でも東北あたりで生まれたのは間違いないらしい。


 そして本人曰く日本の考古学の権威で····· って言ってるけど考古学は古の人間の活動に関する学問だから多分違うけど、化石などについてはマジで凄い人物だ。



「·····で、なんでネッシーの頭の上に乗って出てきたんですか?」


「なんだっけアレ、超能力がなんとか~っていう組織あったでしょ?アレに頼まれて、現生古代生物の生態調査をしてたんだよ~」


「超能力機関かぁ····· だからここに別荘みたいなのがあったのかよ·····」



 そして師匠がここに居る理由を聞いてザックリまとめると、こんな感じになった。



 どうやらネッシー····· 現生古代生物という特殊なジャンルに纏められた現代まで生き残り、その存在が世間に知られていない古代生物の一つである『現生海生爬虫類』の調査をしている。


 なんか超能力機関で超能力を貰ったか目覚めたかして、アンモナイトの獣人?になってるらしい。

 そんでビックリするほど長寿らしい、なんでかは知らん。


 調査を始めたのはもう数十年前になるらしくて、生態の調査もめっちゃ進んでるらしい。


 ネス湖はネッシーの繁殖地で、時々来て調査してるらしい。



「·····こっち側の人間だったんだ師匠って」


「そういえば超能力の事って秘密だったんだっけ?あちゃ~忘れてたぁ」


「忘れてたって·····」


「とりあえず僕もバーベキュー食べていい?」


「·····いいですよ」



 そして、師匠は超自由人なのだ。





 とりあえず私もお腹が空いてたのでバーベキューに混ざり、みんなでワイワイ盛り上がっていた。



「ん、なんだこれ美味しい、イカと貝のゴロ焼きみたいな·····」


「オウムガイって言ってたよ、不思議な貝だよね」


「ぶっふぉっ!?えっ!?オウムガイ!?」


「なんかそう言ってたけど·····」



 でも時々ゲテモノが混ざってて、今食べたのはどうやら私の好きな生き物の中でもトップクラスであるアンモナイトの親戚のオウムガイだったらしい。

 師匠がどっかから取り出して焼いていたそうだ。


 ちなみにふつうにめっちゃおいしかった。



「まったくもー····· まぁ美味しいからいいけどさ····· で、師匠、色々聞きたいんですけど·····って師匠どこ行った?」


「さっき湖の中に潜って行ってたよ?なんか迷子の子見つけたから報告しに帰るねって言ってたけど·····」


「マジかよぉ·····」



 そしてオウムガイを焼いた師匠はもう帰ったようだ。


 マジで自由人過ぎる·····



 その後は私たちは普通にバーベキューを楽しんでいた·····



「ところでソフィちゃん」


「うん?ウナちゃんどうしたの?」


「せっかくイギリスに来たのにさ、なんでお店で食べないの?しかもイギリス料理少ないし·····」


「え?·····あー、えっとね·····」

「あっ(察し)」


 そう、実は今回のBBQは基本私たちが食材を現地調達して作ってる物ばかりなのだ。

 だからレストランとかにも行ってないのよね。


 でもそれにはネス湖より深い理由があるのよ·····



「·····仕方ないのです、ウナ様」


「えっ?なんで?」


「イギリスに来たら1番やっちゃいけないのは、せっかく来たんだから伝統的なもの食べる事なのよん」


「·····ちなみに私それで1回お腹壊したことある」


「私がまだ未熟な頃、研修として派遣されイギリス王室で一般のメイドとして仕えていた時期がありますが、はい、えぇ····· 作らされる料理があまりにも酷く、美味しく作ろうとすれば『なんか違う』と叱責される始末でして、ストレスで辞表を叩きつけ逃げ出しました、この人生で唯一の経験です」


「えっ、えぇ·····」


 ·····そう。


 イギリス料理は不味い。

 とにかく不味い事で有名だ。


 あまりの不味さで有名な羊の内臓の内臓詰め料理『ハギス』、食ったら魚と共に天を仰ぐ『スターゲイジーパイ』、日本人に出すとブチギレられる『鰻のゼリー寄せ』に始まり、チョコと思って食べると酷い目にあうジャム『マーマイト』やら宇宙一マズイと噂のカップ麺、そしてただ揚げるだけなのに何故か不味くなる『フィッシュアンドチップス』なんかもあるし、野菜でさえクッタクタになるまで茹でて食べるらしくて、それはもう色々ヤバいのだ。



 ·····イギリスの名誉と誇りのために言っておくけど、今では美味しい料理も沢山あるから全部が激マズだって勘違いしないであげてね?

 スコーンとかローストビーフが生まれたのイギリスだからね!


 ·····ていうか私ら日本人の方が変なんだからね?食い意地張りすぎて猛毒魚のフグの安全な食べ方を見つけてるし、その中でも特に激猛毒の卵巣を毒抜きして食べたりしてるし。

 世界的に見ると食にこだわりがある国の方が珍しいらしいのよね。


「って訳で私たちが魔改造したイギリス料理しか置いてないの、わかった?」


「·····そこまで言われると、わたしちょっと本場の気になるかも」


「悪い事は言わないからマジでやめとき、ウナたん」

「お、おねーさんの目がガチだ····· わかったやめとく·····」



 姉貴の珍しいガチの目を見たウナちゃんはそれで納得してくれたのか、私たちが作った偽イギリス料理を食べに戻ってくれた。


 ちなみに他のみんなも聞いてたようで、それ以降は特に何も起きずネッシーの大群が襲ってくるとかそういう事も無く、BBQは進んでいったのだった、



 ちなみにみんなと談笑しながらだけど湖の調査はやって、どうやら地底湖があるという事はわかってその先にネッシーたちの住処があると判明した。

 そこに師匠も居たっぽいけど、なんかもう満足しちゃったので行くのはやめた。







 その日の夜、私はめっちゃ暇をしていた。


 予定では帰るのは明日の昼前くらいで、本当だったら夜中ずっと起きてネス湖を監視してネッシーを見つけるつもりだったんだけど、うん、もう見つけちゃったし正体も完全にわかってしまったのでめっちゃ暇していた。


 そして何より、決まっていた予定が『ネッシー探し』『バーベキュー』の二つしか無くて、みんなは買い物とか観光をするらしいんだけど私に関しては完全にノープランになってしまって超ヒマだった。



「·····寝たら?」


「寝たらなんか勿体ないじゃん·····」


「言うと思った、まぁ僕はもう寝るよ、おやすみ·····」


「はぁい·····」



 そしてさっきまで話をしてたフィーロ君も寝ちゃって、私はいよいよ話し相手も居なくなって暇になってしまった。


 寝ればいいじゃんと思うけど、眼が冴えて眠れなくて、でも暇で仕方なかったのだ。



 というわけで私はこっそり抜け出すとネス湖畔でちょっと悪ふざけしてみることにした。


 ·····で、魔法学校の頃の制服に着替えると懐から滅多に使わないワンドタイプの杖を引っ張り出した。



 そして大袈裟に振ってテキトーにあの呪文を唱えてみた。


「·····エク○ペクト・パト○ーナム!なんちゃtt」


\ひょわわわわわわ〜ん·····/


『ぬ?拙を呼んだか?』


「·····えっ使えるのコレ」



 イギリスだからもしかしてと思って有名な魔法ファンタジーの作品の魔法を使ってみたら、本家ほどじゃないけどなんか出た。


 ·····てか誰?


 なんかちっこい女の子出てきたんだけど。


 私の守護霊ってこの子なのかな、てっきりノーススターさんかと思ってたんだけど·····


『ぬ····· 拙がわからぬか····· しょぼーん····· 拙の出番はまだのようだし帰るぞ·····』


\ぽんっ☆/

「あっ消えた····· あれ?守護霊って喋ったっけ·····?」



 なんか違和感あるパトローナムだったけど、とりあえずそれよりも魔法ってか呪文の調査を優先することにした。


 ·····そしてそこから一気に芋づる式に、色々な魔法が見つかり始めた。



「ア○タケタブラ!イン〇リオ!ク〇ーシオ!!セクタム○ンプラ!えーと、ルー○ス!えっと、あとなんかあったっけ····· あっナメクジ喰らえ!えっと、えっと、あとなんだっけ·····」



 とりあえず覚えてる範囲で魔法を使ってみた結果、そこそこ似たような魔法が使えると判明した。


 私が術式を構築してないのに使えるという事は、既にこの魔法の発動プログラムがアカシックレコードに登録されているという事になる。

 つまり、誰かが魔法を使っていた事になるのだ。


 ·····ていうか、たぶんこれ『ハリー〇ポッターシリーズ』が好きなやつが魔法を開発したな、アバ〇ケダブラとか即死効果は無いけどそれっぽい光が出る魔法になってるし。


 やべぇ、これはマジでやっべぇ発見かもしれない·····



\ぽんっ/

「もしもしハロー?こちら魔法省の者ですけど」


「ほんぎゃああああああああああああああああああああああああっ!!!!??グ○セオ(滑れ)サーカ○ロータ(回転せよ)!ウィンガーディアムレビオサー!!!」


「ちょま!?すべっ!?うぎょぉぉぉおおおおおっ!?うわぁぁぁぁぁあああああああああああああああっ!!!!???」



 って湖畔で魔法を使ってたら後ろから誰かに話しかけられて、ビックリした私は思わず魔法を使ってしまって話しかけてきた人物をすっ転ばせて更に回転させて上空に打ち上げ·····るのには失敗した。



 あるじよ、いい?さっきのは『レビオサー』、正しくは『レビオーサ』だ。

 うぬの詠唱は間違っているぞ。



「ってあれ?なんだ姉貴かぁ·····」


「あああああああああっ!ぐえっ!」


 ドサッ!!



 で、話しかけてきたのは本物じゃなくて姉貴でただのイタズラだと判明して安心した。



「で、姉貴なんで起きて来たの?」


「何か外で魔法使って遊んでる気配してさぁ····· そこでコイツの出番じゃないかなと思ってさ」


「そっ!それはっ!」


「UFOキャッチャーで取ったハリー○ッターの杖のオモチャだよん、良いでしょこれ、イギリスに行くからってことで持ってきてたのよん」


「偽もんかいっ!!」


「まぁねー、でも再現度高いんだよ?ちなみに私、ハリポティ検定1級持ってんのよ、だからマイナーな魔法も知ってるのよん!『グレ○シアス・マキ○マ』!!」



 パッッッキャァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!!!!



「·····え?」

「は?」



 姉貴が氷系の最強の魔法を使った瞬間、ネス湖がめっちゃ凍った。



「·····姉貴、それ、本物じゃ」


「いいいいいや、これ、プラスチック製·····」


「とっ、とりあえず!氷とかさなきゃ!えと、とりあえず『恒星熱源』っ!!」



\ジュッ!!/



「うわ蒸発した!熱すぎた!」


「水!水足して!アグ○メンティ!!」



「うぅん····· 何騒いでるの····· って魔法使って何やってるの?」


「「ナ、ナンデモナイヨー」」


「·····またなんかやったのソフィちゃん」


「あ、アルムちゃんは寝てていいからね、おやすみー」


「·····おやすみ」



 そして私たちは大騒ぎしたせいで、アルムちゃんを起こしてしまったので今日の所はやめておくことにしたのだった。



 ·····ちなみに、遠くから魔法を使ってる様子を見られてたみたいで『魔法使いがネス湖でネッシー狩りをしていた!?』というSNSでの投稿が話題になったけど私たちの耳に入る事はなかった。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「なんか、濃い一日だったなぁ·····」


名前:藤石 穂乃花

ひと言コメント

「ハリーポ○ターの呪文ってイタズラ向きなの多いんだよねぇ、ぐへへ····· 使えるとなったらイタズラの幅が広がりまくるぞぉ·····」


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