驚愕!ネス湖の怪物の正体とは!?
ネッシーが見つかった。
その報告は私を全力にするには十分すぎた。
\ザッパァァァアアアアアンッ!!!/
「とうっ!\グギ/ネッシーが見つかったって!?」
「え、うん、たぶん····· 足大丈夫?着地の時変な方向に曲がってたけど」
「ちょまー!早いってソフィたん!」
私は船をダイナミックに停泊させると、船から飛び降りて人だかりの中に突っ込んでいった。
そして、人だかりのど真ん中には、グラちゃんがダンジョンの力で急いで作った水槽らしきものがあり·····
「ぴっ、○ー助·····?」
「ソフィたんそれアウト!隠せてないよん!」
「うぇ、やべミスった、まぁいいや、うっわマジで首長竜じゃん!!」
その中に、丁度P助くらいの大きさのプレシオサウルスのような首の長い海生爬虫類が不安そうに長い首をキョロキョロ動かしてウロウロと泳いでいた。
ぶっちゃいってこれがどんな種類の海生爬虫類なのかは私には特定できないし、そもそも海生爬虫類の生き残りなのかもわからない。
今のところわかるのは、この首長竜は明らかにまだ子供だっていう事くらいだ。
それ以外はなんもわからん。
だって私、骨専門だもん。
骨を見ればわかるんだけどねぇ·····
『ーーーーー!!!』
「あっ骨引っこ抜こうとか思ってないから安心していいよ」
って言ったらヤバそうな気配を感じ取ったのか首長竜が壁際に引っ付いて限界まで逃げようとした。
なんか申し訳ない事したなぁ·····
でも首長竜の鳴き声ってこんな感じだったんだ。
「ところでミカちゃん、どうやって釣ったん?」
「んぅ?えっと····· なんだっけ」
「スペアリブよ、硬くて食べきれないからと言って骨ごと投げ込んでたわ」
「ひでぇ·····」
朗報、ネッシーは天使の食べかけスペアリブで釣れるそうです。
「·····ん?釣り針つかった?血出てるなこの子」
「そういえば口に針が引っかかってたから無理やりとってたよ」
「うわ痛そう····· とりあえず『治癒』っと」
『ーーー?』
どうやら口に釣り針が突き刺さってケガをしてしまったようだ。
とりあえず貴重なサンプルだから私はネッシー?を治療して、早速いろいろやってみることにした。
でもその前に·····
「あーそうだ、この子は私が預かるからみんなはバーベキューしてていいよー、というかさっきからアキさんが焼いてた肉とかが焦げないように必死で料理してるから行ってあげて?」
『『はーい』』
みんなに見られてると調査もクソもできないので、私は野次馬してたみんなをバーベキューに戻して早速調査を開始したのだった。
◇
「ふむふむ····· こりゃ凄いわ·····」
「どうだったん?」
「えーとね、魔法で骨格の調査をしてみたんだけど、エラスモサウルス科の未定種、Elasmosaurus sp.でたぶん間違いないと思う」
調査の結果、このネッシー?はどうやらエラスモサウルス系の首長竜であることが判明した。
っていうのも、この子の骨格を調べてみて首の骨の数を数えたところ50個近い数があって、その特徴と一致するのがエラスモサウルスと呼ばれる首長竜だったけど、詳しくは私もわからないから未定を意味するsp.を付けた感じだ。
「いやぁマジでテンション上がりまくりの阿賀凛子だわぁ·····」
「まぁそりゃ恐竜が····· っと失礼、恐竜じゃないんだっけ」
「そうそう、まぁどっちも同じ爬虫類ではあるんだけど、首長竜とかは足が胴体に対して横向きに生えてるのに対して恐竜は真下に向かって生えているという違いがあって、その特徴は恐竜よりも現代の爬虫類に近いと言われてるから正確には恐竜ではなく海生爬虫類と呼ぶのが正しくて」
「わかったわかった、そんで?なんでテンションあがってるん?首長竜に出会えただけって訳じゃないっしょ?」
「そう!このネッシーはエラスモサウルス系の首長竜だから、あのフタバスズキリュウと同じ科の首長竜なんだよ!?マジでヤバくね!?しかもこれ子供って事は少なくとも十年以内に産まれた可能性がほぼ100%で、つまりこのネッシを含めて最低でも3匹はこの時代まで生き残ってなきゃいけないって事になるし、近親交配の事を考えると少なくとも500匹は現存してないと厳しいだろうから、たぶんネス湖のどこかに地底湖がある可能性がクソ高くなった、そしてこのネッシーは淡水と海水どっちでもいきられるような体になっていたからネス湖はネッシーたちの繁殖地になっている可能性も出てきて」
「長い長い!つまりこのネッシーは最近産まれた子供の可能性が高いって事でいい?」
「ほぼ確定で子供だろうね」
フタバスズキリュウは日本で発見された新種の首長竜で、福島県いわき市の双葉層と呼ばれる地層から出てきたためその名前になった首長竜だ。
もちろん私も前世の頃に産出地とその近くにあるアンモナイトが発掘できる施設に行ったことがあるし、フタバスズキリュウといえば日本を代表する化石の一つだし、私の師匠なんかは北海道で首長竜の化石を3匹分丸ごとほぼ全て出したとんでもない記録があるから、私もぜひいつか首長竜の発見に携わりたかったのだ。
いやぁ、もう、マジで最高だよね·····
しかも見つけたのが全身骨格とかじゃなくて、今も生きている海生爬虫類の実物だもん。
テンション上がらないわけないよね!!
「よし、皮膚サンプルも血も全身のデータも解析したし、あとは超能力機関に連絡して世間に公表していいか聞いて、そしたら公表して····· ぐぇへへ·····」
だが、私は基本的な事を忘れていた。
野生生物から子供を奪ったら、野生動物の子供に近付いたらどうなるか·····
答えは至極単純で、すぐに答えが返ってきた。
\ザッパァァァアアアアアンッ!!/
『ーーーーーーーーーー!!!』
『プー太郎の子供を返せー!!』
『『うわぁぁぁぁぁあああああああああああああああっ!!!!???』』
·····なんか、背後から物凄い音と、聞き覚えのある声がしてきたんだけど?
私は壊れたロボットのように首を後ろに向けると、そこには·····
「し、師匠ォォォォオオオオオオオオッ!!??なんっ!?なんでここに!?」
そこに居たのは、とんでもなく巨大な大人サイズの首長竜と、その頭の上に居る一人の女性だった。
「その呼び方、まさか賢人クンかい!?いやぁちっこくなったねぇ」
「·····あっ見覚えある、なんだっけ、新聞に載ってた気がする」
「安曇 夜、日本の古生物学の特に恐竜時代の海に関する権威で、私の鉱物と化石の師匠だよ、いや、なんで首長竜の上に居るんですか?マジで」
「久しぶりぃ、まさかまた会えるとはねぇ」
「お久しぶりです·····? いや、色々聞きたいんですけど·····」
その女性は私が師匠と呼んで尊敬している、私を鉱物・化石オタクにした原因となった、謎多き人物である安曇 夜という人物だった。
「とりあえずプー太郎の子供返して~?行方不明になって探してたんだー」
「相変わらずネーミングセンス最高ですね師匠」
「酷くない?」
「プレシオサウルス太郎の略ですよね、いやぁ流石は師匠····· ハイセンスですね」
「でしょ?」
「そういえばソフィちゃんって鳥に突撃ピヨ三郎とか名前つけてた気がする····· 師匠さん譲りだったんだ·····」
私はとりあえずネッシーの子供を返してあげて、親子で仲良く湖に戻っていくネッシー親子を師匠と一緒に見送り、そして師匠に諸事情を聞くことにした。
名前:ソフィ・シュテイン
ひと言コメント
「まさか師匠がいるなんて····· 何で居るんだ·····」
名前:安曇 夜
性別:女性
ひと言コメント
「おっバーベキューやってる、僕も混ぜてくれ~」
名前:藤石 穂乃花
ひと言コメント
「そういえばなんかの化石発見っていうニュースの時にこの人見たことあるわ!なるほどぉ、通りで見覚えあるわけだ!」




